「ご長男は口数が少なかった」
容疑者の父・正道氏は事件を受けて市議を辞職した。青木家が経営しているジェラート店のショーケース(右)
青木容疑者も「マサノリ園」で農業に携わっていた。地元住民が語る。
「たしか20歳くらいのときにご長男も本格的に家業に加わったのかな。軽トラに父親を乗せて農道を走るところを見かけたよ。お母さんがフルーツカッティングの資格を取ったのも、『華やかな盛り付けで果物をアピールすれば、農業を始めた息子の助けになるかも』と考えたかららしい。
両親ともに地元の名士だけど、ご長男は大人しくて口数が少なかった。あまり周囲とコミュニケーションを取ろうとしないというか、会話のキャッチボールが成り立たない人という印象だったね」
一方で、別の地元住民によると、青木家の家族仲に違和感を持つような出来事があったという。
「3年ほど前に妹の結婚を祝うパーティーが自宅で開かれ、親戚が15人ほど集まりました。お母さんが料理を振る舞い、夫の青木氏も客をもてなしていましたが、なぜか長男の姿が見えず……。たまたま体の具合が悪かったり、パーティーが苦手だったのかもしれませんが、『あれっ?』と感じました」
中野市のベテラン市議は今回の事件を受けて、NEWSポストセブンの取材にこう語った。
「農業が主体で事件もほとんど起こらない小さな町です。私もずっとテレビで事件を見ていましたが、これだけ大事になれば、息子さんが起こした事件ですけど、家庭に問題がなかったか、進退も含めて父親の青木議員がどう考えているかが、議会にとってもひとつの課題になってくるのかと思います」
この取材の直後、青木議長は議員辞職願を出し、許可された。地元の名士の長男が起こした凶悪事件。何が引き金となったのか──。
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