鈴木コーチ復帰の効果も表れず
ブリンソンの走塁ミスに、今季から4年ぶりに復帰した鈴木尚広外野守備兼走塁コーチの責任を問う声もあるが……。
「コーチ以前の問題だとは思います。ただ、鈴木コーチが今年は冴えていない気もするんですよね。5月2日のヤクルトでは1点負けている9回、レフトの秋広優人がファールフライを取って、犠牲フライで2点差に広げてしまった。12日の広島戦では1点差の9回にレフトの岡田が前進守備をしておらず、松山のレフト前ヒットで同点にされた。コーチが『ファールゾーンでも取る』『通常のポジションでいい』と指示していたとすれば、疑問の残る判断でした。
昨年、亀井善行外野守備走塁コーチ(今年は打撃コーチ)との練習で送球難を克服しつつあったウォーカーがまた元に戻りつつある点も気になります。鈴木コーチはこれをどう対処するか。チーム盗塁数も極端に少ないですし、今のところ鈴木コーチ復帰の効果が表れているとは言い難いところです」
広島戦でヒーローインタビューを終えたブリンソンはテレビカメラへのサインを大きく書き過ぎて、もう一人のヒーローである秋広の書くスペースがほとんどなくなり、困らせる場面もあった。目の前のことに猪突猛進してしまう性格なのかもしれない。
そうした性格が、度重なる走塁ミスを生んでしまう一方で、ミスを引きずらないでヒットを打つという結果を招いているのではないか。
憎めないキャラクターで打撃の勝負強さもあるが、あまりにもボーンヘッドが続いてしまうと、さすがに原監督も巨人ファンも我慢できなくなるだろう。はたして“ブリンソン劇場”はいつまで続くのか──。