卵とじうどん。「和食にはやっぱり白だし」(イメージ)
「味付けに使うのは味の素と創味シャンタンのみ」と言い切る。当番レシピの味付けに万能調味料は欠かせない。
「その方が味に間違いがなく、しっかりした味になる。当番で不味いモノは出せないんでね。ヤクザも偉くなれば金もでき、旨いモノが食べれるようになる。あちこちの店に行けるようになれば、舌も肥えてくるが、若いうちはそうもいかない。腹を満たせることが一番だが、作るからには食べた瞬間に旨い、美味しいと言わせたくなるもんだ。そこで必要なのが万能調味料だ」
適当な量のお湯を沸かして麺を茹でたら、そこに味の素と創味シャンタンを投入するのだが、その分量がすごい。「だいたい瓶の半分ほどかな」。
「ラーメン屋なんて、スープにこだわりがある店以外は、どこも万能調味料がバンバン入っていると思ったほうがいい。日本人の舌はその味に慣れてきちゃってるんでね。万能調味料の旨みが美味しいと感じるんだよ。そこに細切りの白髪ネギでも上にのっけてやれば、美味しいスープの出来上り」
味付けに使う調味料は、ケチケチせず盛大に入れるのが当番レシピらしい。例えば玉子とじうどんの場合、味付けに使うのは白だしとおろし生姜。「おろし生姜はチューブのもので構わない。2~3人前でチューブの半分は入れるね。それぐらい入れると生姜が利いて旨くなる」。
万能調味料は絶対だと言いながら、元組長は牛丼や玉子とじうどんには使わない。「和食はやっぱり白だしだ。これさえあれば和食は旨くなる」。そこには、元組長なりの当番レシピに込められたこだわりがあるらしい。