東京都感染症情報センターより、年別報告数推移(過去10年)

東京都感染症情報センターより、年別報告数推移(過去10年)

風俗嬢が、「日本人相手よりストレスを感じない」理由

 時間とお金の使い方以外に、中国人客と日本人客とで違いはあるのか。

「接し方は全く異なります。日本人のお客さんは『お金払うから◯◯(禁止行為)どう?』『いくらでパンツ売ってくれる?』といった強引な要求も当たり前。でも中国人を含め、海外の人はこちらが『NO』と言えば、それ以上求めてきません。無理強いをしてこない。どのお客さんも優しくしてくれます」

 Nさんによれば、風俗で『無茶振り』をする日本人客は珍しくない。また、金に目が眩み、禁止行為に手を出す風俗嬢も多いという。Nさんは、「言葉が通じない」ことの“メリット”を挙げる。

「日本人だと、『何故こんなところで働いているんだ?』と説教をしてくる男性が必ずいるんです。サービスを受けに来ているくせに、風俗嬢のことを見下す発言をしても許される、あるいはそれもサービスの一部だと思っている節があります。中国人のお客さんにはそれが全くありません。言葉から受けるストレスでいえば、日本人を相手にするよりも精神衛生上はいいですね」

性病のリスクを知りつつも、金のためには体を売る

 昨今は梅毒感染者数の急拡大が社会問題になっているが、性病のリスクはどうなのか。

 国立感染症研究所によれば、2013年に1228人だった感染者数は2020年に5805人、2021年に7873人、2022年には1万2966人と2013年の10倍。2023年は第二四半期までで7448人と、すでに一昨年を超える勢いだ。

「病気はやっぱり怖いですね。でもそれは立ちんぼや、他の風俗も同じ。私が働いているお店は定期検診がなく、私も一度クラミジアに罹ったことがありますが、不特定多数のお客さんを相手にしているので、感染源はわかりません」

 性風俗産業に従事する女性が性病にかかる割合は高く、梅毒を例にとると、女性報告者数の約4割を占める。Nさんも性病の感染者数が増加していることは認識しており、自身も一度感染したのに、検査を受けないまま働き続けている。理由はやはり目先の『金』だ。

<取材・文/白紙 緑>

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