ライフ

元NHK自然番組ディレクターがレンジャーから教わった「クマと遭遇した時に助かる方法」 本来のヒグマは臆病で無益な戦いはしない存在だった

黒田氏が仕留めたヒグマ。猟を始めて5年目にして初めての経験だった

黒田氏が仕留めたヒグマ。猟を始めて5年目にして初めての経験だった

 2023年は全国各地でクマによる被害が相次いだ。人間の生活圏に出没する「アーバンベア」も問題となり、捕獲・駆除の強化が叫ばれている。その一方で、駆除を担う自治体への抗議電話が殺到しているという。果たして、クマと人間はどう共存していくべきなのか──。NHK自然番組ディレクターから「猟師」に転身し、著書『獲る 食べる 生きる 狩猟と先住民から学ぶ“いのち”の巡り』が話題の黒田未来雄氏が、実際にヒグマと対峙した体験をもとにレポートする。【全3回の第1回】

 * * *
 ここ数年、ひたむきにヒグマを追いかけてきた。研究の対象ではなく、観光でもない。狩猟者の私にとって、ヒグマは獲物。その肉はとてつもなく旨い。

 熊撃ちの常とも言えようか、私は四六時中、ヒグマのことを考えている。

 今頃、どこにいるのか。何を食べているのか。どうやったら獲れるのだろうか。猟期以外であっても、山を歩けば心は無意識にクマに向き、両の目は常にあの毛むくじゃらで真っ黒な姿を探し求めてしまう。もはやヒグマに取り憑かれていると言っても過言ではない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

不倫疑惑に巻き込まれた星野源(『GQ』HPより)とNHK林田アナ
《星野源と新垣結衣が生声否定》「ネカフェ生活」林田理沙アナが巻き込まれた“不倫疑惑”にNHKが沈黙を続ける理由 炎上翌日に行われた“聞き取り調査”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者
【青森密閉殺人】会社社長の殺人を支えた元社員は覚醒剤常習者「目がイッちゃって…」「人を殺すなら中国人に頼めば5〜6万円で跡形もなく……」の意味深発言
NEWSポストセブン
辛口評論家たちは今季の巨人をどう見ているか(阿部慎之助・監督)
江本孟紀氏が語る今季の巨人「阿部監督には派手さがない。それがいい」「もし優勝でもすれば、MVPは1年早く辞めた原前監督だと思いますね」
週刊ポスト
亡くなったことがわかったシャニさん(本人のSNSより)
《ボーイフレンドも毒牙に…》ハマスに半裸で連行された22歳女性の死亡が確認「男女見境ない」暴力の地獄絵図
NEWSポストセブン
殺人を犯すようには見えなかったという十枝内容疑者(Facebookより)
【青森密閉殺人】「俺の人生は終わった」残忍な犯行後にキャバクラに来店した主犯格の社長、女性キャストが感じた恐怖「怒ったり、喜んだり感情の起伏が…」近所で除雪手伝いの裏の顔
NEWSポストセブン
長男・正吾の応援に来た清原和博氏
清原和博氏、慶大野球部の長男をネット裏で応援でも“ファン対応なし” 息子にとって雑音にならないように…の親心か
週刊ポスト
殺害された谷名さんの息子Aさん
【青森密閉殺人】手足縛りプラスチック容器に閉じ込め生きたまま放置…被害者息子が声を絞り出す監禁の瞬間「シングルで育ててくれた大切な父でした」
NEWSポストセブン
竹内涼真と
「めちゃくちゃつまんない」「10万円払わせた」エスカレートする私生活暴露に竹内涼真が戦々恐々か 妹・たけうちほのかがバラエティーで活躍中
女性セブン
大谷が購入した豪邸(ロサンゼルス・タイムス電子版より)
大谷翔平がロスに12億円豪邸を購入、25億円別荘に続く大きな買い物も「意外と堅実」「家族思い」と好感度アップ 水原騒動後の“変化”も影響
NEWSポストセブン
被害者の渡邉華蓮さん
【関西外大女子大生刺殺】お嬢様学校に通った被害者「目が大きくてめんこい子」「成績は常にクラス1位か2位」突然の訃報に悲しみ広がる地元
NEWSポストセブン
杉咲花
【全文公開】杉咲花、『アンメット』で共演中の若葉竜也と熱愛 自宅から“時差出勤”、現場以外で会っていることは「公然の秘密」
女性セブン
史上最速Vを決めた大の里(時事通信フォト)
史上最速V・大の里に問われる真価 日体大OBに囲まれた二所ノ関部屋で実力を伸ばすも、大先輩・中村親方が独立後“重し”が消えた時にどうなるか
NEWSポストセブン