──レポーター阿部祐二のピークはこれからということですか。
「まさにこれからですよ。『スッキリ』のキャスターの加藤浩次さんと他で見ることができないやり取りを見せられると思っていたんだけど……それは残念ですよね。『ゴゴスマ』で上を目指していこうと思っています」
──加藤さんに対する思いは?
「それはありますね。引き出し方の上手さは絶妙でした。『阿部祐二をこういうふうにいじったら、こう動くだろう』、『こう聞けば、こう答えるだろう』というのを全部理解してくれていたし、お互いに信頼関係があった。2人のやり取りを楽しみにして見ていた人もいるだろうし、それはすごく感謝しています。
生放送の中で築きあげた関係だから、最初から信頼関係があったわけではないし、時間はかかりましたよ。加藤さんもはじめはレポーターという仕事に対して色眼鏡でみていたと思うけど、次第に阿部祐二という人間を理解してくれた。平昌オリンピック(2018)に一緒に行った時に、酒を飲みながら語りあった時に、そんなことを言っていましたね」
──今度は『ゴゴスマ』で石井亮次さんとも、そんないい関係を築きあげていく。
「石井さんとはばっちり合う自信があるんだよね。お互いにリスペクトしているのもあるし、いい関係を築いていけそうです」
──今後やりたいテーマは?
「解決できない問題、言葉で言い尽くせない問題ってありますよね。それを追求していきたい。最近も起きましたよね、駅で、ストーカー被害に遭っていた女性がストーカーに刺された事件。これに対してジャーナリストや識者が『これは警察に相談すべきだった』『相手に会うべきじゃかった』とか言ってますけど、そんなこと相談したって無理なんです。24時間警護してくれるわけじゃないし、過去の例から見ても、相談しても難しい面もある。本気のストーカーを防ぐことはできないと思うんですよ。
じゃあどうやって防ぐのかというと、その答えはない。でも僕は、答えのない問題をそのままで済ませたくないから、そういうテーマを追求していきたい。無理だと思われるかもしれないけど、やっぱり抵抗したい。僕が追及したいのは、『とはいえ』という部分なんですよ。それがテーマですね。
事件事故について、“何人亡くなったのか”という視点で語られることがある。でも、たとえ亡くなったのが1人でも、ケガ人だけでも、当事者にとっては大変なこと。そこを僕は強調していきたいし、そう問題を捉えていきたいですね」