「NPBアンパイア・スクール」ある1日の流れ
スクールは実技メニューと座学があり、朝から夜までみっちり行なわれる。初心者にはハードな内容だが、一生懸命頑張る姿は受講生同士で互いによい見本となり、一体感を生み出す。
スクールのインストラクターはNPBの審判長やスーパーバイザー、現役審判員などで、若手審判員の中にはスクールの卒業生もいる。審判技術やポジショニングを教えたり、受講生からの質問に答え、こうした指導が若手審判員の成長にもつながっている。
スクールでは審判技術の指導とともに、NPB研修審判員の審査も行なう。審判員としての基本ができているか、素質があるかなどをチェックする。採用後は独立リーグで審判のスキルを磨き、秋にはプロ野球の教育リーグの1つである「みやざきフェニックス・リーグ」に参加。優秀者がNPB育成審判員となる。
NPB審判員 採用までの流れ
育成審判員に昇格すると、プロ野球の二軍の試合にも出場できる。最長3年の育成期間内に合格すれば、晴れて本契約となる。一軍の試合で審判を務めるには、研修受講から数えると5~10年の下積みが必要である。
それでも、大観衆の前で試合をジャッジするのは何物にも代えがたい魅力がある。審判員は試合を円滑に進行させる「指揮者」であり、野球の魅力を引き出すのに欠かせない存在だ。スクールの門戸は広く開かれているので、夢を追うことは今からでもできる。