国内

「ハンスト発言」騒動の維新・梅村みずほ議員 3年前に有権者に送っていた謝罪メールの「おかしな日本語」

悪評が広がり続けている日本維新の会の梅村みずほ参議院議員(時事通信フォト)

波紋を広げている日本維新の会の梅村みずほ参議院議員の謝罪メールに疑問(時事通信フォト)

 2021年に名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった問題を巡る国会での発言が騒動となっている日本維新の会の梅村みずほ参議院議員。選挙の度に躍進が続く維新だが、今回の騒動が収束する気配はまだ見えない。

 事の発端は5月12日、難民申請中の送還を可能とする入管難民法改正案の国会審議での梅村氏の発言だ。入管施設での収容中にウィシュマさんが体調不良を訴えて死亡した問題について、「よかれと思った支援者の一言がウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況につながった恐れも否定できない」と発言。遺族や支援者らが抗議する騒動に発展した。梅村氏はその後の参院法務委員会でも「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったのかもしれない」などと繰り返して騒動はさらに広がった。

 4月の統一地方選で躍進を果たし、勢力拡大を目指す維新にとっては身内から冷や水を浴びせられた格好だ。5月18日には梅村氏を参院法務委員から更迭し、同23日の法務委員会では音喜多駿政調会長が梅村氏の発言を謝罪するなど火消しに追われている。同26日には、6か月の党員資格停止処分が決まった。

 元フリーアナウンサーの梅村氏は2019年の参院選で大阪選挙区から出馬して初当選したが、失言などで謝罪に追い込まれた過去もある。検察庁法改正案を巡り、検察の独立性が脅かされると世間が猛反発していた最中の2020年5月中旬のことである。梅村氏は複数の有権者から改正案に反対してほしいというメールが届いたことを受け、自身のツイッターでその文面画像を添えたうえで「昔流行った不幸の手紙を思い出します」と投稿。「有権者の思いを不幸の手紙呼ばわりするのか」と批判が集まった。

 当時、梅村氏は〈お忙しい日々の中で時間を割いてご意見をお寄せいただいた皆様のお気持ちを踏みにじるようなことをしてしまったと、大変反省しております。今回の私のツイートによって不快な思いをなさったすべての皆様に心よりお詫び申し上げます〉とツイッターを更新して謝罪した。

 この時、自身が送ったメールの文面が梅村氏のツイッターで“不幸の手紙”のようなものとして掲載された大阪在住の30代会社員Aさんは、「改正法案には反対の立場からきちんと議論を積み重ねてほしいという真摯な思いから梅村議員にメールを出しました。それなのに、国会議員が有権者のメールを“不幸の手紙”呼ばわりしてSNSに載せるのですから唖然としたし、侮辱された気持ちになりショックでした」と振り返る。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン