警備費はいくらかかっていたのか?(写真/共同通信社)

大量の警察官が動員されたが…(写真/共同通信社)

知事や議長の旅費は各自治体

 こうした未計上の費用はほかにもある。国葬に参加した都道府県の知事や議長、同行職員の交通費は各自治体の公費(税金)で賄われている。

 たとえば大阪府は「吉村洋文知事と随行秘書の2人が東京まで日帰りした。行きが新幹線グリーン料金1万9590円を2人分、帰りは知事には東京で別件の政務があったため交通費は出ておらず、秘書の新幹線の普通指定席料金1万4520円です」(総務課)と説明した。

 国葬問題を追及してきた日本共産党の宮本徹・代議士は「東京の自治体にも施設や駐車場を国葬のために無償で提供したケースがある。そうした自治体負担分も費用に計上すべきです」と語る。

 国葬の大量の献花は、堆肥化して迎賓館、新宿御苑、国営昭和記念公園の植栽に使われる。

 それには費用がかかるはずだが、内閣府国葬儀事務局は、「公園であれば所管する国交省で対応するので、費用が発生するかはわからないが、内閣府の式典費用には含まれない」と説明する。こちらは他の役所の予算(税金)にツケ回しだ。

 国葬には1390人の自衛隊員が動員されたが、国葬費には「儀仗隊の車両借り上げ費」しかない。隊員の超過勤務手当はどうしたのか。

 防衛省は「自衛隊員の移動にかかる旅費や車の燃料費などは1000万円に含まれている。自衛隊員には『超過勤務手当』はもともとありません」(広報課)と説明した。政府にすれば、予算を気にせず何人でも動員できたということだ。

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