赤ちゃんが焼かれていた現場。黒く焦げた木が散乱している
千本浜海岸の土手をのぼった裏手には千本浜公園があり、松林の中を歩ける。沼津港に近い辺りには駐車場もあり、平日昼でも満車で人の往来も多かった。しかし、そこから数百メートル離れた事件現場付近には駐車場はない。別の近隣住民はこう指摘する。
「たしかに駐車場に止めて土手をずっと歩いていたら不審者を見かけた人もいるかもしれない。ただ、現場すぐそばの土手に上がれる公園の通路には駐車禁止だけど、駐車できるスペースがあるんだ。おまけに松林に囲まれているから駐車していても近くの家からは見えないはず。ここに車を停めたら、1分もかからずにそこ(犯行現場)まで行ける。土地勘のある地元民だったら知っている話だから、やっぱり(犯人は)地元の人なんだろうね…」
犯行現場付近には防犯カメラも見受けられず。遺体が見つかったすぐそばに網引きの浜小屋があるが、「この時期は店をやっていなくて無人です」(店主)という。警察も地元民による犯行の線で捜査を続けているという。
「妊娠届が提出された5月、6月を出産予定日とする妊婦は全員確認が取れている。そのため、現在は市内全域に捜査を広げ、『近所で妊娠していた人を見なかったか』など聞き込み調査を行なっています」(前出・社会部記者)
犯行現場に手を合わせに来た男性はこう嘆く。
「最近、沼津は子供への痛ましい事件が多くて。昨年、園児への暴行で話題になった『さくら保育園』(裾野市)で逮捕された保育士の一人も沼津の人で。地元では“なんで子供にこんなことをするんだ”と嘆く声があがったばっかりだっていうのに……今年は沼津の市制100周年記念で、子供や親が住みやすい街づくりを目指している。犯人がどうしてこういうことをしてしまったのか分からないけど、こういう悲劇が1つでも減ってくれることを願っています」