スポーツ

【蘇る「4-33」の悪夢】岡田阪神は日本シリーズで勝てるのか? 球団OBは「短期決戦と采配は関係ない」

岡田彰布監督、過去の短期決戦の成績は?(時事通信フト)

岡田彰布監督、過去の短期決戦の成績は?(時事通信フト)

“アレ”のその先へ──。阪神ファンにとっての悲願は、10月に控えるCS、日本シリーズを制して1985年以来の「日本一」になることだ。だが、ここまで見事にチームを率いてきた指揮官・岡田彰布監督(65)には、関係者が気を揉む“弱点”もあるという。

CSを突破したことがない

「やったで! 優勝や!」。大阪・ミナミの繁華街に虎党が大挙して押し寄せ、六甲おろしの大合唱が始まる。歓喜に包まれた群衆が道頓堀川に飛び込み、周囲は異様な熱気に包まれる──。

 優勝後のお祭り騒ぎとして何度も報じられたシーンの印象が強いが、実は阪神は一度しか「日本一」になったことがない。これは2005年に創立の新興球団である楽天と並ぶ両リーグワースト記録だ。

 88年の歴史を持つ阪神がただ一度、日本一になったのは1985年。ランディ・バース、掛布雅之、そして現監督である岡田彰布の最強クリーンアップを吉田義男が率いたあの年だけである。

 当然、ファンは今、18年ぶりのリーグ制覇の先に38年ぶりの日本一を夢見ていることだろう。

 第2次岡田政権となった今季、積極的な若手起用や守備位置の固定、周到な継投策など岡田采配が冴えわたり、チームは開幕からリーグ優勝に向けて首位をひた走った。

 これから日本一を目指すなか、関係者が唯一気を揉む岡田監督の“弱点”があるという。在阪テレビ局関係者が語る。

「岡田監督には、短期決戦で勝った実績がないことです。第1次政権(2004~2008年)では就任2年目で優勝した時の日本シリーズで惨敗、2007年に始まったクライマックスシリーズ(CS)では2年連続で敗退しました。今年も日本シリーズ制覇はおろか、CSで負けてしまうのではないかという不安がある」

 2005年にセ・リーグを制覇した岡田阪神だが、ロッテとの日本シリーズでは1勝もできず4タテをくらって敗れ去った。

「初戦を1対10で落とすと2戦目も0対10と大敗し、ホームの甲子園でも為す術もなく敗れた。4戦合計で4対33という大惨敗でした」(同前)

 2001年から2004年まで阪神の球団社長を務め、2005年は連盟担当役員だった野崎勝義氏が振り返る。

「シリーズ5戦目以降から入場料収入は連盟(NPB)に入るはずでしたが、まさかの4連敗で連盟に申し訳ない気持ちでした。日本一を見越してセールやグッズの準備も進んでいたので、多方面に迷惑をかけました」

 そして2007年、2008年はCSのファーストステージであえなく敗退した。

 1985年は選手として日本一に輝き、2005年は監督として苦渋を味わった岡田監督。短期決戦の明暗を分けたのは何か。

関連記事

トピックス

寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日のなかベビーカーを押す海外生活》眞子さん、苦渋の決断の背景に“寂しい思いをしている”小室圭さん母・佳代さんの親心
NEWSポストセブン
原付で日本一周に挑戦した勝村悠里さん
《横浜国立大学卒の24歳女子が原付で日本一周に挑戦》「今夜泊めてもらえませんか?」PR交渉で移動…新卒入社→わずか1年で退職して“SNS配信旅”を決意
NEWSポストセブン
米インフルエンサー兼ラッパーのリル・テイ(Xより)
金髪ベビーフェイスの米インフルエンサー(18)が“一糸まとわぬ姿”公開で3時間で約1億5000万円の収益〈9時から5時まで働く女性は敗北者〉〈リルは金持ち、お前は泣き虫〉
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン