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日本近海でサメの目撃情報が相次ぐ 温暖化や黒潮大蛇行の影響で生息区域に変化か

(写真/GettyImages)

人食いサメの目撃事例が多発(写真/GettyImages)

 大人気漫画『遊☆戯☆王』の作者・高橋和希さん(本名・一雅さん、享年60)の訃報に、世間は震撼した。彼の遺体はサメに食いちぎられ、凄惨な様相だった──実は近年、サメは人間のすぐ近くで目撃されている。脅威的なその生態とは、どういったものなのか。

 太陽の光を受けてきらめく沖縄の美しい海に、シュノーケリング用の水中マスクに足ひれ、黒いTシャツを身に着けた男性が浮かんでいたという。長時間うつぶせの状態で漂流する男性を不審に思ったマリンスポーツ関係者が近づくと、彼の脇腹や下半身にはサメなどの海洋生物によるものとみられる激しい損傷があり、直視できない状態だった──。

 衝撃的な光景が沖縄県名護市の安和海岸の沖合で目撃されたのは、7月6日の午前中のこと。遺体は国民的漫画『遊☆戯☆王』の作者である高橋和希さんであることがわかった。発見された時点で死後1~2日ほど経過していたという。

「高橋さんの免許証などの荷物が積まれたレンタカーが、現場から12㎞も離れた恩納村の海岸近くで見つかりました。ひとりで訪れ、シュノーケリングをしていた最中に亡くなった可能性があります」(全国紙社会部記者)

 この報道に地元民は驚きとショックを隠せなかった。

 那覇市のダイビングショップ「DRISTA DIVING SERVICE」の奥村友樹さんは次のように説明する。

「これまでのサメの被害者は主にサーファーです。サーフボードは海中から見ると、サメなどのエサであるウミガメにシルエットが似ているからです。シュノーケリングやスキューバダイビングをしていてかまれたというのは聞いたことがない。高橋さんの場合は、何らかの原因で溺れたり、岸に戻れなくなって低体温症になったりして力尽き、浮いていた遺体をサメがエサかどうかを確認するためにかみついたのではないでしょうか」

 司法解剖の結果、名護海上保安署は死因を溺死と発表。サメに襲われたことが、死に直接つながったわけではないようだが、近年サメの生態には、見逃せないある異変が起こっているという。

 高橋さんは1980年代に漫画家デビュー。代表作である『遊☆戯☆王』はシリーズ累計発行部数4000万部を超えている。さらに漫画作品だけでなく、その原案を基にしたカードゲームは世界中にファンを持ち「世界で最も売れたトレーディングカードゲーム」として、ギネス世界記録にも認定されている。

「高橋さんは、昔から飛びぬけた画力を持っていたけれど、『売れたい』という野心を感じさせるようなところが全然ない穏やかな人でした」(漫画誌関係者)

 麻雀、トランプ、ボードゲームなど多趣味なことでも知られた。ダイビングも好み、よく海に出かけていたという。

「奇しくも彼は、映画『ジョーズ』が大好きでした。高橋さんが『遊☆戯☆王』の中でいちばん気に入っていると公言しているキャラクター“ブルーアイズホワイトドラゴン”は、『ジョーズ』のモデルとなったホホジロザメの影響を受けているそうです」(前出・漫画誌関係者)

市街地の干潟に4匹ものサメ

 近年、意外な場所で人を襲うことのある獰猛なサメが目撃される事例が相次いでいる。

 2021年、鹿児島県・奄美大島にある瀬戸内町の漁港で、体長約4mのイタチザメが釣り上げられた。イタチザメは「人食いザメ」と呼ばれることもあるという。魚類学者の仲谷一宏さんが解説する。

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