ライフ

藤井聡太も実践する異色の睡眠ルーティン「二度寝と寝坊」のメリット クリエイティブな発想にも影響か

11月10日、11日の対局でも鮮やかな勝利をおさめ、竜王戦3連覇を飾った(時事通信フォト)

11月10日、11日の対局でも鮮やかな勝利をおさめ、竜王戦3連覇を飾った(時事通信フォト)

「勝負めし」「対局おやつ」から「初手を指す前の一杯」、はたまた「今日の袴の色」まで──前人未到の八冠を手にし、21才にして“天才集団”と称される精鋭揃いの現役棋士たちの頂点に立った藤井聡太八冠(21才)。これまでもルーティンや食事、生活ぶりなどその一挙一動が話題を集めてきた中、現在注目されているのは若き天才が「いかに眠っているか」ということ。

《まずは寝ること。対局が続くと準備や振り返りに気が向くが、何より対局にいい状態で臨むのがいちばん大切なので、それを意識している。1日にだいたい7〜8時間眠れたらいいと思っているが、ただ家だとけっこう二度寝をしてしまうことがあり、結果的に10時間くらい寝てしまうこともあります。

 計画では7時半くらいに起きる予定だが、結果として8時半とか9時になっている》

 これは9月に静岡県で催されたトークイベントで藤井が、「勝負について特に大切にしていること」について語った内容の一部だ。

「将棋は“頭脳の格闘技”とも称され、どの棋士も睡眠を非常に重視しています。質を高めるため、眠る3時間前には食事を済ませることにしている棋士もいますし、毎日決まった睡眠時間を確保し、早寝早起きを実践することも重要視されている。そんな中で藤井八冠の“二度寝と寝坊”は異色の睡眠ルーティンとして話題を集めているのです」(スポーツ紙記者)

 長らく体調やパフォーマンスに悪影響があるとされてきた二度寝と寝坊だが、取り入れ方を工夫すればこの上ない味方になる可能性があるということ。“竜王級”のポテンシャルを秘めた逆説の睡眠法を徹底研究した。

二度寝で脳内麻薬が出る

 睡眠専門医で雨晴クリニック院長の坪田聡さんは「最新の研究によって二度寝には多くのメリットがあることが明らかになった」と話す。

「長らく“二度寝は日中のパフォーマンスを下げる”といわれてきましたが、朝起きてすぐに仮眠を取ると、つまり二度寝すると、起床後に爽快感や集中力がわいてやる気が出るという研究結果が出たのです。これは二度寝の最中に体を覚醒させストレス耐性を担うコルチゾールというホルモンが分泌されることが理由です」(坪田さん・以下同)

 得られるのはエネルギーだけではない。

「コルチゾールに加え、二度寝の最中はリラックス効果を促すアルファ波の影響が強くなり、脳内麻薬の一種『エンドルフィン』も分泌されていると思われます。エンドルフィンには、心身の緊張を和らげたり、ストレスを軽減する働きがあるうえ、鎮痛効果もあるといわれます」

“朝寝坊は不健康を生む”という定説も、現代科学では否定されつつある。

「スウェーデンのストックホルム大学が約4万3000人の被験者を対象に研究を行った結果、週末に朝寝坊して長く眠ることで寿命が延びることが判明しました」(科学ジャーナリスト)

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン