2020年の登場曲『Battle Scars』を歌うルーペ・フィアスコ&ガイ・セバスチャン(写真/Gstty Images)
バスの中で熱唱した名曲
それまで大谷は登場曲のチョイスを球団や関係者に任せていたが、翌2021年からは自ら選曲するようになった。
2021年、大谷が選択した登場曲は人気アニメ『呪術廻戦』のエンディング曲、ALIの『LOST IN PARADISE feat.AKLO』だった。
「大谷選手は『呪術廻戦』のファンであることを公言しています。大好きなアニメの曲で気持ちよくプレーに入りたいと考えたのでしょう。その効果もあってか、2021年は投打で結果を残し、特にバッティングでは最終盤までホームラン王争いを繰り広げ、シーズンMVPを獲得しました。アメリカでも『呪術廻戦』は人気があり、エンゼルスのチームメートとアニメの話でよく盛り上がっていました」(前出・在米ジャーナリスト)
絶好調の今シーズンも、大谷はこだわりの音楽とともに戦っている。
今年1月、大谷は自身のインスタグラムでトレーニング映像を公開。ジム内には昨年12月に公開された大ヒット映画『THE FIRST SLAM DUNK』のエンディング曲、10-FEETの『第ゼロ感』が流れていた。また、3月のオープン戦では、同映画のオープニング曲、The Birthdayの『LOVE ROCKETS』が登場曲として使用された。
「シーズンが開幕したら大谷選手が選んだのは、なんと50年近く前の名曲、イーグルスの『Life in the Fast Lane(駆け足の人生)』(1976年リリース)でした。歌詞のなかに“イカレちまうぜ 駆け足の人生”という荒々しいフレーズが出てくるのですが、“自分にしかできない二刀流を突っ走る”という決意が感じられます」(前出・在米ジャーナリスト)
大谷はチームメートの前で歌声を披露したこともある。
2018年にエンゼルスのチームメートとバスで移動中、車内でマイクを握り、世界中で大ヒットした『Despacito』を熱唱。チームメートが撮影した動画が、MLBの公式インスタグラムにアップされた。
「この曲はプエルトリコ人の歌手が歌うノリノリのラテンミュージックです。オリジナル歌詞はスペイン語ですが、日本人歌手のTEEさんが日本語でカバーしていて、大谷選手はその日本語歌詞で歌いました。その歌いっぷりから、普段から聴いていることが伝わってきましたね。この年はメジャー移籍1年目でしたが、この熱唱で一気にチームに溶け込んだともいわれています」(スポーツ紙記者)
ストイックに野球に打ち込み、浮ついた話は一切聞こえてこない大谷だが、意外なことに芸能人やアーティストとも交流がある。