学生時代の渡辺徹さんの素顔

「真実って意外に主観で決まるものなんだと、この作品に取り組んで分かりました」と話す渡辺徹

渡辺徹さん(共同通信イメージ)

 市長としての感謝を語る針谷市長だったが、渡辺さんとの学生時代の思い出について聞くと、「四六時中いつも一緒でした」と童心に戻ったかのように振り返った。

「体も大きかったですけど、人としても大きな人間でした。幼稚園ではままごとをして遊んでいましたし、中学、高校は同じ生徒会活動を一緒にやりました。茨城県立古河第三高校2年生のときに徹が生徒会長になって、『僕は生徒会役員はやらないよ』と断ったのですが、『力がやってくれないと困る!』と徹から言われて、仕方なく生徒会役員を引き受けました。

 自分が市長を務めているのも、そのときの徹の言葉があったからなのかもしれません。妻と結婚したのも徹が仲人のようなもので、私が徹の家に遊びに行ったときにクラスメイトの話題になり、次の日に私と結婚前の妻と徹の3人でデートしたのが縁で結婚しました。もともとは徹が中学の時に『力が好きだってよ』って妻に言っちゃったのがきっかけなんですけど」

 進学校で、大学進学を目指す生徒が多い中で渡辺さんは「文学座の研究生になるんだ」と、俳優の道へ進んだ。役者、タレント、MCとして表舞台で活躍し続けた渡辺さんだったが、親友の針谷市長には本心を語っていた。

「本人は近しい人以外には言っていませんでしたが、何度も倒れていました。舞台も透析のスケジュールに合わせて調整していたと聞いています。郁恵さんのおかげで体調管理もされて、少し安心していたのですが……。

 徹がいつも話していたのは、『役者という仕事は体が弱いと思われてしまうと、役者の仕事がこなくなってしまうんだ』と。本人は内緒にしていた部分が相当あったんじゃないかなと思います。でも、徹、まだ早すぎるよ。体が悪いんだから、ゆっくり生きていくはずだったんじゃないのか。今は、ゆっくり休んでほしいです」

 病魔と闘いながら誰よりも“役者”を愛し、最後まで役者として生きた渡辺さんだった。

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