年間最多勝のトロフィー。
残って見ている観客は1割程度
ところが、満員札止めだった福岡国際センターの観客は、これより三役で登場した熱海富士が敗れると1割ほどの観客が帰路につきはじめ、結びの一番で霧島が勝つとさらに約1割の観客が帰っていった。表彰式が始まり、霧島のインタビューが終わると5割近い観客がいなくなった印象で、その後も表彰式が続いたものの、NHK金杯の頃には客席に残っている観客は1割程度になってしまっていた。
そのため福岡市長や福岡県知事が表彰のために土俵に上がっても、拍手もパラパラといった状態。宮崎県の副知事が牛1頭と読み上げると「太っ腹」と声が飛んだが、1割しか観客がいないこともあってか場内の笑いはあまり誘えなかった。
そのあと西日本新聞社からの年間最多力士賞の表彰があり、殊勲・敢闘・技能の各賞の授与式となる。場内から拍手が出るも、1年を通じて土俵を盛り上げた力士や今場所とりわけ館内を沸かせた力士への拍手としては物足りない。
最後には出世力士手打ち式、神送りの儀式などほとんどの相撲ファンでも目にすることがない伝統儀式へと続くが、最後の最後まで残る観客は1割にも満たなかった。千秋楽は進行が早いため、すべてが終わったのは午後6時17分。いつものNHK大相撲中継の終了より17分遅いだけ。国技・相撲を知ってもらうためにも、もう少し進行を早めて午後6時までに収めてNHKですべて放送するなど、工夫があってもよいように思われた。