高血圧や糖尿病と並んで患者数の多い脂質異常症への対策も考えたい。
「高血圧と糖尿病、脂質異常症が重なる『トリプルリスク』は、動脈硬化をより進行しやすくさせます。脂質異常症の予防・改善には、サバとタマネギのサンドイッチがお勧め。サバなどの青魚に含まれるEPAやDHAには血液中のコレステロールや中性脂肪を減らしたり、血液をサラサラにしたりする働きがあります。EPA・DHAは朝に摂ると最も吸収がいいとの研究結果が報告されており、朝食向きです。同じく血液サラサラの働きがあるタマネギスライスと合わせ、パンに薄くマヨネーズを塗れば、味もマイルドになって食べやすくなります」(望月氏)
岡田氏は脂質異常症対策にも「食物繊維がよい」と説く。
「食物繊維には体内の余分な脂質を排出する働きがあります。玄米、キノコだけでなく、こんにゃくにも豊富に含まれており、積極的に食べることで中性脂肪に変わるのを防いでくれます。市販のこんにゃく麺と野菜や卵、肉類を合わせたこんにゃく麺の冷やし中華なら、ラーメンに比べて塩分量も控えられてお勧めです。また、冷やし中華のタレに使われるお酢には、内臓脂肪の減少を助ける働きだけでなく、血圧を下げたり、食後血糖値の上昇を緩やかにしたりする効果があるとされています」
※週刊ポスト2023年2月3日号