オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いたドラマ『だが、情熱はある』

若林正恭と山里亮太のユニット”たりないふたり”に影響を受けたヒップホップユニットを演じるのはお笑いコンビのかが屋

脚本には、脚本家ではなくコント作家を起用

 脚本には河野が以前手掛けた錦鯉の半生を描いたドラマ『泳げ!ニシキゴイ』でも脚本を担当した今井太郎が起用された。今井は東京NSC12期の作家コース出身で『あらびき団』、『バナナサンド』(ともにTBS)、『チャンスの時間』(ABEMA)などを担当してきた構成作家。シソンヌ、渡辺直美、囲碁将棋、相席スタート、ニューヨークなどのネタ作りにも協力し自身が作・演出のコントライブも行っている人物だ。

「まず僕がお笑いに強くもないし、芸人さん独特のワードセンスや感覚にきちんと触れたことがない。ならば思い切って脚本家さんよりもコント作家さんのほうがいいなと思ったんですよ。

 コントって、短い尺の中でフリとオチをちゃんとつけなきゃいけないじゃないですか。2人の人生を調べていけばいくほど、いろんなエピソードがあって、どれも面白い。かつ、それをファンの皆さんは知っている状態だとすると、なるべく60分の中にエピソードを詰め込もうと思ったんです。スピーディに短いシーンをつないで、「ああ、この話知ってる」ってファンの方に喜んでもらいながら見てもらうドラマにしたかった。そして何よりそういうごった煮みたいなドラマを作ってみたかった。

 だとしたら、短いシークエンスを面白く書ける人がいいなと思って今井さんにお願いしました」

 ドラマのプロデューサーは様々なタイプがいるが、河野は脚本家と一緒に物語を作り上げていくタイプのプロデューサーだろう。『だが、情熱はある』では、どのように物語を作っていったのだろうか。

「まず1話から最終話までの流れを大まかに作りました。それで数多あるそれぞれのエピソードを年表にして、各話のテーマになりそうなエピソードを探していく。

 たとえば、第1話では、『若林が面白い』と主張したクラスメイトが殴り合いのケンカをして教室が大混乱になったというエピソードがエッセイにちょっと書かれていたから、これは絶対にクライマックスになるなと。そうすると山ちゃんのほうで対比になるようなエピソードを探して、親に芸人になりたいと告げた時に『お前で面白いと思ったことはない』って言われた話を置こう、と。そういうパズルを作るようなやり方をしています」

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