一方、開業から年月が浅いクリニックの場合は、待合室や駐車場の混み具合もチェックしたい。それに際しては“時期”を踏まえることが重要だ。前出・土山医師が言う。
「一般に、開業したばかりの医師はやる気に満ちていますし、受け持ち患者が少なく、狙い目と言えます。ただし、開業から2年以上経つのに待合室や駐車場がガラガラで患者が一向に増えていない場合、立地の問題の可能性もありますが、医師がやる気を失っているか、別に何らかの問題があると考えられます」
どこをかかりつけにしようかと迷った場合は、風邪をひいた時に実際に受診してみると判断がつきやすいという。
「風邪など一時的な症状での受診は、医療機関の対応を見極める絶好の機会です。よくある風邪の症状はどの医師も対応に慣れており、ある意味、医師のもっとも“素”の対応が出る場面と言える。そこで『しっくりこない』と感じたら、他の医師を探すのも一手です。慢性疾患で長く付き合うことになる『良いかかりつけ医』を見つけるには、複数の医師に接して比較するのが良いのではないでしょうか」(同前)
「地元で有名だから」「ネットの口コミで評判が良い」から「良医」とは限らない。多少時間をかけてでも、自分に合った信頼できる医師を探すべきだろう。
※週刊ポスト2023年6月23日号