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大物議員の“世襲再生産”が止まらない 岸信夫長男、麻生太郎長男、二階俊博長男・三男、岸田文雄長男…準備は着々

麻生太郎氏の長男など、後継者問題はさまざまな重鎮たちに起こる

麻生太郎氏の長男など、後継者への“世襲再生産”が各所で起きている(時事通信フォト)

 支持率の下落が止まらない岸田政権は、岸田文雄・首相をはじめ閣僚の約半数が世襲だ。議員の世襲の大きな問題のひとつが“政治資金の相続・贈与”だ。

 岸信夫・元防衛相の議員辞職に伴う補欠選挙(山口2区)で当選した長男の信千世氏は、父から政党支部(自民党山口県第二選挙区支部)の代表も、資金管理団体「誠信会」の代表も受け継ぎ、2団体合わせて900万円ほどある昨年の残金も引き継いでいる。

 政治資金は非課税扱いで、政治団体の代表者が議員から親族に交代しても、相続税や贈与税はかからない。このため政界では、実態は子供への相続や贈与でも、課税を免れているケースが少なくないと指摘されてきた。

 信千世氏は“無税贈与”を受けたことになる。この問題について岸事務所は、「個人資産と政治団体の資産は区別されており、政治団体代表者の変更をもって『相続』と同様に考えるのは誤りと考える」と回答した。

 次の総選挙では、「カネと議席」を守るために世襲議員の“再生産”が続いていく。世代交代が有力視されている大物議員が麻生太郎・副総裁(83)と二階俊博・元幹事長(84)だ。

 政界の名門、麻生家の“生まれながらの後継者”が長男の将豊(まさひろ)氏。曾祖父は吉田茂・首相、母方の祖父が鈴木善幸・首相、そして父と3人の首相の血を引く政界4代目で、1歳の頃にはすでに地元で会報『将豊』が創刊され、創刊号には地元の祭りで法被姿の麻生氏に抱かれた将豊氏の写真が掲載されていたほどだ。

 幼稚舎から大学までエスカレーターの慶応ボーイ、大学時代はロックバンドを組んでいた。

 現在は家業の麻生商事社長で、日本青年会議所(JC)会頭を務めている。この9月29日には将豊氏がJC幹部とともに自民党本部で党青年局の若手議員と会合するなど、後継者としての“顔合わせ”も着々と進めている。後援会関係者が語る。

「地元の選挙活動はかなり前から将豊さんが仕切っています。JC会頭の任期は今年いっぱいなので、いつでも後を継ぐ準備は整っている」

 一方の二階家は政策秘書の長男・俊樹氏と公設第一秘書の三男・伸康氏が後継者争いの真っ最中。後援会も割れている。後援会関係者が語る。

「俊樹氏は役人に高飛車な態度を取るから地元での評判が芳しくない。2016年に地元の御坊市長選に出馬した際には、現職大臣や自民党有力者が続々と応援入りしたにもかかわらず大差で落選した。それで人当たりが良い三男の伸康氏を後継者に推す声が強まった。

 しかし、役所や地元の利害調整を仕切っているのは俊樹さんです。二階先生もそれができるのは俊樹さんだとわかっている。そこで、次の総選挙では二階派の鶴保庸介・参院議員が衆院和歌山1区に鞍替えするので、その後継の参院補選に伸康氏が出馬し、二階先生の跡目には長男の俊樹氏を立てる案がある」

 息子2人を衆院選と参院選に出すというのだから、世襲の拡大再生産だ。

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