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故・逆鉾の長女が結婚で後継者確定も名門・井筒部屋再興への“高いハードル”

披露宴での志摩ノ海と元関脇・逆鉾の長女・清香さん(時事通信フォト)

披露宴での志摩ノ海と元関脇・逆鉾の長女・清香さん(時事通信フォト)

 6月19日、幕内力士・志摩ノ海(32)の結婚披露宴が開かれた。お相手は2019年に亡くなった先代の井筒親方(元関脇・逆鉾)の長女・清香さん(35)。

「元タカラジェンヌの清香さんと結婚し、“これで井筒部屋の後継者が決まった”と話題になっています」(担当記者)

 元横綱・初代西ノ海が創設した名門・井筒部屋。先代の元・逆鉾が58歳で急逝し、後を継げる部屋付き親方が不在だった。

「明治からの名門を絶やしてはならないと逆鉾の弟である元関脇・寺尾(錣山親方)にも声が掛かったものの結局は閉鎖に。両国にあった建物は取り壊されたが、昨年、その敷地で相撲部屋を併設したマンション建設が始まったのです。年寄株『井筒』は元関脇・豊ノ島が借株で襲名したが、権利を持つのは逆鉾の未亡人。長女の結婚相手に『井筒』を継がせての部屋再興のための建物新設とみられ、結婚相手が注目されていた」(若手親方)

 関係者の間では複数の力士の名前が囁かれていたという。

「同じ時津風一門で名前の挙がった幕内力士が2人いたが、婚約が発表されたのは出羽海一門(木瀬部屋)の志摩ノ海だった。井筒部屋が再興される場合、どちらの一門に属するか問題になる可能性はある」(前出・担当記者)

 すでに、旧・井筒部屋の跡地には7階建ての建物が完成済み。茶系のタイルを貼って旧・井筒部屋の雰囲気を残した外観で、「1~2階が相撲部屋で使える仕様。いずれ部屋を興すことが前提だろう」(同前)とみられる。

 ただし、問題は残る。近大出身の志摩ノ海は新入幕が2019年5月場所で、幕内在位18場所。最高位は前頭3枚目だ。

「井筒部屋が存続していれば『幕内12場所以上』の実績があれば部屋を継げた。それが新しく部屋を興すとなると『横綱・大関経験者』『三役通算25場所以上』『幕内60場所以上』のいずれかと一気にハードルが上がる。志摩ノ海は今後、7年間も幕内で頑張らないといけないことになる。定年が近い親方に井筒部屋を再興してもらい、部屋付きとして修業したあとに志摩ノ海が継承するやり方もあるが、協力してくれる親方がいるかは不透明です」(前出・若手親方)

 名門再興への道のりはまだ険しそうだ。

※週刊ポスト2022年7月8・15日号

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