タオルグリップ法のやり方とポイントを久代医師が解説する。
「フェイスタオルを筒状に丸めて片手でぎゅっと握る。親指とほかの4本の指を若干離し、余分な力が入らないようにすると効果的です。最大握力の2割以下では効果が見られず、3割以上でも効果が増えないことが報告されています。“3割の力”の目安は、爪の赤い色の部分が少し白くなるくらいの力加減です」
回数の目安は「2分間握って1分間休憩する」のを1セットとして、1日に左右の手で2セットずつ、4セット繰り返すのが基本だ。2セットでは効果が見られず、5セット以上では4セットと効果に差がなかったという。これを週3日行なう。
大切なのは「継続」することだ。
「2週間ほど続けると効果が期待できます。血圧は変動しやすいので、タオルグリップを行なった日の血圧で一喜一憂するのではなく、毎朝2回測り、2週間の平均値で評価してください」(久代医師)
降圧剤を処方されているなら、主治医と相談したうえで薬をやめるのではなく併用することが望ましい。
「タオルグリップ法を補完的な治療法として薬と併用することで、私の患者のなかには上の血圧が185から152まで、33下がったケースもあります」(久代医師)
ただし、血圧が上180、下110を超える場合は「まずは医師に相談してください」と久代医師は語る。
※週刊ポスト2023年5月5・12日号