海が望める貸し切りホテルでパーティーが行われることも
猿之助の周囲では、そうした証言が後を絶たない。ある澤瀉屋関係者が告白する。
「猿之助さんは陽気でチャーミングで洒脱で、“いいお兄さんキャラ”なのはその通りです。ただ、夜にお酒を飲んだ後、2人きりになるのが怖いんです。私の場合はタクシーで手をつなぐのは当たり前で、キスをされたり、下半身を好き勝手にされたりする程度でしたが、周りにはもっと深刻な接触を求められている人もいました。
拒否したらどうなるか。舞台で役を与えられなかったり、無視されたり、スタッフなら仕事を取り上げられたり……。狭い世界なので断るのは本当に勇気がいることなんです」
ハリウッド発の「#Me Too」運動を例に挙げずとも、性加害やハラスメントは許されざるべき行為で、社会の視線は厳しさを増している。
5月14日、ジャニーズ事務所は、前社長であるジャニー喜多川氏の性加害問題を巡って、現社長の藤島ジュリー景子氏が動画で謝罪し見解を発表した。ジャニー氏に対しては、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が性被害を訴えたほか、ほかの少年も被害を受けていたことを4月の記者会見で明かした。ほかにも複数の元ジャニーズJr.が性被害を証言しており、実態解明を求める世間の声に応えた格好だ。
また、宝塚歌劇団は、元演出家との間で訴訟に発展している。発端は、昨年12月に元演出家による歌劇団の演出助手への性加害や、団員へのパワハラが報じられたことだった。退団を迫られたと主張する元演出家はハラスメントを「事実無根」として、従業員としての地位確認と未払い賃金などの支払いを求める訴えを起こした。一方、歌劇団は報道当時「ハラスメント事案があったことは弊団として確認」とコメントし、毅然とした対応をとった格好だった。
いま、社会全体が性加害やハラスメントに向き合おうとしている。当事者が自身を省みることはもちろん、組織としても性加害やハラスメントの防止に目を光らせなければならないのは当然のことだ。
「お風呂に入ったら」
猿之助のご乱行は、それに留まらない。前出のある澤瀉屋関係者が明かす。
「コロナ禍の前から、誕生日会や新年会、忘年会、公演の打ち上げといった名目で、猿之助さんが主催するパーティーが頻繁に行われていました。参加するのは、澤瀉屋の一門にいる若手の歌舞伎役者や、猿之助さんの興行などに出演する舞台俳優やアクション俳優などです。
ただコロナ禍を迎え、飲食店など人目がある場所での大人数の集まりは憚られるようになった。そのため、ここ数年は歌舞伎座近くの名門高級ホテルのスイートルームや、横浜や鎌倉、葉山、河口湖などの隠れ家的な高級ホテルを一棟貸し切ったりして、ドンチャン騒ぎをやっていました。コロナ禍になる前より、周囲の目がないところで身内ばかりで遊べるので、“淫靡な濃厚接触”がよりエスカレートしたんです」