スポーツ

4番で好調の巨人・中田翔 侍ジャパンで栗山監督が「サプライズ選出」の可能性も

巨人ファンからはSNSで「お前が必要」との声があがる中田(時事通信フォト)

巨人ファンからはSNSで「お前が必要」との声があがる中田(時事通信フォト)

「巨人の4番」がすっかり板についてきたのが、中田翔だ。9月4日の阪神戦で0-0の7回に西純矢のフォークを甲子園の左翼スタンドに運ぶ決勝の17号2ラン。甲子園での今季最後の伝統の一戦で7カードぶりの勝ち越しを決めた。

 スポーツ紙デスクは「今の中田は巨人に必要不可欠な存在です。8月11日の中日戦から4番に抜擢され、当初は岡本和真が復調するまでの代役と見られていましたが、好調をキープして外せなくなっている。日本ハムで不動の4番を務めていた選手ですからね。結果が出ていることで自信を取り戻しているように見えます」と指摘する。

 大げさでなく、「現役引退危機」からはい上がってきた。巨人にトレード移籍したのが1年前の8月20日。日本ハム在籍時にチームメートへの暴力事件が発覚し、1、2軍戦の試合無期限出場停止処分が発表された9日後の電撃トレードは大きな反響を呼んだ。

 巨人の番記者はこう振り返る。

「当時の日本ハム・栗山英樹監督から巨人・原辰徳監督に電話したのが移籍のきっかけになりました。原監督以外は誰も救いの手を差し伸べられなかったでしょう。あのまま現役引退になっても不思議ではなかった。巨人ファンからも反発の声が殺到しましたが、原監督は野球人として中田を放っておくことができなかったのだと思います」

 移籍してすぐに1軍昇格したが、体にキレがなく救世主にはなれなかった。34試合出場で打率.154、3本塁打、7打点。チームが秋口からの大失速でV逸したため、中田獲得に踏み切った決断に疑問の声も多かった。崖っぷちに追い込まれ、昨オフにウエイトトレーニングによる肉体改造で20キロ増量して体重110キロに。開幕から打撃の状態が上がらず2度のファーム降格を経験したが、6月中旬から覚醒する。

 バットを短く持ちインサイドアウトを徹底したコンパクトなスイングに打撃フォームを改造。2割ギリギリだった打率は一時3割を超えるまで急上昇した。打席で粘り強さが出て逆方向に打つ意識が見える。失投がくれば豪快なアーチは健在だ。球界ナンバーワンと評される一塁の好守でもチームを救っている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン