芸能

【『スッキリ』終了その後】レポーター阿部祐二「僕の全てを理解してくれていた」加藤浩次との別れも「僕のピークはここから」

『スッキリ』MC・加藤浩次への信頼を語った

『スッキリ』MC・加藤浩次への信頼を語った

 3月31日に終了した『スッキリ』(日本テレビ系)で、レギュラーレポーターとして活躍した阿部祐二さん(64)。「○○さん、事件です!」とお馴染みのフレーズで事件現場に突入し、スクープを連発する阿部さんは、同番組の人気を支えるひとりだった。『スッキリ』が17年の歴史に幕を下ろした後も、4月から情報番組『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(TBS系)で月曜コーナーのレポーターを担当。64歳にして第一線に立ち続ける阿部さんの“現場主義”の矜持とは何か。長年タッグを組んだ『スッキリ』MC・加藤浩次(54)への思いや、今後の目標について本人が語った。【前後編の後編。前編から読む】

──最も印象に残っている事件は何でしょうか。

「重大事件はほとんど関わっていますけど、『秋田連続児童殺害事件』(2006年)は印象に残ってますね。現場に行くと独特な雰囲気があったのですが、まだ他のマスコミが辿り着いてない段階で加害者の女の実家が分かった。訪ねると、当時は阿部という名前も知られていたので、加害者の母親が『阿部さんなら』ということで話してくれたんです。

 でも他のマスコミは納得できないよね。『何でウチは取材できないんだ』『汚い手を使っているんじゃないのか』といろいろ言われましたよ」

──『スッキリ』が終わって、4月から『ゴゴスマ』での出演となっています。長年関わってきた朝のワイドショーから離れることについて、考えることはありましたか。

「それはないですね。与えられた場所で力を発揮するだけなので。現場にいて欲しいという声も聞こえてくるし、その人たちに対する恩返しもあるので。収入うんぬんよりも、もう64歳なので残り少ないですが、やり続けるということが応援してくれる方への恩返しだと思ってます」

──現場主義へのこだわりは人一倍ですね。

「現場を見ないと分からないですし、匂いも感じられない。現場感というのは重要で、スタジオで話している識者の方たちと自分は違うという矜持を持っています。世間的にはたかがレポーターという認識の方が多いかもしれないし、『お前らは事実を描写をしていればいい』と言うかもしれないけど、僕はそれに『いや、違う』と抵抗しています。机上の知識と闘っている。なぜ事件が起きたのか、それは現場に行き、その場所と、その人たちと接触しなければ分からない。現場に行けなくなったら辞めればいいんですよ。

 いまどきは現場を歩かないでスマホでばかり仕事しているテレビマンも少なくない。現場に足を運び、たまたま見かけた人に何かを感じて、そのまま話を聞きにいってスクープになったこともあった。足で稼ぐことが大事だと思います。団地の1階から4階まで、対象者じゃなくても取材をすると、とんでもない話が出てくることもある。最近の取材者はその作業を怠っているし、教える人間もいない」

──阿部さん自身が教えて、後進を育てるつもりは?

「僕がいうのもなんですが、レポーターは僕で終わると思いますよ。レポーターなんていらない時代になってますから。記者でもディレクターでもできる、そう考えられている。でも僕は抵抗してきた。現に周りを見てもレポーターと名乗っている人はいないでしょう? 後進を育てるといっても、僕がやってきたことをやらせるのは無理ですもん。

 4月から『ゴゴスマ』で僕の新コーナーが始まりましたが、時間が経てば何かやるつもりです。あまりに刺激が強いので、今はちょっと大人しくしてくれと言われてるんですけど(笑)。動く時は動きますよ。何歳までレポーターをやるというのは決めていません。年齢とともに声量が落ちてくるので、ボイストレーニングをしたり、桜の中継をやっていた時は、桜についての本を10冊くらい読んだり。『スッキリ』が終わって、少し時間があるので充電期間にあてて、バージョンアップしていきますよ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

「夢みる光源氏」展を鑑賞される愛子さま
【9割賛成の調査結果も】女性天皇についての議論は膠着状態 結婚に関して身動きが取れない愛子さまが卒論に選んだ「生涯未婚の内親王」
女性セブン
勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
撮影前には清掃員に“弟子入り”。終了後には太鼓判を押されたという(時事通信フォト)
《役所広司主演『PERFECT DAYS』でも注目》渋谷区が開催する「公衆トイレツアー」が人気、“おもてなし文化の象徴”と見立て企画が始まる
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン