梅沢が使用しているオーティコンの耳かけ型補聴器
スマホと連動
医師の提案に、梅沢は当初難色を示したという。
「人にバレたら恥ずかしいと思い、補聴器には抵抗がありました。すると医師から『でも梅沢さんは近眼でメガネをかけていますよね。メガネは良くて、なんで補聴器はダメなんですか?』と聞かれて、それもそうだなと思いました」(梅沢)
さらに医師はこうたたみかけた。
「同じように難聴に悩んでいる人がたくさんいます。梅沢さんが補聴器をつけたら、その人たちの希望の星になりますよ」
梅沢が振り返る。
「その言葉を聞いて、“足りないところがあるなら補えばいいんだ”とわかった。役者人生でもうまくいかない部分はたくさん稽古して補ってきたので、それと同じだな、と」
両耳に補聴器をつけてみると、その効果に驚いたと梅沢は笑う。
「言葉通り、人生が変わったんです。補聴器をつけたら周囲の声がハッキリと聞こえるようになり、コミュニケーションが円滑になりました。舞台でふらつくこともなくなり、仕事が楽しくなった。あれだけ聞き取りづらかった女子アナの美声もちゃんと聞こえます。
女房との会話も復活して、ゴルフもナイスショットの連発です(笑)。相手の声や自分の声が聞こえることで気持ちも落ち着き、静かに会話できるようになりました。若い時に戻った感じです」
1月26日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した梅沢は補聴器を着用している事実を告白し、「恥ずかしがらず堂々とつけたほうがいい」と発言。視聴者から「勇気をもらった」との声が相次いだ。
そんな梅沢が使っているのは、世界の6大補聴器メーカーに数えられる『シグニア』と『オーティコン』。
「完全オーダーメイドで、シグニアの耳穴型とオーティコンの耳かけ型を使っています。昔の補聴器は耳障りなノイズが入りましたが、今は技術が進歩してノイズやハレーションをカットできます。ドラマでは耳穴型、バラエティでは耳かけ型と使い分けていますが、両方とも小さいのでテレビ画面で見てもわかりません。
その日の体調によって耳の調子も変わるんですが、僕の機種はスマホと連動させて聞こえ方を調節できるんです。本番中にマネージャーにスマホを渡して、合図して調整してもらうこともあります」(梅沢)