芸能

女芸人頂上決定戦『THE W』の今後を占う5つのキーワード「なぜ女性だけ?」の批判も

『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』のファイナリストたち(公式HPより)

『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』のファイナリストたち(公式HPより)

 テレビ各局がさまざまなお笑いの賞レース番組を放送しているが、その1つが『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』(日本テレビ系)だ。優勝の行方も注目されるが、大会の成否や今後を占ううえでポイントとなる5つのキーワードがあるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 9日夜、『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』が3時間生放送されます。

 優勝賞金1000万円と「女芸人No.1」の栄誉を狙うファイナリストは、あぁ〜しらき、エルフ、スパイク、ハイツ友の会、はるかぜに告ぐ、紅しょうが、変ホ長調、ぼる塾、梵天、まいあんつ、やす子、ゆりやんレトリィバァの12組。

 2017年の初代王者・ゆりやんレトリィバァさんの再挑戦、ぼる塾が初めて4人で挑む大舞台、2006年の『M-1グランプリ』ファイナリストのアマチュア芸人・変ホ長調が登場などの話題がネット上にあがっていますが、今年の大会には成否や今後を占う5つのキーワードがあります。

「7」「土曜ゴールデン」「ブレイク」「ハイレベル」「見世物」という5つのキーワードには、それぞれどんな意味があり、何が期待されているのでしょうか。

「賞レース7回目の開催」は分岐点

 まず1つ目のキーワード「7」は、“7回目”に明暗が分かれた過去。

 年に1度開催される生放送のお笑い賞レースは、漫才の『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)が人気、影響力、笑いの質量などさまざまな点で独走状態が続いています。その背中を『キングオブコント』(TBS系)が追う形で2番手をキープし、秋の風物詩として定着。さらにピン芸人の『R-1グランプリ』(カンテレ・フジテレビ系)と女芸人の『THE W』が、その背中を追う3番手グループという図式が続いています。

 しかし、『THE W』にとって追うべき2番手の『キングオブコント』は、7回目の開催(2014年)で歴代最低の世帯視聴率8.3%という危機的な数字に終わり、世間の盛り上がりも寂しい結果に終わりました。ちなみに『M-1グランプリ』の7回目は人気者や実力者たちが不在となり不安視されながらも、当時無名のサンドウィッチマンが敗者復活からの初優勝で大きく盛り上がり、翌年大会の歴代最高世帯視聴率23.7%につなげました。

 ゴールデンタイムで全国生放送されるお笑い賞レースは5回を超えたあたりから、「メンバーのマンネリ」「レベルが下がる」「飽きられる」などの理由から危うくなるのが、ちょっとした定説。『THE W』のポジション的なライバルである『R-1グランプリ』も関西ローカルの大会としてスタートしたあと2009年にゴールデンタイムの生放送になり、それから6回目の第12回(2014年)に当時最低の世帯視聴率7.2%を記録しました。

 2つ目のキーワード「土曜ゴールデン」は、放送時間帯の重要性と危険性。『THE W』が土曜ゴールデンタイムで放送されるのは今大会が2度目ですが、初めての昨年は逆に過去最低の世帯視聴率7.3%を記録してしまいました。

 それまでの月曜ゴールデンから視聴者の多い土曜ゴールデンに移動したにもかかわらず下がってしまったことで、「2年連続の土曜ゴールデン失敗はかなりやばい」と見られているのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ブラジルにある大学の法学部に通うアナ・パウラ・ヴェローゾ・フェルナンデス(Xより)
《ブラジルが震撼した女子大生シリアルキラー》サンドイッチ、コーヒー、ケーキ、煮込み料理、ミルクシェーク…5か月で4人を毒殺した狡猾な手口、殺人依頼の隠語は“卒業論文”
NEWSポストセブン
9月6日に成年式を迎え、成年皇族としての公務を本格的に開始した秋篠宮家の長男・悠仁さま(時事通信フォト)
スマッシュ「球速200キロ超え」も!? 悠仁さまと同じバドミントンサークルの学生が「球が速くなっていて驚いた」と証言
週刊ポスト
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン