ライフ

【対談・赤川次郎氏×和田秀樹氏】「嫌なことはしない」「年を重ねるほど自由になる」の持論

赤川さんと和田さん

赤川さんと和田さんが対談

 運動嫌いの外食好き、昼夜逆転生活を40年以上続ける赤川次郎さんと、医師であるにもかかわらず「医者の言うことを聞くなかれ」と発信する和田秀樹さん。年を重ねてなお、第一線で走り続ける2人の活力の源は「不健康生活」だった!? 2人はどんなことを心がけているのか?【全4回の第3回。第1回から読む

 * * *
和田:ぼくは普段、「老年医学の専門医」として定年を迎えた後の患者を多く診ているのですが、いつまでも元気な人の共通点は、脳の前頭葉を使っていること。前頭葉は見たり聞いたりしたことをアウトプットすること、たとえば本や雑誌を読んで自分の意見を言ったりすることで鍛えられる。だから、スポーツマンよりも赤川さんのようなクリエーティブな創作活動をしていたり、学者として研究を続けている人の方が見た目も内面も圧倒的に若いです。

赤川:たしかに会社員時代の同期はみんな白髪になったり薄毛になったりしているけど、ぼくは髪の毛も黒いまま。そういえば、老眼にもなっていません。

和田:あれだけ書いているのに、目が悪くならないのはすごい!

赤川:47才の娘も、髪の毛は真っ黒だから遺伝もあるのかもしれない。

和田:患者に話を聞いていると親と病歴や体質が似ている人は多いから、私たちが生きていくうえで遺伝的要素は避けて通れないと思います。

赤川:嫌なことをしない、ストレスをためないことも大切でしょうね。サラリーマンとの「二足の草鞋」時代、最初に新人賞をとったときはみんな「ラッキーだったね」と祝ってくれたんです。ところが、次々に本を出していくと、「本当はおれも画家になりたかったのに」とか、「あいつまだ会社にいるのか」と、周囲の目が変わってくる。

 そのとき、やりたいことをがまんして勤め続ける人の気持ちを肌で感じたからこそ、好きなことを仕事にできた幸運な自分は真面目に働かなければと思いましたね。

和田:素晴らしい考え方ですね。ぼくの持論は、「年を重ねるほど自由になれる」。だから、子供を自立させた後はみんな、好きなことをやってみた方がいいと思うんです。

 特にいまは、新しいことを始めるハードルが低い。たとえば何か映像作品を撮ってみたいと思ったら、昔は機材を揃えたり照明技師を雇ったり準備だけで数百万円かかったのがいまはスマホとパソコンさえあれば、ひとりで撮影から編集までできる。10万円あれば充分です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト