ルックスもコミュ力も関係なく、分け隔てなく遊べる場を作りたいと思ったと語る沢村氏
莫大な金を生んだパーティ。いつか警察が来るだろうという予感はしていたと沢村氏は明かす。
「11月6日の14時頃、浅草の民泊でパーティをしている最中でした。バーっと10名ほどの刑事が部屋になだれ込んできて、『売春防止法違反で現行犯逮捕する』って。“ついに来たか”と思いました。元々、性格上慌てるタイプじゃないので冷静にしていました。刑事からも『随分落ち着いているね、本当に初犯なの?』と聞かれた」
その後、留置所内では頻繁に取り調べを受けた沢村氏。1月12日に保釈されるまで、留置所内では淡々と過ごしていたという。
「留置所での暮らしも、2日に1回の取り調べがある以外は本当に時間を持て余し、漫画の『キングダム』を全巻読んでいた。結局、留置所で年を越したけど、僕的には“だからなんだ”という感じでしたね。中にいた人は結構精神的に追い詰められている人も多く、睡眠薬を飲んでる人もいましたけど、僕は病むこともありませんでした。でも、唯一つらかったのは5日に1度しかお風呂に入れなかったことですね」
今は2月中旬に行なわれる予定の裁判を待つ日々だ。
「当面、暮らすだけの蓄えはあるので。そのお金で食い繋いでいくことは数年はできるかなという感じです。今後はどんな仕事をしようとかは考えていません。でも、もちろんパーティの主催はしません。でも、参加はします。留置所からは1月12日に出てきましたが、その2日後にはパーティに参加したし、今日のこの取材前も別のパーティに参加していたくらいです。同種のパーティの摘発はこれからも続くと思いますけど、やめなければいけない趣味でもないし、怖くはないです。ただ、迷惑をかけたメンバーたちには謝らなくてはいけないな、と思っています」
そう言って不敵に笑うと、夜の街に消えていった。
取材・文/河合桃子(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2023年2月24日号