後遺症(PIXTA)

接種後に体調不良を訴える人も(PIXTA)

 旧約聖書のアダムとイブが禁断の木の実を食べてしまった罪を「原罪」と呼び、人間はその罪を背負って生きるとされる。免疫システムにも、そうした「原罪」が刻み込まれているというわけだ。抗原原罪はコロナのワクチンでも見られるという。

「コロナでは、2回目も3回目も4回目も初回接種と同じワクチンを打っています。すると初回のワクチンが目標とした免疫細胞はひたすら強化されますが、変異ウイルスに対する備えが手薄になります」(近藤さん)

 このロジックを裏付けるデータがある。『女性セブン』2022年6月30日号は「ワクチンを打った人の方が新型コロナに罹りやすかった」の記事でそのデータを伝えた。以下に概要を記す。

 従来、コロナワクチンの未接種者は2回目、3回目の接種を終えた人より10万人あたりの新規陽性者数が多かった。だがそれは厚生労働省が、ワクチンを打ったが正確な接種日時などがわからない新規陽性者を「未接種」に分類したため、「接種したのに感染した人」が「接種しなくて感染した人」とみなされて、感染予防効果が実際より高く見えたためだった。

 外部から指摘を受けた厚労省は今年4月11日以降、新規陽性者の集計方法をより現実に即すよう変更した。すると、未接種と2回接種の10万人あたりの新規陽性者数にほとんど差がなくなった。それどころか、「40〜49才」「60〜64才」「65〜69才」「70〜79才」では、未接種よりも2回接種の方が、新規陽性者数が多くなる逆転現象が生じたのだ。

 厚労省の“改ざんデータ”に疑義を呈した名古屋大学名誉教授の小島勢二さんが、さらなる独自試算を報告する。

「厚労省の新たな集計方法で『接種歴不明』に分類されるようになった人たちも詳細がわからないだけで、接種したことは間違いありません。そうした人を『接種者』にカウントして独自に試算すると、ワクチンを2回接種した人の感染予防効果がマイナスになり、かえって感染しやすいという結果になりました。接種後の時間の経過とともに感染予防効果がなくなることならまだしも、効果がゼロでとどまらずマイナスに陥ったのは憂慮すべき事態です」

 その事実に対し、当然、「ワクチンを打つと安心して、感染予防対策がおろそかになるのでは」という声もある。だがウェブサイト「Think Vaccine」がワクチン接種者と未接種者それぞれ408人に行ったアンケートでは、感染対策の取り組みに大きな違いはなかった。

「接種者、未接種者ともに3密回避などの感染対策を緩和したのは3割程度でした。この結果からは、ワクチン接種後に気が緩んで感染したとは考えにくいと思います」(小島さん)

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