芸能

50周年ベスト盤がヒット 松任谷由実の曲を聴くと「過去の記憶が美化される」気がするのはなぜか

50周年記念ベスト盤が記録づくめのヒットを続ける松任谷由実(時事通信フォト)

50周年記念ベスト盤が記録づくめのヒットを続ける松任谷由実(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、50周年記念ベスト盤がヒットしている松任谷由実(68才)について。

 * * *
 ジャケットに勝負カラーの赤をベースに使った最新アルバム『ユーミン万歳!~松任谷由実50周年記念ベストアルバム』が、「オリコンランキング」発売初週19.1万枚を売り上げ、週間アルバムランキング1位になった。それだけではない。「オリコン週間デジタルアルバムランキング」初週1位にアルバム1位獲得最年長女性アーティスト歴代1位(68才9か月というのだから驚きだ)。まさにアルバムタイトル通り、ユーミン万歳だ。

 さらに史上初の大記録も達成。その大記録は6年代連続でアルバム1位の獲得。6年代連続?と聞いても一瞬、意味がわからなかったが、これまでに1970年代、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代で発売したアルバムが1位を獲得しただけでなく、このアルバムで2020年代でも1位を獲得したのだ。6つの年代で1位ということは、時代を超えて受け継がれる曲があるだけでなく、どの世代でも1度はユーミンの歌を耳にしたことがあるということになる。

 長い間、多くの世代に愛されてきた彼女の作品は、聞くと歌詞に描かれている情景が浮かんでくると言われることが多い。ある楽曲が流行ると最近は”刺さる”という表現が使われるようだが、ユーミンの曲は刺さるとは少し違う。心に染み入るというより、感覚にフィットする、感情に寄り添うという感じだろうか。

 そんな感じがするのは、聞きやすく耳に残るメロディーが、心を揺さぶるのだが、揺さぶりすぎない曲調であること。どこにでもある物やありふれている景色などを独特の比喩や表現に変えた歌詞が、五感に入り込み、誰もが自分なりにイメージを膨らませやすいこと。歌詞の中に曲のタイトルにも使われる、情景を表す象徴的なキーワードが選ばれていることなどがあるように思う。

関連記事

トピックス

日本のブライダルファッションの先駆け的存在、桂由美さん
《芸能人も多数着用》桂由美さんが生前嘆いていた「ナシ婚」 ウエディングドレスで「花嫁を美しく幸せにしたい」強い思い
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
小野寺さんが1日目に行った施術は―
【スキンブースター】皮下に注射で製剤を注入する施術。顔全体と首に「ジュベルック」、ほうれい線に「リジュラン」、額・目尻・頰に「ボトックス」を注入。【高周波・レーザー治療】「レガートⅡ」「フラクショナルレーザー」というマシンによる治療でたるみやしわを改善
韓国2泊3日「プチ整形&エステ旅行」【完結編】 挑戦した54才女性は「少なくとも10才は若返ったと思います!」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン