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日本ハム新球場「バックネットはもっと近くていい。改修は不要」ファウルゾーン狭すぎ問題にOBが新見解

新本拠地で就任2年目のシーズンに挑む新庄監督(時事通信フォト)

新本拠地で就任2年目のシーズンに挑む新庄監督(時事通信フォト)

 2023年に開場する日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」。新球場が立地する北海道北広島市では再開発が進み、2022年に発表された地価上昇率が住宅地、商業地ともに日本一となるなど、“バブル”の到来を予感させる。NPB球団の新球場は、2009年に広島カープの本拠地として開業した「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」以来となる。

 3万5000人収容で開閉式の屋根を備えた新球場は、宿泊施設や商業施設、レストラン、マンションなどとともに「北海道ボールパークFビレッジ」を構成する。新庄剛志監督率いる日本ハムの新たな本拠地として話題性は十分だろう。

 ただ、その新球場の完成直前に浮上したのが、「バックネットまでの距離」という問題だった。新球場の本塁からバックネットまでの距離が公認野球規則では60フィート(約18.3m)以上必要とされているにもかかわらず、新球場は15mしかないと指摘されたのだ。結局、12球団代表者会議で2023年オフ以降に改修工事をすることを条件に、来季の使用が認められた。

 本誌・週刊ポストの1月4日発売号では「2023大予言」と題した特集のなかで、野球評論家の江本孟紀氏、中畑清氏、達川光男氏による座談会を掲載し、プロ野球の来季の展望を語り合ってもらった。紙幅の関係で収録しきれなかったが、就任1年目は最下位に沈んだビッグボスこと日本ハムの新庄監督にも話題が及び、新球場のバックネットまでの距離問題でも様々な見解が示された。江本氏は来シーズンのオフに改修するというNPBが出した結論に異を唱えた。

「NPBは、MLBのルールを少し遅れて導入しているわけですが、それなのに言っていることがおかしいんですよ。メジャーではこれぐらいでいいだろうと60フィートを『推奨』としているのに、日本ではそれが『基準』だという。しかも日本ハムも臨場感のある球場づくりを目指した結果だそうじゃないですか。オレはバックネットまでの距離はもっと短くてもいいと思う」

 これに対して捕手出身の達川氏は「パスボールしたやつが跳ね返って早く戻ってくる。ランナーもアウトになりやすいでしょうね」と指摘すると、「3メートルは大きいんじゃないかな」と中畑氏。江本氏はこう反応した。

「他球団も臨場感を求めてファールゾーンに客席を作って狭くしているじゃない(東京ドームのエキサイティングシートなど)。以前はあそこにフラフラと上がったフライはみんなアウトだったのが、ファールだからね。ピッチャーにとってかなり不利だと思うよ。そういうのは認めておいて、バックネットまで3メートル短いからと目くじらを立てることもないでしょう。

 ダイヤモンドの広さは変わらないけど、フェンスの高さやファールゾーンの広さは球場によってまちまち。あらゆるスポーツの中で見ても、競技場の形がかなりいい加減なのが野球。そこが野球のいいところなんです。3メートルぐらいはいいと思うけどね」

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