オードリー若林本人が怖くなるほどのリサーチの真相
ドラマには、原作として挙げられている若林と山里それぞれが著したエッセイに書かれていないエピソードも数多く描かれている。
教室で若林と春日が座っている席がまったく一緒だっただとか、アメフトのヘルメットも春日は既になくなったメーカーのものを被っていたが、それも再現されていたなど、細部にわたるディテールまで再現され、若林自身が怖くなるほどのリサーチがされている。どのようにリサーチしたのだろうか。
「リサーチは、2人に関するあらゆる本はもちろん、話したことなどを片っ端から集めたというだけです。もちろん、その中には表現できない話も多いですから、それは使えない。
だから、今回のドラマとして使えるものをひたすら探す。若林さんがリサーチについて驚いてますけど、絶対どこかで自分が語っているんですよ。ラジオとかで『誰だよ、情報流してんのは?』って言ってますけど、自分なんです(笑)」
(後編に続く)
【プロフィール】
河野英裕(かわの・ひでひろ)/『だが、情熱はある』プロデューサー。1991年日本テレビ入社。『野ブタ。をプロデュース』(2005年)、『マイ★ボス マイ★ヒーロー』(2006年)、『銭ゲバ』(2009年)、『妖怪人間ベム』(2011年)、『ど根性ガエル』(2015年)、『奇跡の人』(2016年)、映画『メタモルフォーゼの縁側』(2022年)などを制作する。
◆取材・文 てれびのスキマ/1978年生まれ。ライター。戸部田誠の名義での著書に『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『タモリ学』(イーストプレス)、『芸能界誕生』(新潮新書)、『史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記1980-1989』(双葉社)など。