野口五郎らによるディナーショーは大盛況
安倍元首相がしていた“幻の予約”
VIPが来店した際のエピソードも実に豪快だ。パーティーには来場しなかったものの「クラブ由美」の常連、岩屋毅衆院議員の同級生として来店したソフトバンクグループ社長・孫正義氏にはこんな逸話があるという。
「孫さんは以前、仏ボルドーの5大シャトーのひとつ、シャトームートン・ロートシルトの79年ヴィンテージを開けてくたこともあります。アメリカでソフトウェア会社を設立した記念の年だそうです」(由美ママ)
さらに遡ること10年前、2013年に「30周年」を同じく帝国ホテルで祝った際には亡くなった安倍晋三元首相からも花が届いた。来店時にはVIPルームでカラオケを歌っていたという。
「伊勢正三さんの『ほんの短い夏』が好きで良く歌っていらっしゃいました。ロマンチストなんですよね。お店に最後にご来店くださったのは2度目の内閣総理大臣就任前。その後もご連絡は良くいただいて、緊急事態宣言時には『ママ、持続化給付金で100万円出るからもらってね』なんて仰って。私は『もう二桁ないと足りませんよ、総理!』なんて冗談で返していたんですけれど……。その後、『参議院選が終わった後には行くから』とご予約もくださり、10年ぶりのご来店の予定だったのですが、叶わずでした」(由美ママ)
40周年を迎えた今、今後の目標も掲げる。由美ママが言う。
「おこがましくも30周年、還暦祝い、今回の40周年と3度目の帝国ホテルでのパーティーを行なわせていただきました。50周年に向けてもちろん頑張りたいですし、生涯、銀座のママを貫き通す覚悟です。銀座のママで二度も『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演させていただいたのは私だけという自負もあります。先日は8冊目となる著書『銀座のママに「ビジネス哲学」を聞いてみたら』を”40周年記念本”として出版させていただきました。今後も精進を重ねて参りたいと思います」
2033年に“予定”されている50周年記念パーティーには、どんな参加者が集うことになるのだろうか。
■取材・文/河合桃子