貴景勝一覧

【貴景勝】に関するニュースを集めたページです。

千秋楽の貴景勝
大関3人で合計26敗に「大関に勝った力士のインタビュー必要なのか」と好角家から疑問
 大相撲5月場所は横綱・照ノ富士が12勝3敗で3場所ぶり7度目の優勝となった。中日までに3つの黒星を重ねる苦しい星勘定だったものの、後半戦は取りこぼしなく横綱の責任を果たした恰好だ。ただ、照ノ富士と最後まで優勝争いをしたのは平幕の隆の勝(前頭4)、佐田の海(前頭12)だった。三役では関脇の若隆景、小結の豊昇龍、大栄翔が勝ち越したものの、序盤から黒星が先行して優勝争いにはほとんど絡めなかった。さらに不甲斐なかったのが3人の大関陣である。 千秋楽に正代を突き落としで破った貴景勝がなんとか8勝7敗での勝ち越しを決めたが、この一番も取組中に貴景勝の足が土俵外に出たと物言いがつく微妙な内容だった。皆勤した大関が全員負け越すという史上初の不名誉な記録こそ免れたが、6勝9敗に終わった御嶽海と5勝10敗だった正代は来場所をカド番で迎えることになる。 荒れに荒れた5月場所となったが、ある古参相撲ファンは「もはや大関に勝った力士をインタビュールームに呼ぶのは考えたほうがいいのではないか」と語る。「大関に勝って当たり前というムードさえあり、初日から3日連続で大関を破った琴ノ若(前頭2)などは呼ばれたほうが照れくさそうに見えたほどです」とその理由を続けた。 たしかに今場所は3大関の黒星が合計で26を数えた。対横綱戦と大関同士の一番での黒星が6つだから、格下の相手に敗れた取り組みが20もあったのである。関脇や小結も大関や横綱に勝てば殊勲インタビューに呼ばれるが、とりわけ注目度が高まるのは大関が平幕に敗れる、俗に言う“銀星”となった時である。普通の場所なら殊勲として扱われて当然だが、5月場所は大関陣が平幕に敗れた取組が実に12番もあった。NHKの放送時間ギリギリに慌ただしくインタビューに呼ばれる日もあり、大関陣の情けない相撲内容を強調する結果となった。 好角家で、経済効果の試算で知られる関西大学名誉教授の宮本勝浩氏はこう話す。「平幕が横綱相手に金星を挙げ、大関が若い力士に苦戦する。下克上は悪いことではないし、番付が下の者にとって大関に勝つことは名誉なこと。勝った力士がインタビューされるのは励みになると思うので本来なんの問題もないはずですが、今場所のように大関が弱すぎると“いちいちインタビューが必要なのか”という声まで出てしまうのでしょう。見ている側としては、13日目の正代-御嶽海戦や14日目の御嶽海-貴景勝戦のように、7敗同士の大関が対戦して、敗れたほうが負け越しになるというような事態は避けてもらいたいですね」 平幕が大関に勝つことが“快挙”と感じられなくなってしまっているということだ。来場所はそんなことが起きないよう、大関陣の奮起を願いたい。
2022.05.23 16:00
NEWSポストセブン
御嶽海も無事に大関デビューできるのか?(時事通信フォト)
新大関・御嶽海に「稽古しないから勝てる」という評価の意味
 3月13日に初日を迎えた今場所は、まさに「荒れる春場所」という展開となっている。2日目には一人横綱の照ノ富士が大栄翔に金星を献上。カド番大関の正代は初日から3連敗した後、追い込まれた4日目も宇良に敗北を喫しまさかの4連敗。同じくカド番大関の貴景勝も初日は宇良を仕留めたが2日目から連敗。ただ、そうしたなかで白星を重ねているのが新大関・御嶽海だ。関係者の間では早くから、「今場所は御嶽海」と囁かれていたというが、その理由は意外なものだった──。 好調な御嶽海以外の大関陣は、早くも窮地に追い込まれている。初日から3連敗した時点ではカド番を脱出したケースが過去に1例(2021年秋場所・貴景勝)あったが、4連敗となったことでカド番大関のワースト記録(霧島・92年九州場所=陥落)に並び、過去に陥落を免れたことがない領域に入ってしまった。カド番の大関が2人同時に陥落した2004年九州場所の再現の可能性もある(武双山、栃東)。本場所の土俵が荒れている理由について、若手親方はこう話す。「初場所後、親方や力士な協会関係者250人以上がコロナウイルスに感染し、多くの部屋では満足な稽古ができなかった。照ノ富士が所属する伊勢ヶ濱部屋でも親方や力士に多くの感染者が出たことで、稽古を10日間休んだ。正代も貴景勝もコロナウイルスに感染している。昔から角界では稽古を1日休むと取り戻すのに3日かかるといわれ、本場所の土俵で相撲勘を取り戻すのに苦労しているようだ」(若手親方) そんななかでも順調な新大関場所の船出となったのが御嶽海だ。会場となるエディオンアリーナ大阪には地元・長野からツアーバスで駆け付けた後援会関係者たちが「御嶽海」と大きくプリントされた応援タオルを掲げている。4日目も背中に「近畿長野県人会」と書かれた揃いの緑の法被を着た35人の集団が「がんばれ御嶽海」の横断幕を掲げていた。御嶽海も初場所後にコロナウイルスに感染し、照ノ富士や他の大関たちと同じように稽古不足のはずなのだが、好調には何か理由があるのだろうか。相撲担当記者はこう見る。「御嶽海の稽古嫌いは有名な話です。今回の大関昇進については、3場所前が1ケタ勝利のあと、2ケタ勝利、優勝という経過で、安定感のない成績に協会関係者の中には渋い顔をする親方も少なくなかったが、その一方でオミクロン株が猛威を振るう状況下での春場所では、御嶽海の活躍を予想する関係者が多かった。角界にコロナがまん延する中、同じく稽古嫌いの若元春のような力士が上位に進出してきている。 コロナの影響で出稽古が禁止され、合同稽古も中止となっている。多くの部屋でコロナ感染者が出て、稽古不足が続いている。そのため普段から熱心に稽古して調整していく力士よりも、稽古をしない力士が強いのではないか。御嶽海は一気に大関を駆け抜け、横綱に昇進するのではないかと見られている」 御嶽海にとって心強いデータもある。「荒れる春場所」とはよく言われるが、優勝者を見ていくと横綱・大関が大半を占めるのだ。平成以降、横綱と大関以外で優勝したのは1993年の小結・若花田(のちの三代目若乃花)と2000年の前頭12枚目・貴闘力、2021年の関脇・照ノ富士の3人だけ。「年6場所になった1958年以降、春場所での平幕優勝は若浪と貴闘力の2回のみ。平幕優勝が多いのは名古屋場所で6回ある。そもそも、荒れる春場所と言われるようになったのは、1953年に春場所として大阪で本場所が開催されるようになった際、その土俵が荒れに荒れたからです。羽黒山、鏡里、千代の山、東富士の2横綱時代でしたが、羽黒山が休場し、残りの3横綱も序盤から黒星が続いた。 千代ノ山が“横綱の権威を傷つけた”として“横綱を返上して大関からやり直したい”と申し出るなどの大騒ぎとなったんです。ただ、結果的には大関・栃錦が14勝1敗で優勝している」(前出・相撲担当記者) これまで御嶽海は何度も大関候補と騒がれながら、そのたびに期待を裏切ってきた。“万年関脇”のイメージが強いが、アマチュア時代は超エリート力士だ。「昨年の春場所で優勝して大関に昇進した照ノ富士は、新大関の夏場所で優勝。名古屋場所でも白鵬と同点優勝を飾り、大関2場所で横綱昇進を決めた。御嶽海が新大関で優勝を決めれば、大関を2場所で通過して横綱昇進の可能性もある」(協会関係者) コロナの影響で3年ぶりに大阪のファンの前で開催されている春場所だが、御嶽海にとっては、横綱昇進の足がかりになるのだろうか。
2022.03.17 16:00
NEWSポストセブン
琴ノ若、王鵬
今場所注目“横綱の孫”王鵬&琴ノ若「3代続けて幕内力士」の実力
 元大関・貴ノ花を父に持つ“若貴兄弟”が横綱となり、元関脇・栃東の次男が元大関・栃東(現・玉ノ井親方)、元関脇・鶴ケ嶺の息子が井筒3兄弟(鶴嶺山、逆鉾、寺尾)など、親子力士は珍しくない。ただ、「3代続けての幕内力士」は2例のみ。それが、今年の初場所注目の2人の“横綱の孫”である。 優勝32回を誇る元横綱・大鵬の孫で、元関脇・貴闘力の三男である21歳の王鵬(前頭18)と、元横綱・琴桜の孫で元関脇・琴ノ若の長男である24歳の二代目琴ノ若(前頭14)だ。王鵬は新入幕だが、関係者の期待は大きい。「祖父・大鵬は新入幕の1960年初場所で初日から11連勝を飾り、12勝3敗で敢闘賞を受賞。新入幕から6場所で初優勝した。その姿と重ね合わせる関係者は少なくない」(相撲ジャーナリスト) ただ、大鵬が得意とする左四つに組み止める相撲だけでなく、押し相撲や右四つも取れるオールラウンダーだったのに対し、王鵬は突き押しに偏る。「横綱を目指すにはもっと四つ相撲を覚える必要がある」(若手親方)という声も聞こえる。 一方の琴ノ若には“祖父と父のいいとこ取り”と評価する声が。「祖父・琴桜は“猛牛”のあだ名の通り、大きな体で頭から激しく当たってそのまま左のど輪で一気に押す相撲が主だった。強烈なぶちかましは稽古場で相手から嫌がられたほど。父の琴ノ若は192cmの長身で立ち合いの突っ張りから右四つに食い止め、左からの上手投げで仕留めるスケールの大きな相撲だった。二代目琴ノ若も188cmと恵まれた体格で、父と同じく右四つに組み止めて上手投げや寄り切る相撲が得意なうえに、長いリーチで祖父のような突き押しもできる」 王鵬と琴ノ若は同じ埼玉栄高校出身だ。「2人とも高校の先輩の大関・貴景勝を尊敬しているが、王鵬が貴景勝と同じ押し相撲を志向するのに対し、琴ノ若は寄り切れる技術もある。貴景勝も大関で足踏みしているから、横綱を目指すには琴ノ若のほうが近いのでは」(担当記者) 21歳3か月で横綱に昇進した大鵬と違い、琴桜の昇進は32歳と遅咲きだったが、孫の代ではそれが逆転するかもしれない。※週刊ポスト2022年1月28日号
2022.01.17 07:00
週刊ポスト
貴乃花部屋の歯車はどこで狂ってしまったのか(時事通信フォト)
相次ぐ弟子たちの不祥事 名門「貴乃花部屋」はどこで道を間違えたのか?
【NEWSポストセブンプレミアム記事】 またも、四股名に「貴」がつく力士の不祥事──ガチンコの中のガチンコと言われた師匠である貴乃花親方が協会を去って3年。弟子たちはなぜ、次々と角界から姿を消してゆくことになるのか。貴乃花部屋の歯車は、どこで、どう狂ってしまったのか。稽古量はケタ違い 名古屋場所は横綱・白鵬の復活V、準優勝した照ノ富士の横綱昇進で幕を下ろしたが、千秋楽の2日後、事件は発覚する。十両・貴源治の大麻使用が判明したのだ。 尾車親方(元大関・琴風)の聞き取りに一度は否定した貴源治だったが、尿検査で陽性反応が出た後の再聴取には「路上で大麻たばこを1本吸った」と認め、協会は警視庁に通報。「過去の例からして解雇は免れない」(担当記者)とみられている。 貴源治の入門時の師匠である貴乃花親方が協会を去ったのは2018年9月。横綱・日馬富士が、貴乃花部屋所属の貴ノ岩に暴力を振るった“鳥取事件”を巡り、執行部と激しく対立した末のことだった。 協会内で冷遇された貴乃花親方は弟子たちを移籍させ、自身は退職する道を選んだ。「執行部に頭は下げられないが、弟子の将来を考えて……」という願いが垣間見えたが、その後、元弟子たちは次々と不祥事を起こす。 貴ノ岩は2018年冬巡業で、忘れ物をした付け人を殴ったことが発覚して引退。2019年9月には、貴ノ富士が新弟子に暴力を振るい、「障害者」などと暴言を吐いたことが明らかになった。自主退職を促されると、会見を開いて「処分が重すぎる」と訴える騒動に発展し、最後は引退届を郵送で提出した。 そして今度は、貴ノ富士の双子の弟である貴源治の大麻使用だ。 彼らがかつて所属した「貴乃花部屋」──。 そのルーツは、土俵の鬼といわれた初代若乃花が引退後の1962年に興した二子山部屋にある。「汗が出なくなるまで稽古する」という厳しい指導のもと、2人の横綱を輩出し、初代若乃花の実弟である初代貴ノ花も大関まで昇進した。“角界のプリンス”と呼ばれた初代貴ノ花が、貴乃花親方の父である。引退後の1982年には藤島部屋を興し、後に“若貴ブーム”を巻き起こす2人の息子が入門したのは1988年のことだ。 藤島部屋のおかみだった藤田紀子(当時は花田憲子)さんが振り返る。「息子が入門して大変なことはたくさんありました。親方(初代貴ノ花)も、稽古場で厳しく叱るのはまず我が子と決めていたようだし、おかみとしてのケアも、えこひいきしていると思われないよう、息子以外の力士たちに手厚くなければならなかった。そうしたなか、息子2人は稽古量が違いました。夜中に稽古場で音がするので見に行くと、黙々と四股を踏んでいたこともあった」 兄である三代目若乃花とともに横綱となった貴乃花は、優勝22回を数える「平成の大横綱」となる。2003年に引退すると、その功績から一代年寄を襲名し、「貴乃花親方」となる。翌2004年には父の部屋を継いで「貴乃花部屋」が生まれた。そこからの歩みは、実に浮き沈みの激しいものだった。「この部屋から横綱を出す」 初代貴ノ花の藤島部屋は、1993年に初代若乃花が定年退職したことに伴い、“吸収合併”のかたちで二子山部屋となっていた。「そもそも、この部屋を継ぐのは貴乃花親方ではなかったかもしれない」 そう振り返るのは、当時の後援会幹部だ。「当初、二子山親方は長男の(三代目)若乃花に部屋を継がせたかった。二子山部屋を後世に残し、次男の貴乃花は一代年寄として貴乃花部屋を興せばいいという考えでした。ところが、貴乃花の“洗脳騒動”などもあって、若貴兄弟の仲に亀裂が入り、2000年に若乃花が強引に廃業。貴乃花にすれば、部屋を出て独立するつもりが、自分が継ぐしかなくなってしまった」 思い描いた船出とは違ったが、この頃の貴乃花親方は前を向いていた。2006年には本誌の取材に、「日々手探り状態で指導を続けている」としながらも、今後の夢を聞かれると、「貴乃花部屋から横綱を出すことに尽きます」と高らかに宣言。 そのうえで、「部屋を継いでから5年以内に関取を出すと宣言したのですが、早くも2年が経ちました」というジリジリとした思いも口にした。 結果的に、貴乃花部屋の“関取第一号”は2012年7月場所に十両へ昇進した貴ノ岩。部屋を継いで8年が経っていた。前出の後援会元幹部が語る。「親方自身、中学卒業後に藤島部屋に入門したこともあり、高校に3年間通うくらいならすぐ角界に飛び込んだほうがいいという考えが基本だったと思う。部屋には相撲強豪の埼玉栄(貴景勝)や鳥取城北(貴ノ岩、貴健斗)出身者もいるが、基本的には中卒から預かる。貴源治と貴ノ富士も中卒での入門だった。関取の輩出まで8年かかったのは、そういったこだわりもあったためでしょう」 弟子たちが少しずつ育ち始めるとともに、貴乃花親方は角界の改革にも動き出す。2010年2月の理事選の「貴の乱」だ。「一門を越えた結束が必要」 2年に1度の理事選は、5つある一門が年功序列で事前に候補者を調整する“無投票”が長く続いていた。そうしたなか、貴乃花親方は二所ノ関一門を飛び出し、37歳の若さで理事選に出馬する。「当選ラインに届かないとみられていたが、当時の安治川親方(元幕内・光法)や立浪親方(元小結・旭豊)が一門の意向に反して貴乃花に投票し、当選を果たした」(同前) その余波は大きかった。 無記名投票の“造反者狩り”だ。所属する一門の意向に逆らったことが判明した安治川親方は廃業危機に追い込まれ、本誌の直撃に「辞めたくない。今の一門に残れればいいが……」と絞り出すように答えていた(その後、名跡交換などを経て貴乃花部屋に移籍)。 無傷では進めなかったが、改革には勢いがあった。貴乃花親方は理事選の3か月後にはすでに、「相撲界を変えるには、一門を越えて結束した親方衆の絶対数が必要なんです」と訴えていた(週刊ポスト2010年5月21日号)。 その後も4期連続で理事当選を果たし、2014年には協会が正式に「貴乃花一門」を認める。後に関取となる貴景勝(2014年入門)、貴源治、貴ノ富士(2013年入門)が加わるなど、部屋は活気づいていた。 ただ、そこに少しずつ影が差し始めるのも、この頃のことだった。大鵬と北の湖の死 大きな転機は、2015年11月場所中に北の湖理事長が亡くなったことだ。 部屋の所属力士の大麻使用で一度は辞任した北の湖親方が、理事長に復帰したのは2012年のこと。そのタイミングで貴乃花親方は、大阪場所部長の要職に抜擢される。時の理事長が後ろ盾となったこともあり、「貴シンパの若手親方は一門を越えた新勢力として広がりを見せ、その数は全親方の半数に迫っていた」(協会関係者)とされる。 その北の湖理事長が亡くなり、後任として八角親方(元横綱・北勝海)が理事長に就任。反貴乃花派の一門に支えられて権勢を振るうようになり、潮目は大きく変わった。 前後して、貴乃花親方を支える人たちが亡くなったり、協会を追われたりしたことも大きかった。「貴の乱」での貴乃花親方の集票をサポートした元横綱・大鵬は2013年に亡くなり、2015年6月には貴乃花部屋付きの親方だった元大関・貴ノ浪(当時の音羽山親方)が43歳の若さで急性心不全により死去。貴乃花親方は後ろ盾と部屋の番頭格を失った。「貴の乱の直後に発覚した野球賭博事件で、元関脇・貴闘力(当時の大嶽親方)と大関・琴光喜が解雇されたことも大きい。貴闘力は側近だし、琴光喜も理事選で貴乃花親方に票を投じていた。当時から〝貴シンパだから重い処分になった〟と言われており、貴乃花親方は理事会で琴光喜の処分軽減を進言し、受け入れないなら協会を去ると退職願まで出したが、聞き入れられなかった」(同前) そうして櫛の歯が欠けるように、周囲から人がいなくなっていった。 そして、2017年11月場所前の秋巡業で“鳥取事件”が起きる。 モンゴル出身力士の会合で、日馬富士が貴ノ岩を殴ったことが明らかになると、貴乃花親方は協会の対応を批判。日馬富士は引退するが、貴乃花親方も理事を解任される。 周囲と相談せずに強硬姿勢を貫いたことから、2018年2月の理事選では貴乃花一門が当時の阿武松親方(元幕内・益荒雄)を担ぎ、貴乃花親方は落選。それ以降も、内閣府に告発状を送るなど過激な行動を続けた。 そんななか、弟子による「最初の暴力事件」が起きた。 2018年3月、貴公俊(後の貴ノ富士)が付け人を殴る事件が発覚。暴力を批判しながら、自らの弟子が暴力沙汰を起こし、貴乃花親方は窮地に陥る。協会からは降格処分を受け、6月には貴乃花一門が消滅。その3か月後、協会を退職した。 在職中には「相撲界を去る力士や行司らのセカンドキャリア支援」「地域密着型の部屋運営」など様々な改革を掲げたが、実を結ぶことはなく、弟子たちも恩を仇で返すような不祥事を繰り返した。どこで歯車が狂ったのか。 相撲部屋の運営は、決して簡単ではない。藤田紀子さんは自身の経験からこう振り返る。「稽古場と協会のことは親方の仕事ですが、若い衆の教育、私生活の指導はおかみさんと2人での仕事になる。血気盛んな子供たちですから、一時も目を離せない。厳しい稽古を我慢ができても、私生活の部分では我慢できないことも多い。不満を聞き取るのがおかみさんの仕事で、そのためには24時間一緒に生活しないといけない。これは相撲部屋にとっては大きいと思います」 紀子さんは、「貴乃花部屋の立ち上げ時には親方(初代貴ノ花)と離婚していたので、内情は分からない」とするが、示唆に富む言葉だ。 2004年に部屋を継承した時、中野新橋の部屋にはまだ、先代である初代貴ノ花が暮らしており、貴乃花親方は五反田の自宅からの“通い”で弟子を指導した。先代が亡くなった後も、貴乃花親方だけが中野新橋に住み込み、おかみの景子さんは五反田から部屋に通う生活だった。紀子さんが言う。「貴乃花は先走りすぎて角界を去ることになりましたが、部屋では弟子たちに目が行き届いていなかったのではないでしょうか。そんな言い方しかできません。親方が熱心に相撲道と技術を教えたとしても、その目が届かないところでいろんなことが起きている。みんなヤンチャで、力も有り余っています。誰にでも悪い心はある。親方とおかみさんが二人三脚で、それを出させない環境を作らないといけないんです。その歯車が少し狂えば、いくらでも綻びが出る」相撲部屋“合流”の弊害 貴乃花部屋の消滅後、所属力士は、千賀ノ浦部屋(現・常盤山部屋)に移ったが、この部屋もまた、「所属する弟子が先代(元関脇・舛田山)時代からの弟子と、現親方(元小結・隆三杉)がスカウトしたグループに分かれており、そこに旧貴乃花部屋の力士が加入した」(前出・担当記者)という複雑な事情を抱える。 藤島部屋と二子山部屋の合併を経験している紀子さんはこう言う。「2つの部屋が一緒になるのは大変で、弊害が多い。ずっと一緒にやってきた家族の中に他人が入ってくるわけですから。それまでの環境や相撲への向き合い方が違い、藤島部屋のカラーに染めるのは難しかった。どうしても軋轢が生まれます」 部屋のなかに分断があれば、ストレスや対立関係から不祥事にもつながりやすい。「貴乃花が弟子たちを常盤山部屋に預けたのはやむにやまれぬ事情だろうけど、受け入れる側も大変だったはず」(同前) 常盤山部屋に残る旧貴乃花部屋の関取は、大関・貴景勝と今年1月場所に十両昇進を果たした貴健斗だけ。彼らはこれから、どんな道を歩むのか。※週刊ポスト2021年8月13日号
2021.07.28 16:00
週刊ポスト
大相撲名古屋場所 売店で「白鵬タオル」だけが入荷待ちの怪
大相撲名古屋場所 売店で「白鵬タオル」だけが入荷待ちの怪
 2年ぶりに名古屋開催となった大相撲7月場所では、6場所連続休場中だった横綱・白鵬が進退を懸けて土俵に立ち、大関・照ノ富士が綱取りに挑んでいる。新型コロナの感染拡大防止のための「東京開催」が続き、地方開催は大阪で行なわれた昨年3月の春場所以来、1年4か月ぶりとなる。声援自粛が求められるなか、贔屓にする力士の「四股名入りタオル」を掲げるのが“新しい観戦様式”だが、名古屋場所の会場ではそのタオルを巡る異変が見受けられた。 愛知県内でも「まん延防止重点措置」が続くなか、ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)の観客数は収容人数の5割にあたる3800人が上限に設定されたが、2日目以降は会場を埋めたのは3割程度。5日目の段階でチケットの販売状況を見ても、完売しているのは千秋楽のみ。モンゴル出身の白鵬、照ノ富士が注目を集めるなか、日本出身力士たちの不甲斐なさも、観客の入りが芳しくない背景にあるのかもしれない。 明生、隆の勝、大栄翔など期待の若手が初日から黒星を重ね、大関・朝乃山はキャバクラ通いが発覚して出場停止中。残る2大関も、貴景勝が2日目の逸ノ城戦で首を負傷して休場に追い込まれ、正代は3日目に早くも土がついた。大関昇進の可能性があった関脇・高安も腰痛で2日目まで休場。序盤から三役以上の勝ちっぱなしは白鵬、照ノ富士の2人だけとなってしまった。  そうしたなか、会場内の売店には人気力士たちの四股名がプリントされたタオルが並べられている。会場内では、〈マスク着用をお願いします〉のプラカードを持った係員が常に巡回する厳戒態勢で、客席からの声援は自粛を求められているため、観客はタオルを胸の前に広げて応援しているのだ。 その販売コーナーを見ると、貴景勝、遠藤、照強、宇良、炎鵬、正代、琴ノ若らのタオル(600円)が並べられるなか、唯一、白鵬のタオルだけが4日目時点で〈入荷待ち〉になっていた。バスタオル(2000円)も同様に白鵬の四股名がプリントされたものだけが〈入荷待ち〉だ。 やはり“白鵬人気”は凄いのかと売り場の担当者に聞くと、「(白鵬の)タオルは3日目で売り切れたんですが、もともと入荷数が他の上位力士より少なかったんです。倉庫にも在庫がなく、工場で製作するので早くて中日以降の入荷になると聞いています」と答える。場所に先立って用意されていた白鵬のタオルの枚数が少なかったというのだが、どんな事情があったのか。「基本的に引退した力士の四股名入りグッズは販売されない。6場所連続休場で現役続行の瀬戸際に追い込まれている白鵬の四股名がプリントされたグッズは、引退した瞬間に“不良債権”になってしまう。在庫を抱えすぎないようにという考えが働くのは当然でしょう。もともと、引退によってお蔵入りとなったグッズは、その力士の引退相撲の興行の際のお土産としてまとめて買い上げられるケースが多いが、いまはコロナによって引退相撲のイベントも開けない。白鵬タオルの“入荷待ち”は、コロナ禍で角界が難しい運営を迫られていることの証左のひとつではないか」(協会関係者) もちろん、売り場には出場停止中の朝乃山のグッズは置かれていない。「人気力士だったから相当、在庫はあっただろうが、幕内に戻ってくるのに2年はかかる。それまではお蔵入り」(同前)だという。コロナ、引退危機、スキャンダル……様々な不測の事態に振り回される様子が売り場の景色からも見えてくる。
2021.07.08 16:00
NEWSポストセブン
四股名の「栄」は出身高校が由来(時事通信フォト)
角界最大派閥、大栄翔ほか「埼玉栄OB」 互助会にならない強さ
 荒れに荒れた初場所は、追手風部屋の大栄翔が平幕優勝。十両優勝も同部屋の剣翔だったが、2人には「埼玉栄高校OB」という共通点もある。「角界ではそれぞれの時代に“一大勢力”がある。最近では、モンゴル勢である白鵬、鶴竜、日馬富士の3横綱が優勝を独占していた時期があった。今もモンゴル出身力士は21人いて、そのうち十両以上の関取が11人と多いが、それを凌ぐのが埼玉栄グループだ。大関・貴景勝を筆頭に32人の力士がいて、関取は13人。初場所で初日から6連勝して注目された明瀬山も、埼玉栄から日大に進学した経歴です」(若手親方) 相撲強豪高校の“御三家”といえば、埼玉栄と明徳義塾(高知)、鳥取城北だが、現在、明徳義塾OBの力士は徳勝龍、志摩ノ海ら8人、鳥取城北OBは照ノ富士、逸ノ城ら14人で、埼玉栄が頭ひとつ抜けている。「監督は30年以上の指導歴がある山田道紀氏。日大の田中英壽監督の教え子で、日大を経て角界入りする埼玉栄OBも多い。 全寮制で監督夫妻が高校生たちの食事を用意し、弁当は監督の手作り。サラダのドレッシングまで自家製というこだわりようで、好き嫌いや糖尿病を抱える部員も、食生活で改善させる。元大関・豪栄道(現・武隈親方)は、ナマ物が苦手だったが、監督が“美味しく食べないと意味がない”と、わざわざ特別に焼いて食べさせたという。個々の性格まで考えた進路相談が評判で、全国から入学希望者がやってくる」(アマチュア相撲関係者) 今後が期待される若手も多く、元横綱・琴桜の孫である琴ノ若、元横綱・大鵬の孫である王鵬、夢道鵬、鵬山の3人、貴ノ岩の甥の北天海らがいる。前出の若手親方がいう。「一大グループというと馴れ合いのイメージがあるが、埼玉栄OBはガチンコばかり。土俵の上では先輩、後輩など関係なく全力でぶつかる。貴景勝の綱取りがかかった初場所も、初日からの4連敗のうち、2つの黒星が埼玉栄OB(大栄翔、北勝富士)相手だった」“互助会組織”にならないのなら大歓迎である。※週刊ポスト2021年2月12日号
2021.02.01 07:00
週刊ポスト
貴景勝、不調の原因は?(写真/JMPA)
大栄翔が大番狂わせ優勝 初場所を荒れさせた「相撲部屋格差」
 2横綱が全休し、3大関に序盤から土。とくに綱取り場所だった貴景勝は2勝7敗で10日目から休場と、大相撲初場所は荒れに荒れた。中日までに三役以上の力士を全員破り、勝ちっぱなしで優勝争いのトップを走って13勝2敗の成績で初優勝したのは追手風部屋の平幕・大栄翔だった。突き押しのスタイルを貫き、埼玉出身力士として初めて賜盃を手にしたが、大番狂わせの背景に、「コロナによる角界の異常事態がある」と説明するのは若手親方のひとりだ。「力士は基本的に外出禁止でコンビニに行くのも師匠の許可がいる。もちろん場所前の『出稽古』も禁止された。そうなると部屋ごとの関取の数の違いが、そのまま稽古の質の差になる。大栄翔の追手風部屋には、幕内力士が3人、十両が3人もいる。しかも四つ相撲の遠藤、小兵の翔猿に加え、十両力士は巨漢揃いと、部屋のなかで様々なタイプと稽古ができる。十両の剣翔も中日まで全勝で早々に勝ち越しを決め、12勝3敗の成績で十両優勝。追手風部屋の力士が幕内&十両のダブル優勝を果たしました」 現在、44の相撲部屋があるが、関取が1人もいない部屋は15、関取が1人だけの部屋も11ある。「そうした部屋の力士は出稽古で力を磨くが、コロナでそれができない。初日から連敗スタートになった小結・高安の田子ノ浦部屋では、高安以外は三段目より下しかおらず、部屋付きの荒磯親方(元横綱・稀勢の里)がまわしをつけて稽古相手をしている」(同前) 平幕の逸ノ城が所属する湊部屋も、他には三段目3人、序二段5人がいるだけで、しかも軽量級ばかり。「200kg超の逸ノ城は、コロナ禍が続けばどんどん力が衰えてしまう」(ベテラン記者)と懸念されている。 部屋の環境にどれだけ不満があっても、入門後に部屋の移籍はできないのが“角界の掟”だ。今後、コロナで「部屋格差」がどんどん広がっていく心配がある。「貴景勝にしても、同じ部屋の関脇・隆の勝は、四つ相撲も取れるとはいえ基本的には本人と同じ押し相撲タイプで稽古にバリエーションが出にくい。今回の休場は3日目のケガによるものとはいえ、場所前の調整にはかなり苦労したはずだ」(前出の若手親方) 春場所が開催されるとして、感染拡大が収まって出稽古が再開されているかで、各力士の成績は大きく変わりそうだ。※週刊ポスト2021年2月5日号
2021.01.26 07:00
週刊ポスト
相撲中継に映り込む「謎の美女」にネット上は大盛り上がり
大相撲・初場所中継でネット騒然「溜席の妖精」に話を聞いた
 白鵬、鶴竜の両横綱をはじめ、初日から関取16人が休場という異常事態で始まった大相撲初場所。10日目には綱取り場所だった大関・貴景勝まで左足首のケガで休場し、相撲協会は終盤の取組編成に苦労した。大関・正代と前頭・大栄翔と正代の優勝争いは千秋楽までもつれる展開になったとはいえ、見せ場は極めて少ない土俵になってしまった。そんな中、「土俵の外」で話題を集めていたのが、NHKの大相撲中継で向正面の東花道脇(テレビ画面では左上隅)に映り込む、背筋をピンと伸ばした女性だった。 新型コロナ対策で観客がまばらな溜席の同じ位置、それも先場所から「皆勤」。凛とした佇まいもあいまって、相撲ファンの目に止まった。 ネット上では、〈毎日同じ場所で観戦している姿勢の良いマスク女性は誰だ〉〈溜席のワンピースの正座女性〉と話題になり、「有名歌手Kの知人のモデル」「大物タニマチTが持っている席だ」などの具体的な書き込みもあった。 白やピンクのロングワンピース、フレアトップス、プリーツスカートなど、日替わりの清楚系ファッションで、傍らに置かれた高級そうなバックも服装に合わせているのか毎日異なる。14日目となった23日は、白地に花柄をあしらった華やかなワンピース姿だった。 そして、ネット上では「溜席の妖精」なる呼び名もついた。 テレビ画面越しだけでなく、国技館で取材する相撲担当記者の間でも初場所序盤から話題になったが、彼女が何者なのかは謎のまま。場内警備を担当する若手親方に聞いてみたが、「いろんな知り合いから聞かれるけど、俺もわからないんだ。親方衆の間でも話題になっているんだけどね」というばかり。 中日頃には「貴景勝の後援会のメンバーでは」という情報も流れたが、貴景勝の休場後も現われたことで”デマ”と判明した。 彼女が連日座っている溜席は、「(今場所はコロナ対策で座席数制限を設けており)ネットやプレイガイドでは売り出されない、茶屋の常連客や親方が優先的に使用できる席のひとつです。協会や相撲部屋にそれなりに顔がきかないと、15日間通しで座ることはできないはず。また向正面は必ずテレビに映り込むので、視聴者の目にとまりやすいことはご本人も分かっているとは思います」(若手親方)とのこと。 13日目の打ち出し後、帰路につく彼女に国技館前で話を聞いてみた。観客が一斉に出てくる中でも、清楚な雰囲気と特徴的な服装でひときわ目を引く。意外だったのは、溜席では背筋をピンと伸ばしているので長身に見えたが、どちらかというと小柄なタイプだったことだ。声をかけると、涼し気な笑顔で会釈してくれた。──テレビ中継で東花道に毎日映る女性として話題になっていますが、お話を伺えませんでしょうか。「私は一般人なので…(再び軽く会釈)」──どちらかの部屋の後援会の方でしょうか。「私ではなく、家族ですね」──どの関取のファンなのか、聞かせてもらえませんか?「いえ、一般人なので…」 そう言ってもう一度軽く会釈し、両国駅前のタクシー乗り場から乗り込んでいった。 その後、協会関係者に取材を進めると「二所ノ関一門のある親方がお世話になったタニマチのお嬢さんだと聞いています。それ以上は話せません」ということだった。 休場力士が相次ぐ中、皆勤を続けた「溜席の妖精」。相撲中継の視聴率にも貢献した(?)のだから、協会は「殊勲賞」として彼女を表彰してもいいのでは。
2021.01.24 12:00
NEWSポストセブン
欠場が続く白鵬の今後は?(写真/JMPA)
年寄株取得の目処立たぬ白鵬 コロナ引退の行く末には廃業の危機
 日本相撲協会は「相撲部屋クラスター」が続出するなか初場所の開催を強行。しかし、モンゴル2横綱は3場所連続で初日から休場となった。コロナ感染が判明した白鵬と、横審の「注意」決議を無視するように出場を放棄した鶴竜だ。ふたりの「引退」を巡る協会との醜悪バトルは、いよいよ正念場を迎えている。 すでに日本国籍を獲得している白鵬は、横綱経験者として5年間は現役時代の四股名で協会に残れるが、それ以降は「年寄株」の襲名が必要だ。「白鵬は引退後に独立して部屋を構えるために内弟子として炎鵬や石浦をスカウトしてきた。本人は功績著しい横綱にだけ認められる一代年寄の襲名が悲願だが、協会側は認めるつもりはない。そうなると数に限りがある年寄株を入手しなくてはいけないが、その目途が立っていない」(ベテラン記者) 一門をまたいでの年寄株の譲渡が難しいなか、白鵬の伊勢ヶ濱一門は弱小で株の数が少ない。一門内では再雇用の大島親方(元関脇・魁輝)が来年6月に70歳を迎えて退職となり、白鵬がその株を継ぐという情報もあったが、「大島親方は愛弟子の魁聖(前頭16、2014年に日本国籍を取得)に譲渡する意向があるとされ、白鵬には回ってこない」(後援会関係者)という。日本人大関3人が“全滅” 協会が公益法人に移行したことに伴い、年寄名跡は相撲協会が管理するかたちを取っている。「新設された年寄資格審査委員会で過半数の承認を得て、理事会で最終承認を得なければいけない。裏でカネを積みさえすれば、年寄株が手に入るという時代ではない。株を手に入れられず5年が過ぎれば、横綱経験者でも協会を去らなくてはいけない。白鵬には、コロナをきっかけにした引退、その先に廃業の危機さえ控えている状況だ」(前出・ベテラン記者) もちろん、緊急事態宣言下で開催を強行した協会も、危機的状況のなかにある。「協会の昨年の赤字額は55億円といわれる。なんとか協会の収入を支えるのが1場所5億円といわれるNHKの放映権料だから、本場所の中止は避けなくてはいけない事情がある」(担当記者) さらには、モンゴル横綱が不在の間に開催した場所で、念願の日本人横綱を誕生させたいという思惑もあったとされるが、そちらは早々に潰えた。「綱取りの大関・貴景勝は初日から4連敗。日本人横綱誕生はまた先の話になった。協会も横綱を空位にはしたくないから、白鵬と鶴竜にとっては都合のいい展開」(同前)だというのだ。 協会の姿勢もご都合主義というほかない。 コロナへの恐怖心を理由とする休場が認められず引退した元序二段・琴貫鉄について、広報部長の芝田山親方(元横綱・大乃国)は「力士は相撲を取ってなんぼ」と切って捨てたが、休んでばかりの横綱になぜ同じことがいえないのか。 横綱ふたりと協会の打算だらけの醜悪バトルは、まだ終わりが見えない。※週刊ポスト2021年1月29日号
2021.01.19 16:00
週刊ポスト
2020年11月場所で優勝した貴景勝(時事通信フォト)
貴景勝、本田望結、モーニング娘。ほか 著名人の年賀状を拝見
 2020年に各界で活躍した著名人は、どんな年賀状を送るのか? 著名人による「年賀状」を紹介しよう。●大関・貴景勝(24才) 2020年11月場所では、小結・照ノ富士との優勝決定戦を制して2度目の優勝を決め、今年の1月場所は、“綱とり”の期待がかかる場所に。ファンと愛する妻へ横綱昇進の吉報を届けたい!【プロフィール】2014年9月場所で初土俵を踏み、2019年5月場所で大関昇進。2020年には、元大関・北天佑の次女で元モデルの千葉有希奈さん(28)との結婚を発表した。●大関・正代(29才) 2020年1月場所では千秋楽で優勝争いに加わり、敢闘賞を受賞。その勢いは止まらず同年9月場所では初優勝を決め大関昇進を決めた。“ネガティブキャラ”からの転身で今年はますます上を目指す!?【プロフィール】東京農業大学2年次に学生横綱となり、鳴り物入りで角界入りし、2014年3月場所で初土俵。2017年1月場所で新三役となり、初土俵からわずか17場所でのスピード出世を記録。●デヴィ夫人(80才) 今年2月に81才を迎えるが、美しさとパワフルなコメントは健在。2020年には『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で女子大生と同居していることを公表するなど、周囲をアッと驚かせてくれるのはさすが!【プロフィール】インドネシアのスカルノ元大統領の第3夫人になり、インドネシアへ渡り、社交界では「東洋の真珠」と呼ばれた。タレント業のほか、講演会など多岐にわたって活動する。●山崎育三郎(34才) 2020年8月スタートの『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)では浜辺美波(20才)演じる主人公を見守る“ミステリアス”な役柄を熱演し、連続テレビ小説『エール』(NHK)では、ミュージカル仕込みの美声を披露し話題に。【プロフィール】大学在学中にミュージカル『レ・ミゼラブル』でデビュー。『下町ロケット』(TBS系)、連続テレビ小説『エール』(NHK)などドラマ出演も多数。●石原良純(58才)『ザワつく! 金曜日』(テレビ朝日系)では、歯に衣着せぬコメントで人気を博し、2020年の大晦日には、同番組で6時間特番に出演。“ 自由すぎる石原”から今年も目が離せない。【プロフィール】父は石原慎太郎さん(88才)、叔父に石原裕次郎さん(享年52)を持つ“華麗なる一族”に生まれ、映画『凶弾』で俳優デビュー。俳優、タレント、気象予報士とマルチな才能を発揮。●塩野瑛久(25才) 2020年に放送されたドラマ『不倫をコウカイしてます』(テレビ朝日系)ではネットで不倫を生配信する“クズ男”を好演し、爽やかなイケメンとのギャップを披露。1月20日には2nd写真集『bloom』(ワニブックス)を発売予定。【プロフィール】2011年『第24回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』で「審査員特別賞」と「AOKI賞」をダブル受賞。2012年に芸能界デビュー。「男劇団 青山表参道X」では副リーダーを務める。●奥野壮(20才) 2020年は映画『私がモテてどうすんだ』でBLシーンに挑戦し、観客をキュンキュンさせたが、今年にはどんな“キュン”をくれるのか!?【プロフィール】2017年『ジュノン・スーパー・ボーイ・コンテスト』で「フォトジェニック」、「明色美顔ボーイ」賞をダブル受賞。2018年に「男劇団 青山表参道X」のメンバーに加入。●本田望結(16才) 2020年4月には写真集『JUNIOR HIGH SCHOOL DAYS MIYU HONDA』(小学館)を発売し、2020年12月31日に開幕した『全国高校サッカー選手権大会』の16代目応援マネジャーに就任するなど多方面で活躍。3姉妹でYouTubeチャンネルも開設し、今年は“かわいすぎる”動画に期待。【プロフィール】4才で芸能界デビューし、子役時代に出演した『家政婦のミタ』(日本テレビ系)でブレーク。現在は、フィギュアスケーターとしても活躍。●モーニング娘。’21 2020年12月に発売した『純情エビデンス/ギューされたいだけなのに』は、グループ69枚目のシングルで、発売初日から3日間で約11万枚を売り上げるスピードスタート。このモー娘。からの年賀状の絵とデザインは石田亜佑美が担当。【プロフィール】音楽プロデュサーのつんく♂(52才)がプロデュースし、1997年に結成した女性アイドルグループ。7thシングル『LOVEマシーン』がミリオンヒットを記録。2014年からは、グループ名に西暦の下2桁の数字がつくようになった。現在の「モーニング娘。’21」の読み方は、「モーニングムスメ トゥーワン」。●田原総一朗さん(86才) 御年86才の現在も政治に対して提言し続ける“政界のご意見番”として活躍。新型コロナ対策などで問題山積の政権に、引き続き舌鋒鋭く迫ってほしい!【プロフィール】1964年にテレビ東京に入社。1977年にフリーに。1987年にスタートし現在まで続く討論番組『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)では、名だたる論客が激論を繰り広げるなかで長年、司会進行を務める。●坂東眞理子さん(74才) 2019年に発売した『70歳のたしなみ』(小学館)は幅広い世代に支持され、20万部を超えるロングセラーを記録。クイズ番組などで見せる品のよい笑顔はまさに大人のたしなみ力。【プロフィール】東京大学卒業後、1969年に総理府入省。2006年に発売した書籍『女性の品格』(PHP新書)が累計300万部を超える大ベストセラーに。2016年には昭和女子大学理事長に就任。※女性セブン2021年1月21日号
2021.01.07 19:00
女性セブン
順風満帆に見える貴景勝だが…(時事通信フォト)
東京五輪、規模縮小なら開催可能? 米テレビ局の動きは予測不能
 新型コロナウイルス感染拡大によって、2020年から2021年に開催が延期となった東京五輪。いまなお本当に開催できるのかどうか、難しい状況だが、代表選考会などのニュースが増えている。「日本では、初夏から野球、相撲、Jリーグなどのプロスポーツを開催してきた実績があり、プロ野球はキャパ50%で行って、感染が確認されたのは2人だけ(NPB〈日本野球機構〉の発表より)。 この春には、水泳などでオリンピック会場を使ったトライアル大会が行われるなど、選手や運営側では着々と開催する方向で準備し動いています。もちろん国によっては選手を派遣しない可能性もないわけではないが、五輪開催は前向きに進んでいくでしょう」 そう期待を寄せるのは、スポーツキャスター&ライターの青島健太さん。 一方、スポーツジャーナリストの生島淳さんは慎重派だ。「おそらく規模を縮小する形で五輪は開催されると思いますが、水泳や陸上の五輪代表が6月のトライアルで決まるアメリカの動向が気になります。ここで新型コロナ感染拡大で五輪代表を選べないような事態になったら、米国テレビ局がどう動くか予測不能ですね」 開会式・閉会式の簡略化や、マスコミの受入数を減らすなどして300億円を削減。3月までには、最終決定が下される予定だ。 では、東京五輪で期待できる日本人選手は誰なのか?「5000m走の田中希実選手は陸上部に所属せず、お父さんがコーチで、日本記録を次々塗り替えた。自立していて強い選手です」(青島さん)「水泳では復調してきた萩野公介選手と、平泳ぎで伸び盛りの佐藤翔馬選手が注目です。2人は五輪が1年延びて幸運でしたね」(生島さん)日本人横綱が期待の相撲にも注目が! 五輪種目以外のスポーツでも注目したい選手が多い。「野球ではメジャーリーグ(MLB)入りが噂される巨人の菅野智之投手の動向が気になります。日本を代表する投手がMLBに挑戦するのは、久しぶりです」(生島さん)「ぼくは、野球では2WAY登録をMLBに認めさせた大谷翔平選手が気になります。いわゆる二刀流という夢が今後どうなるか、2021年が正念場といえます」(青島さん) またコロナ禍の影響で密にならないスポーツとして人気上昇中のゴルフでは、男子は金谷拓実選手、女子は渋野日向子選手や原英莉花選手など群雄割拠で目が離せない。 さらに「日本人横綱誕生が期待される相撲からも目が離せない」と、両氏は強調する。先場所優勝の貴景勝や、朝乃山、正代の日本人の3大関が充実しているほか、翔猿、炎鵬、宇良などの個性派の活躍も目覚ましい。「往年の名横綱・大鵬の孫である王鵬も新十両に昇進。相撲人気が再燃しそうです」(青島さん)※女性セブン2021年1月21日号
2021.01.07 16:00
女性セブン
白鵬(左)はコロナでいよいよ土俵際、貴景勝(右)は綱取りに追い風(時事)
コロナ白鵬なき初場所の注目は「蒙古騒乱」と「埼玉栄OB会」
 白鵬のコロナ感染が判明して、場所前から波乱を予感させる初場所。休場続きで土俵際の2横綱とカド番の2大関の去就はどうなるのか、そして貴景勝の横綱昇進はあるのか。 貴景勝の横綱昇進のキーとなるのが、貴景勝を頂点とする「埼玉栄グループ」といわれている。番付上位には北勝富士(東前1・埼玉栄→日体大)、大栄翔(西前1)、琴勝峰(東前3)、翔猿(西前7・埼玉栄→日大)、妙義龍(西前9・埼玉栄→日体大)など埼玉栄高校OBが名を連ねており、彼らとの対戦が貴景勝の横綱昇進を左右することになる。「貴景勝は貴乃花部屋の流れをくむガチンコ力士だが、埼玉栄グループは家庭的で結束力は半端じゃない。活躍したOBは古巣に差し入れするのが慣例になっていて、先場所優勝した貴景勝もコメ10俵(600キロ)を贈っており、大胸筋やヒザのケガをした時も埼玉栄のトレーナーを頼っている。OBたちもみんなガチンコだが、これまで豪栄道と貴景勝の2人が大関になったものの、まだ横綱はいない。教え子の横綱誕生が山田道紀・監督の悲願だ。 貴景勝も先輩である豪栄道に対して3勝8敗と歯が立たなかったように、OB同士は正攻法で勝負するため番狂わせが少なく番付通りの対戦成績になりやすい。まして横綱昇進がかかっている貴景勝に対してグループの力士は奇襲や奇策は使わないだろうし、土俵際で、ケガをさせる危険もある逆転の投げを打ったりするかも疑問です」(相撲担当記者) 昇進の条件は2場所連続優勝とハードルは高いが、相撲協会も日本人横綱の誕生に期待を寄せているから、どんなタイミングで難敵と当てるのか、取組にも“配慮”があるのではと注目されている。 一方、ともに3場所連続休場というふがいない状態の2横綱に対しては、昨年の11月場所後に横綱審議委員会から初の「注意」決議が出されている。これは3種類ある決議のなかで2番目に厳しいもので、より厳しい決議は「引退勧告」となる。そうならないためには、初場所では15日間の全勤と2ケタの白星が最低ラインといわれている。コロナ感染の白鵬は3月の春場所に進退をかけることになりそうだが、そもそも協会の覚えが良くないだけに茨の道となる。「連続休場とはいえ4場所前に優勝している白鵬にまで『注意』が出たのは、史上最多の44回優勝という実績も白紙だという協会の強い意思の表われです。今の協会に残ることができるのはイエスマンだけ。優勝インタビューで三本締めや万歳三唱をしたり、審判や横審批判をする白鵬は異端児と見られている。一代年寄が与えられないばかりか、襲名できる年寄名跡がないのもそのため。年寄名跡のメドが立つ、立たないに関わらず、春場所で全勤できなければ引退に追い込まれるのは間違いないだろう」(若手親方) もう一人の横綱・鶴竜の初場所が、白鵬の未来も予言してくれそうだ。鶴竜の前に立ちはだかるのは、それぞれの事情を抱えた3大関のほか、大関返り咲きを狙う高安や御嶽海、北勝富士、琴勝峰、隆の勝、大栄翔、阿武咲といったガチンコの日本人力士たち。そして、さらに高い壁になるのが“身内”であるはずのモンゴル人力士たちだという。「モノゴル人力士にはいくつかのグループがあり、玉鷲のように白鵬グループとは交わらない者もいる。大関復帰の可能性がある照ノ富士は伊勢ケ浜部屋で元横綱・日馬富士の弟弟子だった。かつては白鵬グループの一人として、元横綱・稀勢の里潰しの急先鋒として戦ったこともあるが、2017年の貴ノ岩事件(※日馬富士が貴ノ岩に暴行した事件)で、白鵬の裏切りによって日馬富士が引退に追い込まれたことを契機に、モンゴル人力士の関係が大きく変わってしまった。本来なら白鵬と鶴竜が照ノ富士の大関復帰を全面アシストするところだが、照ノ富士の白鵬憎しは根深く、もはや協力関係は風前の灯火。照ノ富士は両横綱とはガチンコだと見られているし、白鵬と犬猿の仲だった元横綱・朝青龍の甥っ子である豊昇龍もいる。2横綱が休場を繰り返しているうちにモンゴル人力士たちの派閥も大きく様変わりしている」(相撲担当記者) 1月10日から始まる初場所で、もし鶴竜がモンゴル人グループの“反乱”で引退に追い込まれ、貴景勝が優勝して横綱に昇進するようなことがあると、いよいよ角界の勢力図は大きく変わり、大横綱である白鵬も、土俵に上がる前に居場所を失う可能性が出てきた。■取材・文/鵜飼克郎(ジャーナリスト)
2021.01.05 16:00
NEWSポストセブン
順風満帆に見える貴景勝だが…(時事通信フォト)
貴景勝 相撲協会も後押しする綱取りに“思わぬ死角”あり
 11月場所で2年ぶり、2回目の優勝を飾った大関・貴景勝。千秋楽から一夜明けた会見では場所前の入籍を報告した。「お相手は45歳で亡くなった元大関・北天佑の次女。北天佑が親方時代に使っていた元二十山部屋の建物の2階で新生活を送っている。部屋のおかみさんだった義母とも同居し、食事は充実。綱取りに向けて心技体すべて完璧だと本人は意気込んでいる」(後援会関係者) 11月場所の優勝は白鵬、鶴竜の2横綱、朝乃山、正代の2大関が休場したなかでの13勝2敗。初場所での綱取りには高いハードルが課されそうなものである。ところが、協会内の空気は全く違っているという。「モンゴル出身の両横綱が休んでばかりである以上、日本人横綱が是が非でも欲しい。協会側にとってのベストシナリオは、両横綱が序盤で負けが込んで休場に追い込まれ、貴景勝が連続優勝をさらう展開でしょう。両横綱には初日からどんどんイキのいいガチンコ力士をぶつける取組編成になるとみられている」(協会関係者) その一方で、突き、押し相撲一辺倒の貴景勝の取り口は安定性を欠き、このまま昇進しても短命横綱になることを懸念する声も根強い。「それでも本人は周囲に、“無理と言われるからやりがいがある”と話し、スタイルを曲げるつもりは全くなさそうだ」(前出の後援会関係者) 相撲協会の伊勢ケ浜審判部長も来場所が綱取りへの挑戦となることを認めている。「優勝しなければダメ。レベルの低い優勝でも困る。立ち会いを鋭く立っていけば可能性はある」 一気の押しに死角がないことを祈りたい。※週刊ポスト2021年1月1・8日号
2020.12.27 11:00
週刊ポスト
優勝&結婚の貴景勝 新居に土俵あり、コロナ禍でも稽古OK
優勝&結婚の貴景勝 新居に土俵あり、コロナ禍でも稽古OK
「私事ですけど、場所前に入籍しまして。がんばっていきたいなと思っていたところだったので、(優勝できて)よかったなと思います」 大相撲11月場所で、小結・照ノ富士(28才)との優勝決定戦を制して優勝した大関・貴景勝(24才)は、千秋楽から一夜明け、こう語った。貴景勝が元モデルの千葉有希奈さん(28才)との婚約を発表したのは今年8月のこと。「有希奈さんは『北海のシロクマ』と称された元大関の北天佑(享年45)の次女。貴景勝は身長175cmで、力士としては小柄なタイプ。有希奈さんがヒールを履くと貴景勝よりも背が高くなるほど、スラッとした長身の美女です」(スポーツ紙記者) 北天佑は1994年に30才で引退し、二十山親方として二十山部屋を興した。だが腎臓がんのために若くして他界。「妻である女将さんと有希奈さんは、北天佑の死後も、旧二十山部屋の建物に住んでいました。実は、貴景勝は9月場所の後、婚約者の実家である旧二十山部屋に引っ越したんです。ひとり暮らしをしていたマンションはそのままですが、妻の実家の方が居心地がいいようですね」(後援会関係者) 実際、11月場所中は、旧二十山部屋で新妻に見送られ、所属する千賀ノ浦部屋(東京・台東区)に通って稽古し、国技館で本場所の取り組みに臨むという生活だった。「相撲部屋は土俵や大広間、個室など特殊な間取りの建物なので転用がききません。そのため新たに部屋を興す親方が居抜きで借りたり、購入したりすることが多いんです。しかし、北天佑は現役親方で亡くなったため“ゲンが悪い”とされ、二十山部屋は誰にも受け継がれなかった。それでも、女将さんは“部屋をもう一度使ってほしい”と手入れを続けてきた。そこに次女の“お婿さん”の貴景勝が転がり込んだ形です」(ベテラン相撲記者) 新婚夫婦の新居に「土俵」があるなんて、相撲取り冥利に尽きる。「新型コロナの影響で、力士たちは満足に稽古もできない日々が続きました。しかし、自宅に土俵があれば話は別。いつでも四股が踏めるし、摺り足などの稽古もできる。貴景勝はトレーニングマシンを持ち込んで、体をみっちり鍛えていたそうです。それに、奥さんの手料理だけでなく、部屋経営の経験がある女将さんのちゃんこ料理も毎日食べられますから、11月場所は“百人力”だったでしょうね」(相撲ジャーナリスト) 嫁取りが終わり、初場所はいよいよ綱取りに挑む。※女性セブン2020年12月10日号
2020.11.26 07:00
女性セブン
正代と朝乃山カド番で「ドル箱の大関昇進パーティ」がピンチ
正代と朝乃山カド番で「ドル箱の大関昇進パーティ」がピンチ
 11月場所は5日目から正代(29)が休場。初日から休んでいた白鵬(35)と鶴竜(35)の両横綱、右肩負傷で3日目から休場した大関・朝乃山(26)を含め、2横綱2大関が土俵から姿を消した。 正代は来場所(初場所)をカド番で迎えることになった。「2場所連続負け越しで大関陥落」の現行制度が始まった69年7月場所以降、新大関がいきなりカド番を迎えたケースはこれまで、前の山、大受、増位山、曙、千代大海、武双山、雅山、栃ノ心、貴景勝の9人。そのうち、連続負け越しで陥落したのは武双山と貴景勝の2人だ。 貴景勝は、昨年の3月場所で大関昇進を決めたものの、5月場所4日目に右膝を傷めて翌日から休場。その後8日目に再出場するも、3勝4敗8休に終わった。翌7月場所は無理に再出場させたことで批判を受けた千賀ノ浦親方が、「膝は完治していない。出場は無理」との理由で初日から休場させ、貴景勝は関脇に陥落した。武双山は2000年の5月場所(全休)と7月場所(4勝11敗)の連続負け越しで陥落した。だが、武双山も貴景勝も陥落直後の場所で10勝以上を挙げ、1場所で大関に復帰してみせた。 次の場所でカド番を迎える正代にも同様の“試練”が待ち受けるが、当人以上に気が気でないのは所属する時津風部屋の関係者たちだという。「横綱や大関への昇進は部屋の名誉であると同時に、集金のための大イベントです。2017年に横綱・稀勢の里と大関・高安が誕生した田子ノ浦部屋では、5月に稀勢の里、9月に高安の昇進パーティが行なわれ、それぞれ1500人、1000人がお祝いに駆けつけました。会費が1人3万円としても、それぞれ4500万円と3000万円。それに加えて太いタニマチ(後援者)からは100万円単位のご祝儀をもらえる。 しかも時津風部屋は伝説の名横綱・双葉山の流れをくみ、理事長も輩出した角界の名門。後援会組織も屈指の大きさです。正代の昇進パーティはとんでもないドル箱行事になるはずですが……」(相撲協会関係者) ところが、今は新型コロナ禍で相撲協会が全協会員に無用な外出禁止を通達しているため、大規模なイベントなど開けない。状況が改善しないまま来場所で陥落してしまえば、昇進パーティ自体が「幻」になってしまう。「引退相撲の祝儀は“退職金代わり”という意味合いがあるので本人の取り分が多いが、昇進パーチィは親方はじめ部屋の功績も祝う会なので、収入は“部屋と力士の折半”が角界の伝統。つまり、部屋にとっては一番おいしいイベントです。時津風部屋としては、何が何でも正代には大関に踏みとどまってもらいたいと祈っているでしょう」(若手親方) 来場所にカド番を迎える朝乃山も正代と同じ状況にある。朝乃山が大関昇進を決めたのはコロナ「第1波」の真っ只中に無観客で行なわれた今年の3月場所だったため、やはり昇進パーティは“無期限延期”状態だ。「朝乃山が所属する高砂部屋では、高砂親方(元大関・朝潮)が11月場所後に定年を迎える。参与として再雇用されて協会に残るものの、部屋を持つことはできなくなるため、高砂部屋は後継者に譲る。朝乃山の昇進パーティの恩恵にあずかれないばかりか、自身の定年パーティさえ開けないので高砂親方は泣きっ面に蜂ですよ」(同前) 崖っぷちの両大関は、自分を育ててくれた親方の「カネの不安」を解消できるだろうか。
2020.11.15 07:00
NEWSポストセブン

トピックス

逮捕された「RYO&YUU」
公然わいせつ逮捕「RYO&YUU」、性的動画アップは「親公認」だった 22歳の女は愛知・香嵐渓で全裸に
NEWSポストセブン
ゴルフをする女性芸能人が増えている(左は小島、右は鷲見。ともに本人のインスタより)
タイトなウェア姿を投稿しまくりの小島瑠璃子と鷲見玲奈「ゴルフ女子」枠巡る熾烈な戦い
NEWSポストセブン
結婚を発表し、お相手を「建築会社」とした滝沢。「一般男性」とは言っていない
滝沢カレン結婚!「テラハ」出演“肉食系”ハーフモデルのどこに惹かれたのか
NEWSポストセブン
巨人に13.5ゲーム差でヤクルトが首位独走 「CS開催の必要あるのか」の指摘も
巨人に13.5ゲーム差でヤクルトが首位独走 「CS開催の必要あるのか」の指摘も
NEWSポストセブン
左から主演のオースティン・バトラー、妻役のオリヴィア・デヨング、バズ・ラーマン監督、トム・ハンクス(EPA=時事)
『トップガン』『エルヴィス』大ヒットが示すアメリカの“昭和ブーム”
NEWSポストセブン
TBS・安住紳一郎アナウンサーの魅力の源は?(時事通信フォト)
TBS安住紳一郎アナ、恩師や先輩アナが明かす“天才的なしゃべり”“のスキル
週刊ポスト
判決が出る前に謝罪動画をYouTubeに公開していた田中聖(公式YouTubeより)
出身地を隠さないアイドルだった田中聖 罪を償い寛解したなら帰る場所はある
NEWSポストセブン
眞子さまの箱根旅行のお姿。耳には目立つイヤリングも(2018年)
小室圭さんの妻・眞子さん 華やかだった4年前の「箱根・女子旅ファッション」
NEWSポストセブン
メディアの前に久しぶりに姿を現したブラザートム(撮影/黒石あみ)
ブラザートムが不倫騒動・事務所独立からの今を語る「娘にはよくハガキを書いてあげるんです」
NEWSポストセブン
小室圭さんと眞子さん
小室圭さん妻・眞子さんがNYで行きつけのスーパーから見えてきた“妻の気遣い”「日本でいえば『成城石井』」 
NEWSポストセブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン
高橋真麻
高橋真麻「おでんの卵8個食べても太らない」女性が憧れる美スタイルの理由
NEWSポストセブン