鈴木氏のツイッター、旧統一教会に関する発信を続ける
教会との繋がりを指摘した政治家からも名誉毀損で訴訟を起こすと通達を受け、教会からは「要注意人物」と顔写真入りのチラシまで作られたというが、10年近くそうした経験を経た今、鈴木氏は昨今の報道の盛り上がりには「逆に現実味がないと感じる時もある」と苦笑いする。
「政治家側は何年もの間、どこも報じないと安心しきって統一教会との付き合いを続けていた。それが今、テレビが連日特集を組み、地方局や雑誌系メディアが埋もれていた関係を洗い出してスクープを連発しています。『チーム日本』のような感覚で、僕が追ってきた疑惑を補完してくれているように感じる。
高額献金を迫られ破産する直接的な被害者の裏には、さらに家族や子供がいる。政治家はその問題をほったらかしにしていいように利用してきた、そのツケが回ってきたということです」
世間の関心が高まっている今、必要なのは「事実を明るみに出すことだけ」だという。
「政治家には統一教会と付き合うなと言ってるんじゃないんです。関係を持つのであれば、ちゃんとそれを有権者に示して、投票判断を仰げばいいというだけのことなんです。多くの関係があぶり出されている今ですら、回答を曖昧な形に濁して逃げようとしている議員が数多くいる。
もちろん個人的に大いに問題のある団体だと思っていますが、それは教会と政治家の関係性をパズルのピースのように埋めていけば、世間に十分伝わると思っている。そのパズルの穴埋め作業をしている感覚です」
【プロフィール】
鈴木エイト(すずき・えいと)/滋賀県出身、日本大学卒業。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞」で副代表、主筆を歴任。カルト宗教問題を扱う日本脱カルト教会に所属し、統一教会問題を中心に反ワクチン等の問題にも取り組む。9月26日に『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』(小社刊)を刊行予定。
※週刊ポスト2022年9月2日号