山形県出身の橋本マナミ
美肌にかかわる色と形のグラフを見ると、「コラーゲン」「水分量」「透明感」がとても高いことがわかる。「キメ」「しみレス」はやや低く見えるが、平均よりは高い。肌のゆらぎに関しても、「皮脂バランス」以外は高く、バランスがいい。このほか、肌の表皮・真皮・皮下組織の3つの層もしっかりしており、特にうるおいを保って透明感のある角層を生み出す表皮と、肌のハリにつながる皮下組織のクッション性が高いのも特長だ。
「日差しがないときでもUVケアを忘れず、運動不足を解消し、寝る前のパソコンやスマホの使用を控えて自律神経を整えることを心がければ、さらなる美肌につながります」
美肌総合賞第2位:山形県
総合賞2位の山形県は、2015年以来のトップ3入り。
「総合的に肌スコアがよく、特にくすみの要因となる『糖化』や『にごり』の少ない、透明感のある肌が特長です。前年より夏から秋にかけての日照時間が短かったため、その分紫外線の影響を受けにくくなり、しみや黄ぐすみなどの項目がよい結果になっていると思います。ライフスタイルにおいても『紫外線によくあたる』との回答が全国平均に比べて少なく、睡眠時間や食事に気をつけているという回答が多いということから、美肌を育てる環境が整ったと推測されます」
部門賞では、「黄ぐすみレス」と「透明感」で2位。2020年は「コラーゲン」「しみレス」「キメ」の3部門で3位だったことからも、しみやくすみのない美肌県であることがわかる。
美肌総合賞第3位:山梨県
総合賞3位の山梨県は、どの部門でもトップ3入りしていないが、バランスのよさからトータル評価でこの結果に。
「くすみリスクが低く、刺激に強く、皮下組織ポテンシャルの高い肌といえます。ステイホームなどの新たな生活様式で、パソコン・スマホを使うかた、冷暖房によくあたるかたが全国的に増えているのに対し、山梨県ではどちらも少ないという結果でした。就寝前のパソコンの使用や、冷暖房の効いた温度変化のない環境は、自律神経の乱れにつながり、さまざまな肌トラブルを引き起こす要因にもなります。この2つの心がけが、総合3位受賞に貢献した要因になっていると考えられます」
今回の肌データの調査期間は2020年7月1日〜2021年6月30日だったが、この間の山梨県は水蒸気密度が前年より低く、乾燥型の“肌荒風”の影響があったため、肌の乾燥が進みやすい傾向にあったことがわかっている。それでも肌の表皮・真皮・皮下組織という「肌三層の力」のすべてが高スコアになっており、それぞれの機能をバランスよく発揮したことが、総合賞としての評価の高さとなっている。
取材・文/山下和恵
※女性セブン2022年7月7・14日号
山梨県出身の筒井真理子
全国の美肌傾向は?