岡本和真(時事通信フォト)
さらに森氏は優勝した阪神と比較してこう語る。
「これまでは低迷していましたが、今シーズンから就任した岡田監督(彰布、65)は、中野拓夢(27)などコンバートすべき選手はしっかりと断行したうえで、佐藤輝明(24)はサードに固定、大山悠輔(28)に4番を任すなど、メンバーを固めて適材適所で果敢に戦いました。対する巨人はメンバーも打順もコロコロと変わりすぎで、あれでは選手が落ち着きません。監督さんによって考え方があるのでしょうが、チームの骨格はある程度固めないと、選手側は“今日は試合に出られるのかな”“どこを守るんだろう”と不安になってしまいます。これでは各々の役割も果たせないでしょう。
今シーズンで引退した松田宣浩(40)をはじめどうしてそんなにベテランを獲得したのかも疑問が残ります。ジャイアンツにはFAやトレードでヨソから来た選手がたくさんいるからね。人が多すぎて使い方が難しいんじゃないんですかね」
昨オフ、巨人は外国人選手9人のうち8人を自由契約にして助っ人を刷新。だが、新戦力を上手く機能させることはできなかった。
「外国人選手だって何人いるのかなあ。今年もブリンソン(29)、ロペス(30)ら外国人を大幅に入れ替えたが、目立った活躍をしていない。一方で昨オフ、ロッテに放出したポランコ(32)が今シーズンはパ・リーグのホームラン王争いに絡む活躍を見せている」(森氏)
戦力が足りなかったわけではない。ただ、歯車は噛み合わなかった。