どんなプレーも全力で必死に食らいついていく

 増田陸が佐々木朗希から先制タイムリーを放った6月3日のロッテ戦では、5対3と2点差に迫られた8回に今季初打席の重信慎之介がセンター前に弾き返し、ビッグイニングの足掛かりを作った。

「増田陸のがむしゃらさを見て、刺激されない選手はいないですよ。重信は29歳で、年齢的にも崖っぷちに立たされている。でも、今年の原采配を見ていれば、どんな選手でも結果を残せば使ってもらえると希望を持てる。精神的な張り合いが違いますよ。

 昨年の後半は中田が突然日本ハムから無償トレードでやって来て、打率1割台になってもスタメンで起用され続けた。誰も口にしないだけで、選手は疑問に思っていたはず。それは結果として現れ、後半戦に急失速して終盤には10連敗もした。今年の原監督は“脱・中田”采配になり、選手を平等に扱うことでチームに活気が戻りました。もちろん中田だって、結果を出せば起用されますよ」

 どんなプレーも全力で、必死に食らいついていく背番号61の増田陸はチームのムードを盛り上げる選手でもある。

「坂本勇人と一緒に自主トレをし、彼が若い頃に着けていた背番号61をつけているため、増田陸は坂本に重ね合わせて語られがちです。でも、巨人の歴代選手の中では中畑清、矢野謙次と同じ雰囲気を持つタイプだと思いますよ。俗に言うハッスルボーイであり、ムードメーカーです。あのがむしゃらさは、彼らに似ている。その意味では、応援歌も重要になる。中畑や矢野の応援歌は名曲で、スタジアムの雰囲気を変える力があった。増田陸は中畑や矢野のように、ファンと一緒に球場のムードを作れる資質を持っている、数少ない貴重な選手です」

 昭和の中畑、平成の矢野に続き、増田陸は「令和のハッスルボーイ」としての活躍が期待されている。

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