山根明一覧

【山根明】に関するニュースを集めたページです。

愛車はセンチュリー
免許返納促進に日本ボクシング連盟・山根明元会長「高齢者のこと何もわかっとらん」
 5月13日から75歳以上のドライバーの免許更新に「運転技能検査(実車試験)」が加わることになった。「認知機能検査」を受ける義務もあり、免許更新のハードルが上がっている。これに対して「高齢者のことを何もわかっとらん」と気炎を上げるのが、2018年の会長辞任騒動の際には、強烈なキャラクターが話題になった日本ボクシング連盟第12代目会長の山根明氏(82)。サングラスにハットのお馴染みのスタイルでこう語る。「ボクは今年83歳になるけど、運転が好きやからね。毎日、朝から晩までセンチュリーのハンドルを握っていますよ。不安はないか? 不安なら朝から晩まで運転をやらんでしょう。車庫入れも得意ですよ」(山根氏、以下同) 26歳で運転免許証を取得した山根氏は、日本ボクシング連盟の会長時代も公務以外は自分でハンドルを握ってきた。「免許の更新で高齢者講習に行った時、高齢者たちの前で手を挙げて、『常に運転していない者が乗るから事故になるんちゃうますか』と教官に聞いたことがあるんですよ。明確な答えは返ってきませんでしたが、ボクは高齢者には週に何時間かの車の運転を義務づけるべきやと思うんです」 山根氏は「国がドライブレコーダーを無料で配布するなどして、免許の更新時に運転実態のデータを提出させたらええんです」と提案する。「はっきりいって高齢者は実際にはほとんど乗ってませんよ。免許がなくなるのが寂しいから返納しないだけで、たまにハンドルを握るんですよ。それで事故を起こす。身体能力には個人差がある。若くても運転が下手な人もいます。ボクの反射能力? いまでもパンチをもらってら体がとっさに反応するんですよ。それを後期高齢者で一括りにするのは失礼ちゃうかな」 高齢者は若い頃に比べて反応が鈍くなることを認めたうえで、「認知機能検査も必要だが、まずは技能検査が優先されるべきだ」と主張する。「運転技能検査を加えたのは賛成だが、過去3年間に違反した者だけというのは違う。もちろん大事故を起こす可能性もあるが、これでは毎日運転していての無違反者と運転しない無違反者との区別ができんでしょう。5分も走らせたら事故を起こす運転か分かるはず。 免許更新で悔しいのは、運転させたら200点やのに学科試験でギリギリやということ。ボクに言わせたら、車の運転と学科試験はまったく関係ない。まずは高速道路も含めた路上で試験官を横に乗せて実際に乗らせばええんちゃいますか。試験官が怖いと感じたら免許の更新をさせんでしょう」 山根氏は来年の84歳の誕生日に更新となるが、「もちろん更新します」という。過去3年間に交通違反はなく、このまま安全運転を続ければ運転技能検査は免除されることになる。山根氏はこう続けた。「常にスピードは出さない。若い頃からそうやってきた。夜は10キロほど落として走りますし、酒を飲んだら嫁が運転します。高齢者の中にも若者顔負けの荒っぽい運転をする人がいますが、高齢者ほどルールを守らないといけないと思いますね。 人生の先輩としてドライバーの模範にならないといけない。高齢者は睡眠をたっぷりととって、運転中は常に神経を張る。そして、この山根明を先頭にルールを守って余裕をもった運転をしましょう」
2022.05.23 07:00
NEWSポストセブン
山根明氏も世紀の一戦に注目を寄せる
村田諒太vsゴロフキン 世紀の一戦に山根明氏「あとは諒太のメンタルだけ」
 2人のファイトマネーが20億円──日本ボクシング史上最大のビッグファイトとなる国際ボクシング連盟(IBF)世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン、40)と世界ボクシング協会(WBA)世界同級スーパー王者村田諒太(帝拳、36)の統一戦が、4月9日にさいたまスーパーアリーナでゴングが鳴る。その一戦を感慨深い思いで待ちわびる人物がいる──。 ゴロフキンは2004年アテネ五輪銀メダリストで、プロ入り後は17連続KO防衛の世界タイ記録を持ち、23連続KO勝利を含めてプロ戦績は41勝(36KO)1敗。これに対し村田は2012年ロンドン五輪金メダリストで、プロ戦績は16勝(13KO)2敗である。KO率85.7%のゴロフキンとKO率72.2%の村田がぶつかり合う。 この両者をアマチュア時代から知る人物がいる。一般社団法人日本ボクシング連盟第12代目会長の山根明氏である。ゴロフキンは2001年に大阪で開催された東アジア大会で来日。この大会を取り仕切っていたのが山根氏だったが、その後も国際大会で強さを目の当たりにしてきた。村田はロンドン五輪で山根氏と二人三脚で48年ぶりに金メダルを獲得したことで、連盟の将来の幹部候補として海外留学などの英才教育を施そうとしていた。 ところが、村田は水面下でプロ転向を進めていたことが報道で判明し、両者の間に溝ができた。日本ボクシング連盟はこの行為が進路決定をめぐる信義則違反として、村田に対してアマチュア選手としての引退勧告を決議。その後、プロに転向するという経緯があった。“男・山根”は両者の対戦をどうみているのか聞いてみた。「諒太(村田)は精神的に弱いので国際大会には出さないという理事もいたが、強化委員長として村田の素質はわかっていたので、国際大会に送り出した。五輪でメダルを獲ったことでその正しさが証明されたわけだが、アマチュア時代の諒太は“会長が会場にいらっしゃるだけで負ける気はしません”と話していたこともあった。 その後、いろんなことがありましたが、今は諒太にはこれまでのプロボクシング界を変えてもらいたいと思っている。他のスポーツは余力を残して引退することが多い。ところが、どんなに強いプロボクサーでも、最後はタイトルを防衛できずにボロボロになって引退に追い込まれることばかり。ボクシングには強いチャンピオンのままでの引退がない。もちろん引退は諒太やジムの会長が決めることだが、50年以上ボクシングに関わってきて、常にそういう思いをしてきた者として、諒太にそれをやってほしいと思っている」  では村田はゴロフキンに勝てるのだろうか。山根氏の見方はこうだ。「ゴロフキンは全盛期からみれば力は50%程度に落ちていると思う。年齢的なものより精神的なものが大きい。3年前ならKOされていたでしょうが、諒太が落ち着いてやれば勝てると思う。私はアマチュア時代の諒太には精神面でのフォローしかできなかったが、その結果が金メダルでした。だから今回も、諒太の気持ちだけやろね。 ゴロフキンの右フックは上から打ちおろすパンチ。かなり強引なボクシングです。これをモロに受ければ厳しいが、諒太のディフェンス力は半端やない。これをかわしてカウンターが打てる技術を持っています」  そう見解を披露したうえで、最後にこう締めくくった。 「プロとアマチュアは違います。プロは事業ですが、アマチュアは教育の一環として、青少年を育成する場です。アマチュア時代のゴロフキンは礼儀正しい素晴らしい青年だった。諒太もそうです。2人ともアマチュア時代の精神を思い出し、正々堂々と戦ってもらいたいものです」 果たして勝つのはどちらか。決戦の行方が注目される。
2022.04.08 11:00
NEWSポストセブン
山根明氏も世紀の一戦に注目を寄せる
TBS・張本勲氏の女子ボクシング蔑視問題 山根明・元会長の見解
 東京五輪ボクシング女子フェザー級で金メダルを獲得した入江聖奈選手(20)について、『サンデーモーニング』(TBS系、8月8日放送)に出演していた張本勲氏(81)が「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね」「どうするのかな、嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」と発言した問題が、引き続き物議を醸している。 日本ボクシング連盟がTBSに抗議文を送付し、TBSでは連盟に謝罪文を送っていたが、ネットでは大炎上が続いていた。翌週となる15日の放送では、張本氏が登場するスポーツコーナーの前に、アシスタントの唐橋ユミアナが経緯を説明し、「不快に思われた関係者の皆さま、そして視聴者の皆さま、大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。リモート出演した張本氏は「言い方を間違えて反省しています。以後気をつけます」と短く淡々と話すのみで、その“5秒謝罪”に再びネットは炎上した。  そんな張本氏に対して、あの“男”が口を開いた。日本ボクシング連盟第12代会長の山根明氏(81)だ。サングラスにハットのお馴染みのスタイルでこう語る。「張本さんはボクシングが嫌いな人じゃないことは聞いています。それだけに、最初に聞いた時は不愉快でした。20年前に女子ボクシングを日本に持ち帰ったのはこの山根です。AIBA(国際ボクシング協会)のアンワー・チョードリー会長(故人)から“将来、女子ボクシングも五輪参加を目指す。日本も強化を目指しなさい”ということで、資料を受け取ってきたのが最初でした」 今回、金メダルを獲得した入江選手は、AIBA女子ユース選手権に初めて選ばれた時に山根氏に手紙を送っている。手紙は「なかなか経験することの出来ない国際大会という大きな舞台に立たせていただくことに感謝を忘れず、精一杯メダルを目指して頑張ります」などの感謝を述べる内容だったという。「張本さんとは同い年で、幼少期に戦争を体験して苦労した世代です。特に張本さんはプロ野球では3000本安打を達成したレジェンド。だからといって肩を持つつもりはありませんが、同じ世代でも考えは違います。それぞれにケツの拭き方があります。張本さんのプライドを守ってあげるのも周りの義務。批判する側も言葉を選ぶべきだと思うね。 同じ番組に出ていたら注意はしたと思うが、後になって批判する連中に便乗はしたくない。ただ、言えることは俺ならテレビでの発言で問題になったなら同じリング(テレビ)ではっきり決着をつけたでしょうね。それも即刻。選手に失礼になるようなコメントは控え、問題になった場面では“アッパレ”を出してもらいたかった」 金メダルの快挙をすっきりと祝う放送であってほしかった。
2021.08.17 07:00
NEWSポストセブン
名古屋場所観戦の山根明元会長「白鵬の取組は大横綱の相撲ではない」
名古屋場所観戦の山根明元会長「白鵬の取組は大横綱の相撲ではない」
 横綱・白鵬は6場所連続休場明けとなる大相撲名古屋場所で、大関・照ノ富士との千秋楽結びの一番での全勝対決を制し、45回目となる優勝を果たした。しかし、立ち合いでの強烈なカチ上げや14日目の大関・正代戦で見せた変則的な立ち合いなどには、「横綱に相応しくない」との批判の声もあがっている。「勝負というからには勝たないといけない。しかし、相撲は日本の国技だからね。日本国民の中には理想の横綱像がある。それを裏切る15日間だったことは間違いないね」 そう話すのは、名古屋場所千秋楽で、向正面の溜席に姿があった日本ボクシング連盟第12代会長の山根明氏(81)だ。山根氏は過去にも、名古屋場所の溜席に姿を見せるなど、熱心な好角家としての一面がある。「日本国籍に帰化した白鵬だが、最初は日本語もわからない状態のまま15歳でモンゴルからやってきて、相撲部屋に入門した。日本人力士より苦労し、人一倍稽古してきた結果であることは、45回という歴史的な優勝回数が証明している。大鵬の32回と比べても、この記録は偉大。日本人にはできないでしょう。日本人となった白鵬は日本の宝ですよ。その白鵬に期待したいのは、引退後に国技の伝統を受け継いでいく若い力士を育てること。そのためには若い力士の手本になるような土俵を務めてもらいたい」 初日から立ち合いの張り手を繰り出した白鵬だが、批判が集中したのは14日目の正代戦だった。仕切り線のはるか後方、徳俵近くで仕切るという変則立ち合いを見せた。照ノ富士と全勝対決となった千秋楽では、立ち合いで左手を伸ばし、その直後に右からの強烈なアッパー気味のカチ上げを繰り出した。「ガキの頃からいろんな大人が話しているのを聞いたが、横綱は正々堂々と受けて立ち、がっぷり四つに組み、その形が得意か、不得意かに関係なく相手をねじ伏せるものだという。これが正しいのか間違っているのかわからないが、横綱について大人たちがそのような表現をしていた。もちろん横綱もピンキリだが、(正代戦の仕切りや照ノ富士戦の張り手・カチ上げは)日本の宝である白鵬がやるような相撲ではないと思ったね。 白鵬は体つきにしても、大相撲にもってこい。あんなチャチなことをしなくていいんじゃないか。たしかに勝負は勝ってなんぼ。きれいごとを言ったんではダメです。それに関しては100%わかります。俺自身もアマチュアボクシング競技の責任者として海外遠征が217回ありましたが、勝つことに値打ちがあった。だけど、横綱・白鵬はそのような奇策をやらなくとも、勝てる実力を持っている。やるべきじゃなかったね」 優勝後のインタビューで白鵬は、「これでまた進める」と現役続行を明言したが、36歳となり、“引き際”も注目される。山根氏はこう続けた。 「大横綱としての相撲が取れなくなれば引退してもらいたいが、強い白鵬で引退するのか、ボロボロになるまでやるのか、その引退時期については我々が考えることではない。家族、師匠に相談するかもしれないが、白鵬が引退の二文字を口にするべきで、我々が決めてはいけない。それだけに、大相撲の宝らしい相撲を取ってもらいたい。俺はそう思うね」
2021.07.20 16:00
NEWSポストセブン
山根明氏も世紀の一戦に注目を寄せる
森喜朗氏「女性蔑視発言」を男・山根明が一刀両断「自ら腹を切れ」
 女性蔑視発言で国内外から批判を浴びている東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)。翌日の釈明会見で「不適切な表現だった。反省して撤回したい」と謝罪したものの、責任を追及する記者の質問に開き直る姿勢を見せ、さらなるバッシングを受ける結果になった。 そんな森氏の言動に対して、あの“男”が口を開いた。日本ボクシング連盟第12代目会長で、2018年の会長辞任騒動の際には、強烈なキャラクターが話題になった山根明氏(81)だ。サングラスにハットのお馴染みのスタイルでこう語る。「俺は売られた喧嘩は命を懸けて受けてきたが、相手が“山根明でやりにくい”というだけで、こちらから上から目線でふっかけたことはない。森さんは総理大臣までやった方ですからね。失言があったと自覚したのなら、男らしく“申し訳なかった”と頭を下げなアカンと思う。俺ならそうしたね」 山根氏は「アマチュアボクシング界のドン」として、「五輪のドン」の森氏と接点があった。「競技団体のトップが集まるパーティで2度ほどお目にかかりましたが、その時の周囲へのもの言いを聞いていると、今回の発言も彼の中では悪意がなかったのかもしれんね。あれはあの人のクセやね。“森喜朗という存在感”を出しとるというか。俺はどんな場所でもこのスタイルやから面と向かって何も言われなかったけれど、言われた側は苦笑いするしかない。相手のキャラクターをわかっていても、傷つく人もいる。 森さんは悪いところばかりじゃない。競技団体のトップから見ても、いろんな面でスポーツのために貢献してきた。だけどあの発言が女性蔑視だったことは事実。俺に言わせれば、五階(誤解)も六階もない。失言があったんやから、それに関しては“申し訳ない”“口が過ぎた”と潔く謝り、言い訳をしない。あの会見は格好良くなかったね」 山根氏は森氏と2歳違い。日本ボクシング連盟会長辞任に至る一連の経緯では、約2か月間にわたってマスコミから批判を浴び続けた。「五輪のドン」に同情的な気持ちはあるのだろうか。「一緒にせんといてもらいたいね。バッシングにもいろいろある。俺の場合は、俺を引きずり降ろそうとした連中が周到に台本(シナリオ)を書いたうえでのバッシングだった。森さんは自分の言動が引き起こしたバッシングです。その違いがある。俺は今でも悔しいよ。シナリオで潰しに来られたんやからね。ミャンマーの軍事クーデターと同じです」 森氏の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」という発言について、山根氏はどんな感想を持ったのか。「女性は細かいところまで目が届く。会議で細かく説明される。男性は自分より上の立場からモノを言われると黙ってしまうところがある。でも、女性は違う。自らの意見を自分の立場ではっきり言える。女性がいる会議は議論が活発になるんですよ。時間が長くなろうが、会議は長くなるもの。女性の意見は重要ですよ。特にスポーツは女性の活躍が目覚ましい。オリンピックでも女性選手が半数を占め(2016年のリオ五輪で女性選手の割合は48.5%)、メダルだってたくさん獲っています。 俺が会長だった頃の日本ボクシング連盟には、女性理事が2人いた。男性では気が付かないような意見をたくさん出してくれた。もちろんみんなで聞きましたよ。男性であろうが女性であろうが、ロボットの理事はいらんのですよ」 山根氏は「森さんとは生き様が違う。特に女性蔑視発言をした後の森さんの姿勢は、俺には理解できない」とも語る。「バッシングを受けた時、俺は取材をすべて受けた。マスコミの質問に対し、その場で思ったことを答えた。会合やパーティで挨拶を頼まれても事前に考えたことがない。その場で言葉がポンと出るのは、自分が真実を話しているから。森さんは謝罪の言葉をカンペに書いていた。本心で謝罪していたかどうかは森さん自身にしかわからんが、それを読み上げて謝罪したから、記者の突っ込みに本音が出たんだと思う」 森氏に会長辞任を求める声が強まっていることをどう見ているのだろうか。「俺の場合は(不正流用やジャッジの不正といった批判を)認めて会長を辞任したわけやない。何十年も前の“やんちゃ”を持ち出してきたマスコミがあった。ただ、それは何十年も前の話であっても事実やったから、自分で腹を切った。 国会質疑でも森さんを辞めさせろという声があったが、外から辞めさせるのは簡単な話。だけどもうすぐ五輪なんやからね。辞めろというばかりで後継者もおらんというのでは話にならん。それなら最初から森さんにしたらアカン。失言をしたのは森さんなんで、人様からどうこう言われるのではなく、自分で腹を切るなり、最後まで貫くなりすればいい」「それが男や」──山根氏はそう締めくくった。
2021.02.08 07:00
NEWSポストセブン
試合が白熱するにつれ、左腕のタトゥーが露わに・・・(左:田中恒成、右:井岡一翔 時事通信フォト)
井岡タトゥー論争に“男・山根”が参戦!「JBCは腹を切れ」
 大晦日に行なわれたWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで2度目の防衛を果たした井岡一翔(31)。田中恒成(25)を8回TKOで破ったが、左腕にある入れ墨がJBC(日本ボクシングコミッション)のルール(86条=入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者は試合に出場することができない)に抵触しているとして問題化した。擁護論も多いなか、JBCは処分する姿勢を崩さず、騒動は広がっている。 井岡はJBCのスタッフ立ち合いのもと、コンシーラーを塗ってタトゥーを隠す処置をしていたが、汗などで薄れてしまったとしている。ただし、井岡自身も海外メディアに「このルールを崩していきたい」と語るなどしており、ルールには納得していないようだ。ボクシング関係者や識者の意見も割れているが、大きく分けると、「ルールである以上は守るべきで、認めるべきだと思うならルール改正を訴えるのが筋だ」というJBC擁護派と、「タトゥーが不快だというのは古い考えで、そんなルールがあるほうがおかしい」という井岡擁護派に大別される。 そこに、第三の立場で物申すボクシング界の大物が現れた。「アカンのやったら最初からリングに上げんかったらええねん」 そう言い放ったのは、アマチュア時代から井岡と親交のあった日本ボクシング連盟第12代目会長の山根明氏(81)だ。“男・山根”は、サングラスにハットというお馴染みのスタイルで、歯に衣着せぬ見解を披露した。「オレ自身は教育の一環であるアマチュア(ボクシング)出身、役員として43年やってきたので、入れ墨は当然、認めてこなかった。プロの井岡選手がなぜ入れ墨を入れたかは本人以外にはわからないが、報道によれば試合前にJBCのスタッフ立ち合いのもとで入れ墨を隠す処置を施してリングに上げたというじゃないですか。 処置を確認してOKを出しておいて、あとでアカンかったというわけやろ。リングに上がることを認めておいて、世間が騒いだら選手が悪いというのは、さすがにおかしい。オレに言わせたら罠にはめてるのと同じや。 井岡選手の入れ墨が社会的問題になるんなら、リングに上げたJBCの責任者が腹を切らなアカンのんちゃうの? オレなら切腹してます。井岡選手は高校時代からよく知っています。かわいがった子ですよ。いい子でね。こんな問題になるのが残念でならん」 井岡が、「(タトゥーを入れたままだと)日本で戦えないなら海外で日の丸を背負ってやる」とコメントしていることについて山根氏は、「ええこと言うな~、日の丸を背負うやて。嬉しいな。日本国の誇りをもって世界で戦う。ええやないですか。海外でやればいいですよ。引退することはない。あれだけの選手や、もったいない。海外から見返してやればいい」と賛同し、こう付け加えた。「ただ、JBCから処分を受けて、そのまま海外でやると悪者で終わってしまう。しっかりと白黒をつけて、JBCには男らしく頭を下げてもらいたい。そして、できればこれまで通り日本のリングに上げてやりたい。 ルールは守らなアカン。しかし、一度OKが出た後に、やっぱりルール違反だと処分されるなんて、無茶な話はない。いい試合だっただけに、場外で騒動になっているのが残念でならん」 山根氏の言うように、処分の前提として「何があったのか」「誰に責任があるのか」をきちんと調査・公表することは必要だし、その後には「今後はどうするか」を広く議論する必要もあるだろう。
2021.01.19 07:00
NEWSポストセブン
東京五輪の会場となる新国立競技場(写真/アフロ)
東京五輪トラブルまとめ、新国立競技場工事で過労自殺等12
 東京での五輪開催が決定した2013年9月7日以来、大小様々なトラブルが頻発。招致が決定してから続出したトラブルや不祥事の数々。その裏では多くの人たちが犠牲となっている。●エンブレム問題勃発 2015年、佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムが盗作疑惑で不採用と決定した。ポスター等は廃棄。●新国立競技場工事の現場監督23才男性が過労自殺 新国立競技場の工事で現場監督を務めていた23才の男性が2017年3月に失踪。その後、長野県で遺体として見つかり、自殺と断定された。デザイン案が変更となり、着工が予定より1年遅れ、急ピッチで進めるため、現場では過剰労働が強いられていた。自殺した男性の残業時間も1か月190時間以上だったという。●ボクシング、テコンドーなど各団体の不祥事 2018年夏、日本ボクシング連盟が助成金の不正流用や不当判定で告発を受け、山根明氏(80才)が会長を辞任。辞任表明会見は約3分間だった。同年、テコンドーやレスリング、体操などの競技で、コーチによるパワハラ問題が明るみに出て、旧態然とした体育会体質に批判が寄せられた。●「有明テニスの森公園」の工事業者が経営破綻 テニス会場となる江東区『有明テニスの森公園』の工事を請け負った会社が2018年10月に倒産。工事の一部が中断する事態となった。倒産の理由は、急激な事業拡大だった。当初の完成予定は2019年7月だったが、別の業者が引き継ぎ、同年9月末から開催された『楽天オープン』に間に合わせた。●開閉会式の演出担当者がパワハラで辞任 開閉会式の演出担当のメンバーで、広告会社電通のクリエイティブ・ディレクターの男性(43才)が同社の関連会社社員にパワハラをしていたとして、2019年末に懲戒処分を受け、辞任。開閉会式の業務に関してのパワハラ事案があったことが明らかになった。●競技場デザイン問題 故ザハ・ハディッド氏がデザインした競技場は巨額の建築費がネックとなり実現に至らず、選考に携わった建築家・安藤忠雄氏は、「デザインで選んだだけで、その先のことは知らない」と弁明した。●新国立競技場は完成したものの… 新国立競技場に足を運んだ人たちからは、「座席が狭い」「椅子が硬い」「トイレが少ない」と不満が続出している。冷房設備がないため、真夏の開催が不安視されている。●「やりがい搾取」と揶揄のボランティア問題 研修などの名目で拘束されたりもする五輪ボランティア。“やりがい”をうたってはいるものの、医療現場などからは「真夏の高温の環境下、無償での奉仕に価するのか」という声も上がっている。●チケット販売トラブル 2019年5月、チケット販売の開始当初は販売サイトにつながらず、1時間以上待ったケースも。●大腸菌だらけの会場 トライアスロンなどの会場となるお台場の海からは基準値を超える大腸菌が検出され、選手からも「トイレのようなにおいがする」と声が上がった。●疑惑の退任 2019年、不正疑惑が浮上し、記者会見を開いた竹田恆和会長(当時)。一方的な弁明が読み上げられ、7分で終わった。●いきなりの札幌開催に変更 札幌開催の決定後に開催された選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)・マラソン強化戦略プロジェクト」のリーダー・瀬古利彦氏は「急に札幌に行けといわれても…」と戸惑いを見せた。※女性セブン2020年2月27日号
2020.02.19 16:00
女性セブン
柳川次郎(撮影:山本皓一)
山口組に存在した在日コリアン差別 「殺しの柳川」も怒り
「ヤクザもんの社会は差別がない。終戦直後のあの時代でも人間同士の付き合いがある。そういうところがあったから飛び込んだわけですよ」。これは山口組きっての武闘派・柳川組を率いて、最強の在日ヤクザとして恐れられた柳川次郎(本名ヤン・ウォンソク。1991年没)の言葉である。ヤクザには差別がない──。本当にそうだったのか。ジャーナリスト竹中明洋氏が綴る。 * * * 戦後ヤクザ史に残る抗争の一つに明友会事件というものがある。1960年、まだ神戸を拠点とする一勢力だった山口組が、大阪の新興勢力で在日コリアンを中心とした愚連隊・明友会を殲滅した事件である。きっかけはこんな具合である。「よう、バタヤンやないか。一曲歌ってくれんかいな」 ミナミのクラブ「青い城」で山口組三代目の田岡一雄が歌手の「バタヤン」こと田端義夫らと会食していたところ、同じ店にいた明友会の幹部らが田端に歌うよう強要した。それを制止した田岡の側近らと乱闘に発展してしまう。田岡のメンツを潰された山口組は明友会への報復に乗り出した──。 この明友会潰しには、山口組傘下の各組が大量に投入されたが、なかでも尖兵として最前線で戦うよう命じられたのが、傘下に入ったばかりの柳川組だった。ともに在日を中心とする明友会と柳川組の戦いは同士討ちといってもいい。柳川組の攻勢は凄まじく、3週間もしないうちに明友会会長と、幹部15人が指を詰めて全面降伏した。 大阪府警は殺人や殺人未遂で山口組側の56人を検挙したが、このうち半分近い24人が柳川組の組員だった。この功績によって若頭・地道の舎弟から田岡の直参に昇格した。「殺しの柳川」の異名は日本中に轟くようになる。 しかし、朝鮮半島をルーツとする同胞同士の争いは、在日社会では極めて評判が悪かった。 柳川の側近の一人は、当時の柳川の心境をこう慮る。「あの事件の時は会長も苦しかったと思いますよ。同じ民族同士、なんで戦わんとならんのかいう思いと、本家の意向にも逆らえんという思い。あの人は、そういう心境をあまり表に出さん人ですけども、相当に悩んだはずですわ」 このときの後悔は、終生、柳川にまとわりついた。それから24年ほど経て、勃発したのが山口組最大の内紛「山一抗争」だ。竹中正久の四代目組長就任にともない、それに反対する組長代行の山本広らが山口組を脱退して、一和会を結成。両派が血で血を洗う抗争を展開した。 既に柳川組を解散し、堅気となっていた柳川は、柳川組の流れを汲む組を中心に、この抗争に関わらないよう説いて回ったという。なぜそのような振る舞いをしたのか。元秘書によれば、背景には明友会事件があるという。「明友会いうのは、早い話が大阪の朝鮮人の愚連隊です。ここをどうやって叩くかという時に、田岡三代目の姐さんが『朝鮮人同士で闘わせたらいい』いうて柳川組にやらせたという話が柳川さんのもとにまで伝わってきとったのです。柳川さんは姐さんに対する不満をよう言うてました。竹中さんの四代目継承を姐さんが強く推したことが跡目争いの背景にあったと聞き、柳川さんはこの抗争に我慢ならなかったのではないかと思います」 柳川は、同胞同士で殺し合いをさせられたことへの悔しさを忘れることがなかった。朝鮮半島をルーツに持つ柳川は、かつてヤクザになった理由を問われ、「ヤクザの世界には差別がない」と語っていた。だが、その世界にも歴然とした差別があったことは柳川を知った。そして、自らヤクザだったことへの悔悟の念は、時とともに強くなっていった。*『殺しの柳川』(小学館)を再構成。同書刊行イベント「最強の武闘派ヤクザ・柳川次郎とは何者か」(竹中明洋氏×山根明氏対談)が8月23日にジュンク堂書店大阪本店にて行われます。(詳細→https://honto.jp/store/news/detail_041000036076.html?shgcd=HB300) 
2019.08.18 16:00
NEWSポストセブン
ソウルの国立墓地を訪ねた柳川次郎(左端。出典:日韓親善友愛10年小史)
田中角栄、宇野宗佑ほか歴代首相が頼った「最強ヤクザ」
 現在、政治家はヤクザと交流どころか、会うだけで議員生命を失いかねない。だが、かつては密接に結びついていた時代があった。田中角栄、宇野宗佑ほか歴代首相が頼ったのが、山口組きっての武闘派・柳川組を率いて、「殺しの柳川」として恐れられた柳川次郎(1991年没)である。ジャーナリスト竹中明洋氏が綴る。 * * * ベルリンの壁が崩壊し、世界情勢も激動していた1989年、自民党は難局にあった。前年に発覚したリクルート事件によって当時首相の竹下登が辞任に追い込まれていた。後任選びは、ポスト竹下と目されていた安倍晋太郎や宮澤喜一らが軒並みリクルート事件に関与していたため難航した。 結局、お鉢が回ってきたのは、竹下内閣の外相で、中曽根派ナンバー2だった宇野宗佑となった。知名度には乏しいが、クリーンなイメージがある宇野ならこの年7月の参院選を乗り切れるのではないか。そんな思惑も党内にはあった。 しかし、宇野が首相に就任するや、神楽坂の芸妓との女性スキャンダルを「サンデー毎日」に報じられてしまう。「もし愛人になってくれたらこれだけ出す」 宇野が指三本(30万円)を示して愛人となるよう求めたという芸妓本人の告発は政権を直撃し、参院選でも結党以来初めての過半数割れとなる歴史的な惨敗をした。69日間の短命政権に終わった。永田町の裏事情をよく知る政界フィクサーがこの時の舞台裏を明かしてくれた。「宇野さんが辞める原因となった相手は神楽坂の芸妓ですが、これとは別に祇園に女がいたんです。むしろこっちが本命でした。宇野さんが総理になるにあたり、これを隠さないといけないということになり、それを柳川さんに相談したんです。柳川さんは『分かった』とだけ言って、京都の現役組長と相談して女をしばらく韓国に匿ってくれた。結局、神楽坂の芸妓との一件が報道されたのでこの工作は意味がなくなってしまったわけですが、柳川さんたちはビタ一文取らずに素晴らしい手際の良さでした」 政治家といえば、田中角栄とも関わりがあった。これはあるジャーナリストの証言である。「ロッキード事件の裁判をやっている最中に田中の秘書の早坂茂三から頼まれて、早坂と柳川の会食をセットしたことがある。当時、田中はいろんなややこしいところから目白台の自宅に街宣をかけられて大変な状況になっていたので、その対応を相談するためだった。当時は右翼の親玉であるはずの児玉誉士夫ですら、右翼青年にセスナ機で自宅に突っ込まれるくらいだったから」 政界の最大実力者だった田中角栄ですら、柳川を頼ったというわけだ。ちなみに、宇野にせよ、角栄にせよ、これらの工作の際には、柳川はヤクザから足を洗っていた。己のルーツたる朝鮮半島の発展に尽力していた時期である。 柳川が望んでいたのは日韓関係の改善や日韓外交への関与だったというが、政治家から柳川に持ち込まれる案件の多くが「トラブル処理」だった。これには、本人としても忸怩たる思いがあったという。*『殺しの柳川』(小学館)を再構成。同書刊行イベント「最強の武闘派ヤクザ・柳川次郎とは何者か」(竹中明洋氏×山根明氏対談)が8月23日にジュンク堂書店大阪本店にて行われます。(詳細→https://honto.jp/store/news/detail_041000036076.html?shgcd=HB300)
2019.08.17 16:00
NEWSポストセブン
柳川次郎(撮影:山本皓一)
司馬遼太郎と最強ヤクザ「殺しの柳川」の知られざる交遊
 山口組きっての武闘派・柳川組を率いて、「殺しの柳川」として恐れられた柳川次郎(1991年没)は、堅気になった後、一転して日韓の橋渡しに奔走した。生前、柳川と交流した人物は、スポーツ選手から韓国大統領まで多士済々だ。なかでも異色の存在は作家・司馬遼太郎だった。ジャーナリスト竹中明洋氏が綴る。 * * * 司馬の代表作に国内外を訪ね歩いた『街道をゆく』がある。このなかに韓国を取り上げたものが2巻ある。1972年に単行本が出版された『韓のくに紀行』と、1986年に出版された『耽羅紀行』(たんらきこう)だ。耽羅とは、古代から中世にかけて済州島を支配した王国のことである。司馬は1985年に2回にわたってこの島を訪ねて取材した。 だが、実際には司馬はビザの取得に難儀していた。申請したがすんなり出なかったのだ。今でこそ日本人が韓国に行くのに、ビザの取得は不要だが、日韓が相互にビザを免除するようになったのは、2006年からのことだ。『韓のくに紀行』取材の際には、ビザは問題なく出た。なぜこの時はそうはいかなかったのか。どうやら、80年に司馬が当時の首相の鈴木善幸と外相の伊東正義宛に送った書簡が問題視されたようだ。 クーデターで政権を奪取した全斗煥が野党指導者の金大中に死刑判決を出したことを受けて鈴木と伊東宛に書簡を送り、その助命を祈るとしたためていた。司馬は朝日新聞(1980年11月4日付)に、「だれが見てもバランスを失したかたちで一人の政治家が殺されることについては、市井人としての憤りと当惑とやるせなさを感じます」とも語っている。 全斗煥政権は司馬を危険視したのだろう。このままでは取材に行けない。その司馬に「(全斗煥と繋がりの深い)柳川と会ってみたらどうか」と助言したのが、かねてから司馬と親交が深かった、ある在日の文化人だ。司馬からの打診を人づてに聞いた柳川は、すぐに会うことを決めた。柳川の元側近によると、「会長は意外とミーハーなところもあって、えらいはしゃぎようで喜んでましたわ」。 さっそく、新宿の京王プラザホテルで午後6時に待ち合わせすることになった。だが、待てども司馬は現れない。時間に厳しい柳川は、約束の1時間前には到着する。そして相手が10分でも遅れるようなら怒りだすところがあった。 約束から30分ほど経たあたりだろうか。司馬と、紹介者の在日文化人が悠然と歩いてくる姿がみえた。どうも待ち合わせの場所を勘違いしていたらしい。元側近は、「それを知った会長は私に向かって『お前の手違いやろう』とカンカンになって怒り出したんです。それを見て司馬さんも『そんなことで怒るな』いうて怒りだして。もう無茶苦茶でしたよ」。 とにかく泉岳寺のコリアンハウスで夕食をしようということになって、タクシーで向かった。助手席に柳川が乗って後部座席に残る3人がぎゅうぎゅう詰めで座った。そうこうするうちに、車内に不思議な笑いが起き始めた。「どちらからともなく、『あんたも大概短気やな』と言い出した。大の大人がこんなことで言い争いしててもしょうもないということにやっと気付いたんでしょう。それからは急に意気投合したんですわ。泉岳寺につくなり司馬さんらの話を聞いて、会長は『分かった』と頷いてましたわ」 すぐに柳川の根回しでビザが下り、司馬は、在日文化人とともに取材旅行に向かうことができた。在日が多く住む東大阪に居を構えた司馬には、在日の友人が多い。大阪には「4・3事件」(1948年4月に済州島で起こった民衆蜂起と、その武力鎮圧にいたる一連の事件)によって、韓国を出た済州島出身者が多い。いわば、この書は友人たちの祖国を本人たちに代わって訪ねる書でもあり、島の習俗を観察する司馬の優しい目線が印象的である。 元ヤクザと国民作家、互いに共通する何かを感じ取ったのだろう。立場も出自も異なれど、志さえ共有できれば人として接することができる。それが昭和という時代だった。*『殺しの柳川』(小学館)を再構成。同書刊行イベント「最強の武闘派ヤクザ・柳川次郎とは何者か」(竹中明洋氏×山根明氏対談)が8月23日にジュンク堂書店大阪本店にて行われます。(詳細→https://honto.jp/store/news/detail_041000036076.html?shgcd=HB300)
2019.08.16 16:00
NEWSポストセブン
ボクシング連盟の山根明・元会長(時事通信フォト)
ボクシングジム併設暴力団、刺青の組員がサンドバッグ叩く
 東京五輪が来年に迫るなか、五輪競技団体をめぐるスキャンダルが次々と噴出している。そのなかに、ヤクザとの関係が取り沙汰される内容も含まれている。ヤクザ事情に詳しいノンフィクション作家の溝口敦氏と、フリーライターの鈴木智彦氏が、競技団体とヤクザとの繋がりについて語り合った。鈴木:東京五輪を控えて、五輪競技の団体トップとヤクザの関係が結構取り沙汰されています。たとえば日本ボクシング連盟の山根明・会長(当時)は、テレビで「暴力団幹部に引退しないと過去をばらすと脅迫を受けた」と発言して大問題になり、他の不正もあって辞任することになりました。が、ボクシングと暴力団との関係なんてあるのが当然という考えだったので、ようやく問題になったのかという感じでしたが。溝口:住吉会なんかに多いんだけど、もともと愚連隊上がりの大卒ヤクザには、ボクシングをはじめ、空手、相撲なんかの格闘技をやっている者が多かった。ヤクザの基本は、「ステゴロ(素手の喧嘩)で強くなくてはならない」ということなので、格闘技を習うのは恰好だったんです。つまり、大学で格闘技系の部活をやっていた人から、プロになる人、ヤクザになる人がいて、彼らはお互い顔が利くようになる。そこでヤクザとの関係が生まれるんですね。ついでに言うと、そこから警察官になる人も多い。鈴木:ヤクザ映画の『アウトレイジ』(北野武監督)でも、ヤクザのビートたけしと刑事の小日向文世は大学のボクシング部の先輩後輩という設定ですよね。 ヤクザになる前にボクシングを習う人は本当に多くて、ヤクザになった後も後輩ボクサーの面倒をよく見る。興行のチケットを買ったり、メシ食わせてやったり。だからボクサーの側も恩義を感じることが多い。住吉会系の会長の名前を取ったジムがいまだに都内にあるんだけど、関係者に聞くと「会長にはお世話になったから変える気はない」って言ってました。溝口:ボクサー出身といえば、元世界チャンピオンの渡辺二郎は山口組系極心連合会の相談役になっていましたね。鈴木:福岡にある大州会という組にはボクシングジムがあって、刺青の組員がサンドバッグ叩いている姿が絵になるって取材に行ったことがあります。週に1回、プロボクサーが教えに来ていると言ってました。溝口:京都の山口組系淡海一家の事務所には、でかい空手道場があって組員にやらせていました。鈴木:地方の荒っぽいとこなんかだと、ヤクザがカタギに喧嘩吹っかけられることも多くて、ヤクザが負けたら暴力団の威信に関わるからって、子分らを鍛えているっていう側面もある。溝口:同じ格闘技でも、柔道、剣道はヤクザとの関係を聞かない。恐らく、警察の領分になっているからでしょう。◆宴席に現役の大関が鈴木:なるほど、そうかもしれませんね。レスリングは多少ありますよね。プロレスの場合は、日本プロレス協会の副会長が田岡一雄・山口組三代目だったり、興行がシノギになっていましたが、その延長としてアマチュアレスリングもヤクザとの関係を持ちやすい。 数年前に、日本レスリング協会の福田富昭・会長に、山口組最高幹部だった大石誉夫・初代大石組組長との交際が発覚し、それが昨年のレスリング協会のゴタゴタの中で蒸し返されました。溝口:大石組長は金持ちで知られていて、17年に亡くなるまで銀座で豪遊している最後の生き残りだって言われていました。●みぞぐち・あつし/1942年東京浅草生まれ。早稲田大学政経学部卒。『食肉の帝王』で講談社ノンフィクション賞を受賞。『暴力団』、『山口組三国志 織田絆誠という男』など著書多数。●すずき・ともひこ/1966年北海道札幌生まれ。『実話時代』の編集を経てフリーへ。『潜入ルポ ヤクザの修羅場』など著書多数。近著に『サカナとヤクザ』、『昭和のヤバいヤクザ』。※週刊ポスト2019年5月3・10日号
2019.04.27 16:00
週刊ポスト
YouTuberになった山根明氏「テレビに踊らされるワシやない」
YouTuberになった山根明氏「テレビに踊らされるワシやない」
 およそ1か月ぶりに再会した元日本ボクシング連盟“終身”会長の山根明氏は、落ち着きのない素振りで、やたらとスマートフォンの画面とにらめっこしていた。今年10月には傘寿(80歳)を迎える男・山根。スマホで写真も撮るし、連絡にはLINEも活用する。 昨年8月に会長職を辞し、昨年末には「芸能人になる」と宣言していた山根氏が、今度は「ユーチューバー(YouTuber)」になったという。「つい1時間前は2万8000回の視聴回数だったのに、もう3万回を超えておる。いったい、どないなっとんねん!?」 チャンネル名は、「無冠の帝王ch」。「無冠の帝王」とは、無職となった山根氏が新しい名刺に記していた肩書きである。チャンネルスタートから2日目となるこの日(2月12日)、朝の情報番組やワイドショーでチャンネルが紹介されたことで、視聴回数がグンと伸びていた。「こうして動画を出して、反応があるのはおもろいね。ただ、いっさいコメント欄は読みません。どうせ、悪いことしか書いとらんでしょ(笑)」 動画ではまず、昨年に会長職を辞任するにいたった理由が過去の「黒い交際」にあったことを改めて説明し、2月10日に日本ボクシング連盟から下された除名処分に納得できない心中を吐露した。 騒動の直後からテレビの生放送に出演し、その後はバラエティ番組にも出演してきた山根氏が、なぜ今、YouTubeなのか。「わしは反社会的な過去の問題で辞任した。ところが、ある番組で、助成金の不正流用などが原因で辞任したという、明らかな間違いを放送された。テレビには裏切られっ放しや。わしの言い分を流してくれると約束しても、肝心なところは使わず、おちょくったような部分ばかり。わんちゃんとの散歩シーンや、風呂に入った裸の山根を使われる。それにはキレてもうた。今後、何かまた騒ぎが起これば、まずはYouTubeで情報を発信していく」 日本ボクシング連盟は2月に入り、山根氏の会長時代に1700万円の使途不明金が見つかったことを公にし、内田貞信・現会長は「今後は弁護士と協議して、刑事、民事などで訴える」可能性を示唆している。「そんなバカなことあらへん。使途不明金があったというのなら、わしも含めて、関係した人間を呼んだらええ。わしは、会計を担当していなかった。それなのに、“海賊”(昨年夏に山根氏を告発した『日本ボクシングを再興する会』のメンバーを含む現体制の人々を山根氏はこう呼ぶ)はわしだけを刺してきよる。海賊はわしだけを悪者にして、組織がクリーンになっていることをJOCやスポーツ庁にアピールしたいだけ。それは罪のない人間を殺すのと一緒や」 だからといって、名誉毀損などで逆に訴えるといった考えは、山根氏の心にはない。「本音を言えば、テレビ番組などで、わしと、わしから迷惑をかけられたという人間を同じ舞台に立たせて欲しい。そして、その内容を告白して欲しい。だけど、そういう人は出てこないと思うわ。わしはこれまで、だれひとり、泣かせたことがないんや。過去に女性の問題はあったよ。だけど、金銭にからむ問題や、利害関係でもめたことは一度もない」 YouTubeに関して山根氏は、騒動の勃発以来、TV局のスタッフらから勧められ、興味を抱いていたという。昨年の12月には、旅動画や国内外のアンダーグラウンドな世界に飛び込んでいくスタイルで、138万人の登録者を誇る人気ユーチューバー「ジョーブログ」が、元プロボクサーの亀田興毅と共に山根氏を訪ね、コラボレーションできないかと提案してきたという。「炎上しているわしをおちょくることで、視聴回数を稼ぎたいだけやろ。あいつらを見て、あいつらのプラスになることしかせんと確信した。それにな、亀田と手を組んで、自分の保身に走っていると思われるのも嫌やった。わしにも、プライドはある」 テレビ番組への出演も、現在はバラエティ番組が中心だ。ニュースを扱うテレビ局としても、疑惑のデパートと化している山根氏の主張を一方的に放送できるはずもない。しかし、強面の山根氏をバラエティ番組で“キワモノ”として扱い、わざわざ恫喝させるような番組構成にして、視聴率につなげようとする。「わかっとる。それに踊らされるわしやない」 インタビューの日は、ユーチューバーへの転身を取材しようと、テレビ番組の取材が殺到していた。いざカメラが回れば、日本ボクシング連盟の現体制への不満が爆発し、つい声を荒らげてしまう。「そういえば、今日の収録中に競泳の池江璃花子選手に対する激励メッセージを求められた。18歳の女子が白血病になるなんて、お気の毒なことや。だけどね、会ったこともない彼女に、どうして見ず知らずのわしが軽々しく言葉をかけられますか? 池江選手に対して、それはあまりにも失礼や。だから断りました」 現在(2月15日時点)のチャンネル登録者数は約5000人で、最初の動画の視聴回数は、約5万5000回に伸びている。今後は、旅動画やパロディ動画もアップロードしていくつもりだという。「登録者数を増やしたい気持ちはある。それによって収益を得るというよりは、世界中にいるアマチュアボクシングの仲間にわしが元気であることをアピールしたい。既に、韓国では翻訳ソフトを使って、動画を観てくれているみたいや」 さらにVシネマへの出演依頼も届いている。役柄は、「日本の裏社会を牛耳るボス」だという。■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
2019.02.17 16:00
NEWSポストセブン
ボクシング・山根明元会長「これからは芸能人として生きる」
ボクシング・山根明元会長「これからは芸能人として生きる」
 大阪府大阪市生野区にある今里新地に、日本ボクシング連盟の終身会長であった山根明氏の妻の経営するクラブはある。 自身のテリトリーというべき場所で、キープしていたボトルをちびちびと飲みながら、山根氏の弁舌は熱を帯びた。「この店は、働いている従業員のほとんどが日本人なんです。不法滞在しているような外国人がおらんのが良い。ここに来てくださっているお客さんや、街で出会った人に、写真をせがまれるし、『男の中の男です!』なんて励ましてくれる。そうした声に、どれだけ救われたかわかりません」「激動の1年」(本人談)の師走を、山根氏は忙しく飛び回っていた。疑惑に対する釈明の活動──ではなく、お笑い番組である『あらびき団』(TBS系)の特番への出演や、ドッキリ番組でデヴィ夫人らと共演する収録などため、東京と大阪を何往復もしていたのだ。「わしがテレビに出れば、不思議なほど視聴率が上がるみたいやね。デヴィ夫人は素敵な方で、写真をお願いしました。しかし、何が面白いのかわからん芸人が出てきて、わしが激怒した番組もあるんや。それをまた面白がられて……完全な騙し討ちやった。もう2度と、出ぇひんわ!」 口ではそう言っても、ビートたけしの番組に出演すれば初体験の年齢を告白し、バラエティ番組では50歳近く歳の離れた若手芸人にいじられ、10月に79歳になった山根氏はまんざらでもない様子である。 メディアもメディアで、数か月前にはあれほど疑惑を追及していたのに、今や強面ながらたどたどしい口調で怒鳴り散らす山根氏を“キワモノ”のように面白がって高視聴率を狙うのだから違和感は拭えない。 スポーツ界でスキャンダルが続出したことで、ひとつひとつの“消化”が極めて速くなっているのだろうか。 山根氏は1939年に大阪府堺市に生まれ、終戦後、5歳で母の母国である韓国に渡った。10歳で日本に密入国し、27歳まで国籍がなかったと振り返る。 若かりし日に国籍すらなかった人物が、どのような経緯で日本のアマチュアボクシングのトップにまで成り上がることができたのか興味は尽きないが、波瀾万丈の人生を送ってきたことだけは確かだろう(そのあたりの経緯は、来春に自伝を出版予定らしい)。 そんな山根氏の自宅のリビングには、2歳だった時の両親との記念写真を挟むように、会長時代に大会を視察に訪れた今上天皇をおもてなしする2枚の写真が飾られていた。「天皇陛下に、わざわざ声をかけていただいた。あれには感激してねえ。頭を下げたまま、『ハハーッ』って感じで、頭を上げられなかった。わしはね、母の国である韓国も、北朝鮮も、愛しています。だけど、日本国籍を取得した以上、日本人として生きています。日本人として、日の丸を愛し、法人の代表として、日本ボクシング連盟を代表する会長として、これまで全世界を飛び回って日本の素晴らしさを伝えてきたつもりです。私の経歴には、何一つ、隠し事はありません」 日本ボクシングを再興する会によって告発された12項目──判定への介入や過剰な接待要求などがなかったと主張するのであれば、解雇無効を求めて日本大学を提訴した内田正人・日大アメリカンフットボール部前監督や、虚偽の告発をされたとして、田南部力氏を名誉毀損で訴えたレスリングの栄和人・元至学館大学レスリング部監督のように、反撃の訴訟に出る考えはなかったのか。「弁護士に相談したら、支度金が200万円必要やという話やった。わし、貧乏やから、払えへん。今はねえ、こんな幸せな生活はない。連盟におる時は、下におる理事や選手との人間関係に悩み、2020年の東京オリンピックに向けて、重たいモノを背負っておった。それが全部なくなりましたから」 山根氏の新しい名刺には、肩書きとして「無冠の帝王」(英語表記はUncrowned King)とあった。「わしは終身・無冠の帝王や。これからは芸能人として生きていく。79歳になって、夢も目標もない。現在、仕事と言えば、テレビ出演ぐらい。山根明を冷静に評価していただいて、呼んでくださる番組にはどの番組にも出たい」 インタビューのあと、山根終身会長時代に使途不明の支出2400万円が見つかったことも、日本ボクシング連盟の現体制によって明らかになった。無冠の帝王は新たな疑惑にどんな釈明を用意しているのだろうか。◆取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
2018.12.31 16:00
NEWSポストセブン
山根明氏 ボクシング連盟現会長を「海賊」と呼ぶ理由
山根明氏 ボクシング連盟現会長を「海賊」と呼ぶ理由
 大阪にある自宅でのインタビューの途中、山根明・元日本ボクシング連盟“終身”会長の携帯電話が鳴った。着信音はマフィアの抗争を描いた映画「ゴッドファーザー」のテーマ曲。アマチュアボクシング界のドンとして君臨し、黒い交際を理由に会長職を辞した男にマッチした曲とはいえ、疑惑が疑惑なだけに何かの冗談だろうかと驚かされる。 スキャンダル禍に見舞われた2018年のスポーツ界にあって、異彩を放っていたのが山根氏である。「日本ボクシングを再興する会」の告発によって、助成金の不正分配や地方組織への過剰な接待要求、山根氏の出身母体である奈良の選手に有利な“奈良判定”など、12項目にわたる疑惑が持ち上がったのは7月のことだった。 大騒動に発展すると、山根氏は連日、ワイドショーに出演し、元暴力団組長から脅されていると告白したり、突然、家族の名前を一人ひとり挙げたりするなど、生放送もおかまいなし。番組関係者とお茶の間を凍り付かせた。 山根氏のメディアジャックは、完全に裏目に出たといっていいだろう。ついに8月8日には、暴力団関係者との黒い交際を認め、会長辞任にいたる。 あれから約5か月。「日本ボクシングを再興する会」の発起人で、日本ボクシング連盟の内田貞信・現会長らを山根氏は「海賊」と表現し、疑惑の一部を除き、改めて身の潔白を主張するのだった。「人のもんを略奪するんは、海賊や! ええですか、(日本ボクシングを再興する会によって)告発された12項目のうち、わずか1項目(アスリート助成金の不正分配)しか、第三者委員会は私の不正を認めていないんですよ。それ以外はすべてやらせ、作り話や。私は連盟を私物化しようとしたことはありません」 ただ、話の筋は転々とする。山根氏は「これは初めて口にすること」として、自身のボクシング歴について語り始めるのだった。「わしをボクシング素人いう人間がおるが、ボクシングもかじったことのない人間が何を言うとんのや! プロで5戦しておる。思い出される最高の舞台は、満16歳の時に出場した大阪府立体育館での試合。大滝三郎と、レオ・エスピノサの東洋太平洋タイトルマッチの前座の試合でした。1万人が見守る中で、リングサイドには力道山がいてね。わしはそれだけで舞い上がってしまった」 ちなみにその日の試合の勝敗は──。「1か月ほど微熱が続き、体調が最悪やった。それで3ラウンドで棄権しました。他の試合は、すべてジム内の試合やった。(所属したジムは?)もう60年も前のことやから、覚えとらん。(通算成績は?)4勝1敗ちゃうかな」 ボクシングに携わって半世紀、「身を捧げてきた」と山根氏は言う。学歴もなく、ボクシングの実績もない山根氏は、たたき上げで会長職にまで成り上がってきた。 会長職に就いた翌年(2012年)、ロンドン五輪では清水聡がバンタム級で銅メダル、そして村田諒太がミドル級金メダルを獲得した。「これはちゃんと書いてほしいんや。複数メダルは、これまでの日本ボクシング連盟の歴史にはないこと。わしの自慢やし、誇りなんです」 しかし、山根氏の騒動が勃発するや、村田が即反応し、自身のSNSに〈そろそろ潔く辞めましょう、悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません〉と、暗に山根氏の退陣を訴えた。山根氏からすれば、飼い犬に手を噛まれた気分だったのだろう。「あの子はああいう子じゃなかったんです。金メダル後、『会長のおかげで金メダルを獲れました』と、金メダルをわしの首にかけてくれた。プロに転向したいという時も、彼から何度も電話をしてきて、『相談したい』と。何やら、口が溶けるような、都合の良い話ばかりしていましたな」 悔しさを随所に滲ませたものの、疑惑への腑に落ちる釈明もないまま、山根氏の怪気炎は1時間に及んだ。◆取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
2018.12.30 16:00
NEWSポストセブン
レイザーラモンRG 際どいモノマネでも炎上しない極意を語る
レイザーラモンRG 際どいモノマネでも炎上しない極意を語る
 話題のトピックスを名曲に乗せて歌いあげる”あるある”ネタや、モノマネで人気のレイザーラモンRG(44才、以下RG)。今年は、髪の毛を剃ってその髪形を再現した細川たかしや、日本ボクシング連盟の山根明元会長のモノマネで大いに注目を集めた。その”攻め”の姿勢について、RGが熱く語った。――モノマネをする人選はどうやって決めている?RG:実は、似てる似てないはどうでもよくて、芸人の先輩たちに「そうきたか!」と思われたい一心なんです。少し前ですが、(千原)ジュニアさんから電話がかかってきて、「あれやったほうがいいんじゃないの?」と言われたのが、『バイキング』(フジテレビ系)に出演しているサンケイスポーツ芸能担当の森岡真一郎記者。すぐにテレビでやりました。 日本ボクシング連盟山根明元会長も、「モノマネやってええんかな、やばい人ちゃうかな」と世間が思っていたときにしたくなる。ある意味、ぼくは病気かもしれませんね。ギリギリを攻めるのが気持ちいい(笑い)。 当時、騒動が報じられて2日目くらいでワイドショーがそれ一色になったので、これはやるしかないと。バスツアーのような仕事があったので、そこにぶち込みました。お客さんが写真を撮ってくれて、SNSで拡散されました。――モノマネをするのに、どれくらい時間をかける?RG:かけません。まず、やる。モノマネのクオリティを上げるのは、そのあとです。山根元会長の場合は、サングラスはもっと青い方がいいなとか、シャツはもうちょっとピンクがかったものだとか、しゃべり方を研究するとか。すぐにやることによって、“マーキング”することにこだわっています。 山根元会長をマネるポイントは、白髪なので白くなるワックスを使っています。サングラスも、あの薄い青色とか、薄い茶色とか、10個くらい買い直しました。――山根元会長のマネをしたときの反響は?RG:「早い、さすが」「大丈夫かRG消されるぞ」とか。それが嬉しい。山根元会長のモノマネをして、消された、殴られたでも話題になりますから。――モノマネは、常にギリギリのラインを狙っているんですね。RG: そもそもは2010年ころに市川海老蔵さんのモノマネを始めたのがきっかけです。海老蔵さんが熱愛報道、結婚、けがと頻繁に週刊誌をにぎわせていて、ワイドショーと同時進行でモノマネをする楽しみを、そこで覚えまして。 2014年に小保方晴子さんや佐村河内守さんのモノマネをしたあたりから、ワイドショーになってすぐギリギリの人たちのモノマネをするのが楽しくて(笑い)。SNSに載せて、「さすがRG早いな」と言われるのが快感です。日本で一番早くマネたと自負しているのが、アメリカ大統領のトランプさん。トランプさんもギリギリ発言が多かったので、やっていて楽しかったです。――ギリギリを突くと反感を買いそうですが、炎上しないために気をつけていることは?RG:早さです。炎上する人って、情報を周回遅れでキャッチしている人たちに叩かれているんですよ。たとえばぼくが中心にいる円があるとして、ぼくがモノマネをすると、近くの人たちは「おもしれえ」と言ってくれる。 そこが第1陣で、その周辺の第2陣の人たちが、不謹慎だと言い出す。ネタを早く出すと、お笑いに敏感な人たちが“面白いバリアー”を張ってくれるんです。ただ、第2陣の人たちに向けた方がフォロワー数は増えるのですが、ぼくはそこに興奮しないので。 小さな子どもにかかわる事件だったり、未成年であったり、振り返ると、ぼくは自然にそういう人たちを選ぶのを避けていた感じですね。――炎上商法という言葉もあるが、炎上は怖い?RG:それを活かせるならいいと思います。ぼくは「RGはフォロワー狙いでこのモノマネか」と思われたくない。第1陣の、ぼくを面白がってくれている人たちを大事にしたい。 だからぼくは、細川たかし師匠以外定番でマネている人はいないんです。ぼくが頭を剃ってやっているので、みんながどれだけズラで似せてこようが、ぼくに敵わないじゃないですか。師匠に名前もいただきましたし。――今までやった中で、いちばん危険だったモノマネは?RG:小保方さんですね。小保方さんのモノマネをしたとき、周りがピリッとしていました。あれはやばかったです。小保方さんの件はうやむやになってしまったので、STAP細胞が発見されて、ハッピーに終わってほしいです。――なぜ細川たかしさんのマネを?RG:髪形がヅラっぽいと話題になっていたんです。その頃、頭を剃って舛添(要一元東京都知事)さんのマネをしていたので、その流れで細川さんの髪形に似せました。「この大御所に、ヤバイやろ」ということでやらせていただいて。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、特に浜田さんがめっちゃ笑ってくれたのが嬉しかったですね。――そのモノマネを知って、テレビ番組で細川さんが怒っていましたね。RGいよいよ来たかと。「RG終わった」とツイートもバッと流れていて、こういう終わり方も芸人として面白くていいやろと思いました。でもそのあと、『行列ができる法律相談所』(日本テレビ系)でお会いして、優しく包んでくださいました。そこで、“こぶしたかし”という名前もいただいて、いまやロケやコンサートに一緒に行ったり、いい関係を築かせていただいています。――これからマネしようとしている新ネタは?RG:あまり計画してないです。明日くるかもしれない。今、何か起きているかもしれない。真っ白です。何かあったら、即マネます。 【レイザーラモンRG】1974年6月8日生まれ、熊本県出身。同志社プロレス同盟にいたレイザーラモンHGと出会い、1997年にお笑いコンビ「レイザーラモン」を結成する。2006年からはプロレス団体「ハッスル」に参戦。今年6月にファーストシングル『いただきます』をリリース。9月に『あるある黙示録』(双葉社)上梓。
2018.12.25 07:00
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SNSでの発信力も大きい新庄ビッグボス(時事通信フォト)
新庄ビッグボスのインスタ投稿が波紋 「ファンとそれ以外の分断を煽る」の指摘も
NEWSポストセブン
クルマ、ギター、アート、スケートボードにもこだわる
長瀬智也、英国のバイク誌に登場 悠々自適な暮らしに「所ジョージ化している」の声
女性セブン
小室圭さんと眞子さん
小室圭さん妻・眞子さんがNYで行きつけのスーパーから見えてきた“妻の気遣い”「日本でいえば『成城石井』」 
NEWSポストセブン
京都の街を歩く舞妓のイメージ(写真/イメージマート)
元舞妓の〈16歳飲酒〉〈お風呂入り〉告発に、花街関係者も衝撃「未成年飲酒には厳しく対応しているはず」
NEWSポストセブン
不祥事を理由に落選したはずなのに、比例で復活されては…(左は塚田一郎氏、右は中川郁子氏/写真=共同通信社)
「不倫路チュー」「USBは穴に…」失言・不祥事で落選しても比例復活するゾンビ議員たち
週刊ポスト
注目を集めるNHK吉岡真央アナ
「ポスト和久田麻由子アナ」候補のNHK吉岡真央アナ 替え歌ダンスで“キャラの強さ”際立つ
週刊ポスト
前田敦子と篠田麻里子の女子会姿をキャッチ
前田敦子、篠田麻里子と六本木で4時間半女子会 元夫・勝地涼との関係は良好に
女性セブン
謎めいたバッグを持つ広末涼子
広末涼子、“破壊力強すぎ”コーデは健在「背中に蜘蛛」私服に続き目撃された「謎バッグ」
NEWSポストセブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン