──何かやろうと企画を立ち上げたら、リーダーとして最初に行うことはなんですか?
MEGUMI:例えばドラマを作ろうと思ったら、とにかくたくさんのドラマを私自身が観ます。浅く広くとは考えずに、自分が狙った企画に近いものを観ていきます。周囲の人から「面白いよ」と勧められたものは、まず観ます。でも観たら面白いと感じなかったケースもある。そういうときは何が面白くなかったのかを突き詰めますね。あとは今、TVerやNetflixで何が流行っているのか、その作品がどんな年齢層に響いているのかも調べます。その情報をスタッフ間で共有もします。
『ONE PIECE』のルフィのように…
──やろうと決めた企画に対して、ダイレクトにご自身が近づいていく……。
MEGUMI:トライ&エラーではないですか? 今も偉そうに話していますけど、『くすぶり女とすん止め女』だってドラマとして、ヒットするかどうかは分からない。『カリスマ壱子』だって、TVerでバズることはなかった。エラーをしたことを覚えておいて、自分の中にストックしていくんです。
私、2016年から石川県の金沢市でカフェを経営していますが、初めから当たったわけではないんです。今だって月によっては売り上げが下がっているときもある。じゃあ、そのマイナスを挽回するために、パンケーキを売ろう、夏はかき氷をやろう、と新しいことを繰り返しています。それが企画遂行なのかもしれませんね。
──先ほどの“エラー”について聞かせてください。おっしゃるエラーが、ご自身の原動力でしょうか。
MEGUMI:いや、原動力というか……ここ数年は「女性に喜んでもらう」ことが自分を動かしているんです。最初から結果を気にするよりも「こうしたら喜んでもらえるかな」と、過程で何度も考えます。実際に女性がうれしそうにしている姿を見ると、軽く興奮しますしね。
──一般的に、怒りや悔しさが原動力につながっている人が多いですよね。
MEGUMI:それもいいと思います。でも瞬発性はあっても、長期的な話ではないですよね。何かをやろうと決めた時、少しでも長く続けていくために大義名分は、とても大事だと思うんです。『ONE PIECE』のルフィは「俺は海賊王になる!」という一本で、あそこまでスターになったわけですよ(笑)。
ある日、私もとある経営者の方にアドバイスをされて決めたんです。「私は女性の生きかたを照らす!」と。こういうインタビューもそうですし、ドラマを作る、コスメをプロデュースする、お店を作るときも「どうしたら女性が喜んでくれるのか」と考えるほうが楽しいですよ。そういう設定を作るのは決して簡単ではないけれど、あったほうがアイデアも浮かびやすいです。