海外の人に比べ、日本人は“病院好き”
便秘薬など身近な薬にも依存性があるため注意したい。病院で薬を処方されたら、まず確認すべきは副作用。そして薬局ですすめられることが多い「ジェネリック医薬品」は、たとえ安くても断った方がいい場合もある。現在、日本での使用率は約8割にのぼり、調剤薬局でも「先発薬と同じ成分です」と説明されるが、それはあくまでも「有効成分」の話だ。ジャーナリストの岩澤倫彦さんは言う。
「確かにジェネリックと先発薬は有効成分の種類と量が同じですが、添加剤などは別。その影響で効き目が違ったり、添加剤によるアレルギー反応が起きているともいわれています」(岩澤さん)
2020年には、ジェネリックとして製造された皮膚病用の薬に睡眠導入剤の成分が混入し、使用した人が亡くなった事件もある。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんはこう話す。
「ジェネリック医薬品は安価であるがゆえに生産・管理体制は先発薬と比べてずさんなケースもある。この事件をきっかけに管理体制の悪いメーカーが淘汰される流れができていますが、現状はまだ、ジェネリック医薬品への信頼は回復途上です。いまできるのは、なるべく先発薬を選ぶか、ジェネリックでも大手企業のものを選ぶことです」
効かない薬をのみ続けないことも大切だ。
「血圧の薬なら1〜2週間、睡眠薬なら数日のんで効かなければ、変えてもらった方がいい。薬には蓄積作用もあるため、漫然とのみ続ければ、副作用のリスクが増えるだけです。減薬や薬の変更は自己判断せず、必ず医師に相談しましょう。それで嫌な顔をするような医師なら、病院ごと変えることをおすすめします」(松田さん)
自分の体は自分で守る──病院や薬に丸投げするのではなく、自分自身で考えることが、その第一歩になる。
※女性セブン2023年11月9日号
病院に行くべき症状の目安
受けるべき、受けなくていい検査は
リスクがある治療と薬