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50周年ベスト盤がヒット 松任谷由実の曲を聴くと「過去の記憶が美化される」気がするのはなぜか

50周年記念ベスト盤が記録づくめのヒットを続ける松任谷由実(時事通信フォト)

50周年記念ベスト盤が記録づくめのヒットを続ける松任谷由実(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、50周年記念ベスト盤がヒットしている松任谷由実(68才)について。

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 ジャケットに勝負カラーの赤をベースに使った最新アルバム『ユーミン万歳!~松任谷由実50周年記念ベストアルバム』が、「オリコンランキング」発売初週19.1万枚を売り上げ、週間アルバムランキング1位になった。それだけではない。「オリコン週間デジタルアルバムランキング」初週1位にアルバム1位獲得最年長女性アーティスト歴代1位(68才9か月というのだから驚きだ)。まさにアルバムタイトル通り、ユーミン万歳だ。

 さらに史上初の大記録も達成。その大記録は6年代連続でアルバム1位の獲得。6年代連続?と聞いても一瞬、意味がわからなかったが、これまでに1970年代、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代で発売したアルバムが1位を獲得しただけでなく、このアルバムで2020年代でも1位を獲得したのだ。6つの年代で1位ということは、時代を超えて受け継がれる曲があるだけでなく、どの世代でも1度はユーミンの歌を耳にしたことがあるということになる。

 長い間、多くの世代に愛されてきた彼女の作品は、聞くと歌詞に描かれている情景が浮かんでくると言われることが多い。ある楽曲が流行ると最近は”刺さる”という表現が使われるようだが、ユーミンの曲は刺さるとは少し違う。心に染み入るというより、感覚にフィットする、感情に寄り添うという感じだろうか。

 そんな感じがするのは、聞きやすく耳に残るメロディーが、心を揺さぶるのだが、揺さぶりすぎない曲調であること。どこにでもある物やありふれている景色などを独特の比喩や表現に変えた歌詞が、五感に入り込み、誰もが自分なりにイメージを膨らませやすいこと。歌詞の中に曲のタイトルにも使われる、情景を表す象徴的なキーワードが選ばれていることなどがあるように思う。

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