4歳から続けているクラシックバレエ
──バレエ教室での出来事をSNSで発信したのはどんなお気持ちからですか。
「女優の仕事を理由に講師から外されて、結果、教室を辞めることになるという一連の流れが、やっぱりこの職業が人によっては受け入れられない、ちょっと荒い言い方をしたら見下されがちな職業だということを伝えたかったんです。女優の方がインフルエンサーや実業家になる例もあって、発信力が強くなる一方で、未だ差別的な目線で見られるということを知ってほしいという思いがありました」
──かんなさんの思いに賛同や応援のコメントもある一方で、SNSでの発信に対する厳しい意見もありました。とくに、ツイートの中で、子どもの足もとがうつった写真をアップしていたことにも批判が殺到しました。あれは、実際にバレエ教室で教えていた子どもたちの写真だったのですか?
「いいえ、あの写真は、今回のバレエ教室の写真ではなかったんです。私が本業の会社を辞めたあと、知人のダンサーのダンス教室をお手伝いする機会があって、その教室で撮った写真をイメージ写真として載せてしまったんです。ただ、ネットで騒動になってしまって、すぐに知人のダンサーには“教室の写真を載せて炎上してしまった、ごめんなさい”と連絡を入れました。知人からは“足もとやし、顔を写さない配慮をしてくれてるから、問題ないと思うけどなぁ”と言っていただけましたが、子どもたちの安全やプライバシーの配慮に欠けたことを痛感したので、削除しました」
──また、かんなさんが投稿した写真から、ダンススタジオを特定する人も出てきました。
「はい、その写真は私が練習で通っていた渋谷のダンススタジオの内観で、私が講師をしていたスタジオではありません。イメージ写真として投稿してしまい、結果、そのスタジオの場所をネットで特定されてしまいました。そのスタジオの方ともお話しし、SNSから写真を削除してお詫びしました。その際に、スタジオの方からは“ぜひまた来てください”と言われて、ありがたかったです」
──そのスタジオのレッスン日や発表会の時期などをネット上で調べて、かんなさんの投稿の内容と違っていることを指摘する人もいました。そこから、そもそもバレエ教室に通ったり、講師をしていることも嘘なのではないか、という声もありましたね。一連のツイートと騒動を振り返り、何が問題だったと思いますか。
「特定されないようにと、実際とは違う場所の写真を出したことで、すべて作り話だと思わせ、かつ、プライバシーを軽視していたことを反省しました。また、子どもの足もとの写真を載せたことは親の気持ちに立って考えることができず、自分が主張する前にまず他者を思いやることが必要だったと気づかされました。そして、8年間お世話になった教室の先生を悪者のように書いてしまったことも良くなかったと反省しています」