バードウォッチングを楽しむ際に、気をつけていただきたいマナーもあります。ツバメはビルやマンションの駐車場に巣を作ることも多いのですが、そういう場所はプライバシーの侵害になるので、あまりジロジロ見すぎないように気をつけましょう。野鳥に餌付けをするのもNGです。それから、近年多いのが初心者のかたによる野鳥の撮影です。人間が近づきすぎると野鳥にストレスを与え、最悪の場合、死に至ることも。また『珍しい鳥を見つけた』と写真をSNSにアップすることで、その場所に大勢の人が押しかけてトラブルになるということもあります。当会で野鳥観察・撮影の初心者のかたに向けたマナーのガイドラインを策定しているので、ぜひ一度確認してみてください。
買い物やいつものお散歩の途中など、好きなときに自分のペースでできるのがバードウォッチングの魅力。季節によって見られる鳥も違うので、一年中楽しむことができます。皆さんもぜひ、身の回りでかわいい野鳥たちを探してみてくださいね」
こんな鳥、見つけました!
【スズメ】
人家付近でのみ見られる、ほおに黒い斑を持った小鳥。歩くときは両足を揃えて跳ねる。「チュンチュン」「ジジ」などの声を出す。鳥類の半分以上はスズメくらいの大きさなので、ほかの野鳥を見分けるときの基準にしやすい。
【シジュウカラ】
スズメと同じくらいの大きさで、白いほおに、胸には黒いネクタイのような模様がある。このネクタイ模様はオスの方が太い。人家の近くなどで見られ、「ツツピー」や「ツツピピ」「ジュクジュク」という鳴き声が特徴。
【ヒヨドリ】
ムクドリと同じくらいの大きさで、尾は長め。灰色を基調とした羽の色で、ボサボサの頭に赤茶色のほおが特徴。「ピーヨ」「キーヨ」と甲高い声で鳴く。実は世界でも日本周辺にしか生息していない鳥。
【ムクドリ】
スズメとハトの中間くらいの大きさ。全身は黒っぽく、ほおは白、足とくちばしは濃い黄色をしている。「キュルキュル」「ジェー」「ツィッ」などと鳴く。駅前の街路樹などを集団でねぐらとして利用する。
【ハシブトガラス】
つややかな体に太いくちばしが特徴。ハシボソガラスとよく似ているが、ハシボソガラスよりもくちばしが大きく、おでこが出っぱって見える。
取材/辻本幸路 構成・文/井上明日香 撮影/恵原祐二
※女性セブン2022年7月21日号