苦労する時が来ても「全力でぶつかってやろうと思っている。壁が壊れるまでね(笑)」と語った
かつて「将来は犯罪者になる」と言われた札付きの非行少年は、トレーニングと格闘技で心身を磨き、異国の地でひょんなことから人気タレントに。その後、ビジネスで大成功を収めるも、バブル崩壊後は破産寸前の苦汁をなめた。そんな半生を振り返ってどう思うか──最後にそう問いかけると、チャックさんは「面白かったね」と微笑んだ。
「波乱万丈だな。でも、さまざまな試練を乗り越えたからこそ、自分は強い男になれたんだと思うよ。長い人生、苦労しない人なんかいない。問題は、そこから逃げるか、ぶつかっていくかの違いだね。もちろん、歳をとれば心身ともにつらくなる時期が必ず訪れる。奥さんが亡くなるかもしれないし、自分が弱ってしまうかもしれない。でも、その時はその時。目前に壁が立ちはだかったら、全力でぶつかってやろうと思っている。壁が壊れるまでね(笑)」
波乱万丈だから面白い。まもなく76歳になろうという今、チャックさんは人生の終盤を意識して、最後まで自分らしく生き抜こうとしている。(取材・構成=池田道大)
(了。第1回から読む)