「内視鏡で切除できる限界を越えているという話を聞かされたのですが、中村先生に頼み込んで、内視鏡の名医である大阪厚生年金病院(現・大阪病院)の道田知樹医師(現・大阪国際がんセンター消化管内科)に執刀してもらうことになりました。ただし、“内視鏡で切除できなければ即開腹する”という承諾書に署名するという条件がつきましたが。
その日は午前中に手術が始まり、目を覚ますと道田医師が傍らに立っていました。“山根さん、大成功です”と告げられ、“僕が内視鏡で切除したサイズの記録更新です”と言われました。その後、学会でも症例として発表されたと聞きましたが、手術をして13年が経っても男・山根はこのようにピンピンしています。名医たちのお陰です。その後は、中村先生のクリニックで定期検査を受けるようになり、膀胱がんも見つかりました。今でも好きなものを食べ、元気でいられるのは名医たちのおかげです」