ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、長嶋さんを長くサポートしてきた次女の三奈さんについて綴る。
パパ、笑ったね キレイな看護師さんが来ると笑うね
読売巨人軍の長嶋茂雄終身名誉監督が旅立ってから3日後の6月6日。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に出演し、約15分にわたり父上への思いを語った長嶋一茂さん(59才)。
長嶋さんの死去に伴い、「葬儀・告別式は近親者のみで行い、後日、お別れの会を開く。喪主は次女の長島三奈さん(57才)」との報道に、「なぜ?」と疑問を抱くと同時に、ごきょうだいの不仲説やトラブル報道などを思い出し、心がザワついたかたは少なくなかったと思います。
ですが、東京・田園調布のご自宅前で揃って弔問客を出迎えたり見送っていた一茂さんと三奈さん。
さらに『~モーニングショー』で一茂さんが明らかにしたのは最期、病室に「みんな集まって」「どっちだったか忘れたけど、妹(ご長女か三奈さん)が“パパ、笑ったね。キレイな看護師さんが来ると笑うね”と言っていた」と、ごきょうだいが揃ったうえ、和やかな雰囲気の中で長嶋さんを見送ることができたという話でした。
なんでもキレイな看護師さんがたくさんいらっしゃる病院(一茂さん談)だったそうで、担当された看護師さんの中には泣いていらっしゃるかたもいたというのに、ごきょうだいは常にポジティブだった父上に倣い、誰も泣いていなかったそうです。ヨソのご家庭のことですけれど……なんだかものすごく安心してしまいました。
一茂さんのコメントの中で、もっとも印象に残っているのは「男に生まれて、野球ができて……」でした。
ならば、女に生まれて、野球ができなかった三奈さんは、どんな思いで偉大すぎる父上を傍らで長年サポートしてこられたのだろうか。そして三奈さんには、何が見えていたのだろうか……と。