国内

安倍元首相の地元・下関で進む“安倍離れ” 自民党市議会も最大派閥逆転で王国崩壊

下関の事務所も閑散としていた

下関の事務所も閑散としていた

 10月15日に行なわれた山口県民葬で安倍晋三・元首相の一連の追悼セレモニーが終わった。祖父の安倍寛・元代議士、父の安倍晋太郎・元外相、そして安倍氏と戦後政治に大きな足跡を刻んできた安倍家だが、安倍氏に子供はなく、後継者は決まっていない。

 政界の名門・安倍家はこれからどうなるのか。

 県民葬を目前に控えた10月9日から地元・下関市に取材に入った本誌・週刊ポスト記者が目にしたのは、栄耀栄華を誇った「安倍王国」の“落城”間際の光景だ。

 安倍王国の本丸といえるのがJR下関駅と下関港国際ターミナルにほど近い安倍事務所だ。広い事務所内は選挙になると支持者でごった返し、今年7月の銃撃事件直後には献花や弔問客で溢れかえったことで知られる。だが、この日はシャッターが下ろされ、県民葬の準備をしている様子は全くなかった。安倍後援会関係者に話が聞けた。

「秘書さんたちが荷物などを運び出していました。事務所がある第4選挙区支部の安倍さんのポスターの一部も撤去されていますね。県民葬が終われば事務所を閉鎖するみたいですよ。大勢いた事務所スタッフは再就職先探しをしているようです」

 事務所スタッフの就職活動は広く知れ渡っているようで、別の後援会関係者もこう語る。

「地元事務所のナンバーツーだった秘書は安倍派の長老議員の事務所にお世話になることが決まったとか。スタッフの中には、安倍さんのライバルだった林芳正・外相の事務所に『働かせてください』と頼んだ者までいるという話が流れているから、寂しいものですね。

 安倍系の市議には『昭恵夫人が後継者として補欠選挙に出る』という人もいるが、昭恵さんは国葬批判の世論を見てショックを受け、全くその気はないようです。後継者に立つつもりなら、事務所や秘書を整理したりしないでしょう。県民葬後に、昭恵さんが支援者に挨拶回りをして後援会の解散を決めるんじゃないかと言われています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/五十嵐美弥)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン