夜、繁華街の路上で遊ぶ子ども。最近の日本ではほとんど見られなくなった(イメージ、時事通信フォト)

夜、繁華街の路上で遊ぶ子ども。最近の日本ではほとんど見られなくなった(イメージ、時事通信フォト)

 育児が大変なのはわかる。事情はそれぞれかもしれないが、そうした行為が賛同を得るのは難しいようにも思う。下手すると条例違反どころか「不適切な養育」として児童福祉法違反に問われる可能性もある。

 都下の商店街で古くから焼鳥屋を営む男性は「子どもを連れてくるな」とも。

「昼だろうと夜だろうと飲み屋に子どもを連れてくること自体、私は反対だ。うちは絶対入れない。他の客の迷惑になる。家族連れで来ても帰ってもらう。大人の場所は大人の場所、です。それがわからない親も多い。」

 これは店の方針、ということになるが、筆者が付け加えるなら、深夜に子連れで飲む行為は店で働く人たちに迷惑をかけることにもつながる。他の客がどう思うか、という問題はもちろん、22時、23時過ぎて小学生と飲み屋にいればそれは店側の責任にもなる。店によっては断りづらい場合もあるだろう。上得意であれば、著名人であればなおさら断りづらい店もあろう。条例は店の責任ともしている。上客、著名人、そうした立場の人だからこその配慮、あってしかるべきと思うのだが。

 繰り返すが、深夜の保護者同伴の外出や店舗立ち寄りは先に記した通り、各都道府県の条例によって違う。また風営法、風適法や各店舗の自主判断によっても違う。なかなか読む機会はないかもしれないが、ネット上で各自治体とも条文を公開しているので、自身が住む場所の青少年保護育成条例は一読しておくことをお勧めする。

【プロフィール】
日野百草(ひの・ひゃくそう)日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経てフリーランス。社会問題、社会倫理のルポルタージュを手掛ける。

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